神宮の森散歩ついでに寄りたい『スノーピーク ランドステーション原宿』
新しくなった原宿駅のすぐ目の前に誕生した商業施設『WITH HARAJUKU』。その地下1階に、6月12日にオープンした『スノーピーク ランドステーション原宿』のレセプションに参加してきました。
『WITH HARAJUKU』は原宿駅に面した側が1階ですが、ビルの裏側は土地が低く、『スノーピーク ランドステーション原宿』は地下1階といっても裏側から見ると2階にあります。しかも竹下通りから1本入った裏路地に面しているので、とても静か。
一瞬「ここは原宿なの?」と思える不思議な場所にありました。
原宿、竹下通り、表参道というと、多くの人で賑わう都会のイメージ。
しかしこの街は明治神宮の森が原宿駅のすぐ脇から広がり、都会にいながら、豊かな森歩きができる貴重な場所でもあります。そしてスノーピークが原宿にショップを開いた理由のひとつは、この街に明治神宮の森があったからだそうです。
その土地とあなたのつながりを産むもの。
ランドステーション原宿店のディレクションを担当した山井隆介さんは、こう教えてくれました。
「明治神宮の森は、100年前は荒れ地でした。そこに100年以上持続可能な野生の森をつくろうとできたのが、この森です。当時の人々の夢を想いながら歩いてみれば、それだけでこの土地と特別なつながりができると思うんです」
アウトドアの遊びは、自然の中で過ごすこと。しかしそれだけではなく、アウトドアで得た感覚、自然の中で感じた想いを、都会、街に戻ってきた日常の中でも、大切にすること。どこにいても、自分のまわりにある小さな自然であっても、そこに豊かさを見つけてみること。そうしたことも、アウトドアを遊ぶ楽しみといえます。
そんなアウトドアを通した「出会い」や「発見」を、スノーピークが掲げる方向性で言葉を置き換えると、ランドステーション原宿店のコンセプトでもある、「日本のローカルの魅力を発信する案内所」になるのでしょう。
お土産は、地方へと誘う扉
その土地とあなたのつながりを産むもの。
そして左側には、こんなコピー。
お土産は、まるで扉だ
その土地に生きる人たちの手が、
そこにしかない風土や歴史からつくる扉だ。
むこう側にあるのは、
あなたがずっと探していた場所かもしれない。
東へ西へ、北へ南へ。
スノーピークが旅をしながら集めた扉たち。
さて、今日あなたはどれを開けるのだろう。
それらの言葉の間に並ぶアイテムは、ランドステーション原宿店限定商品、日本のローカルを意識したアイテム、スタッフが日本各地をキャンプしながら見つけたというお土産です。これらはすべて、店内で購入できるものです。
カフェを中心に、店内を回遊しながら次の旅の計画を練る
また、ショップの中心にはテイクアウトのカフェスペースがあります。
エスプレッソドリンクや、柚子・林檎などのフレーバーを楽しめる抹茶ドリンクに加え、クラフトビール、朝日酒造とスノーピークが共同開発した日本酒「久保田 雪峰」「爽醸 久保田 雪峰」といったアルコール飲料も販売しています。
「それらを片手に買い物を楽しみ、スタッフと情報交換をしながら、キャンプや登山の計画を練ることに加えて、キャンプ場や山を囲む自然とともに生きているさまざまな人と出会い、その土地の人が愛し、誇っているさまざまなよいものを見つけに出掛けてみてもらいたいです。そう思える道具、ウェアや小物、お土産が、ランドステーション原宿には揃っています」と山井さんは言います。
都会とローカルを繋ぐ想いが込められた内装
お店の内装にも、そうしたコンセプトを反映させたそうです。
「入り口部分の床は土、奥には杉板を敷きました。杉板は新潟・魚沼産で、雪が残る時期に野ざらしにしたものを使っています。また天井は敢えて配管をむき出しにしました。これらによって、床は日本の自然、天井はスノーピーク創業地であり金属加工で知られる新潟・燕三条、そして日本の地場産業を表現。それらに挟まれた空間が、スノーピークのプロダクトを手に取り、都会と地方=ローカルが繋がるコミュニケーションが生まれる場になってもらえたら、いいですね」
これまでのアウトドアのイメージにとらわれないモノづくり
最近はキャンプのイメージが強いスノーピークですが、当初はアイゼンやピッケル等の登山用品が中心。燕三条の金属加工の高い技術を活かした登山道具は評判となりました。
その後、80年代に現会長の山井 太さんが入社。間もなく、システマチックでラグジュアリーなキャンプ道具を多く開発。90年代のオートキャンプブーム、そして昨今のグランピングブームを牽引してきました。