この企画は、全国にいる「山好き」のYAMA HACKライター陣が「読者の皆さんに知ってほしい好きな山」「自分のおうち時間の過ごし方」をリレー形式で紹介するものです。
ひとりひとり、家にいても山を思う気持ちは同じ。みなさんともその気持ちをシェアしていきたいと思います!
前回は<仙波佐和子>さんでした。
はじめまして、<吉澤 英晃>です
はじめまして、登山メディアでライターをしている吉澤です(仙波さん、バトンありがとうございます!)。 大学を卒業後、紆余曲折を経て独立し、現時点でのライター歴は2年とちょっと。まだまだ駆け出の若輩ものです。一日も早く新型コロナウイルスの感染症が終息することを願って止みません。
私の山遍歴
コンスタントに山に登るようになったのは、大学で探検部に入部したのがきっかけです。
登山のほかに、ケイビングや自転車旅行、沢登りなどを楽しみ、卒業してからは沢登りに特化した山岳会に入会し、いまに至ります。そのため、いまでは夏はもっぱら沢登りがメイン。登山道を歩いて山頂をめざす山登りはプライベートではめっきり回数が減りました。尾根歩きが嫌いなのではなく、その面白さが霞むほど沢登りが楽しいのです。
私が書いた記事はこちら
私が愛して止まない<沢登り>
ここではせっかくなので、大好きな「沢登り」の魅力を少しだけ紹介しようと思います。ただ「景色がキレイ!」とか「爽快感満点!」とか、使い古された言葉を並べてもまったくく面白くないので、副題は「登山道がない山の世界」。いつもと違う目線で山を覗いてみましょう。
その前にひとつ質問があります。上の写真は、新潟県にある奥只見湖の東側の地形図です。登山道がない「丸山岳」や「梵天岳」に皆さんは登れると思いますか?
登山道がない山も登れます
辺り一面が草原に覆われて、涼を味わえる池塘が点在するこちらの山。これが「丸山岳」の山頂です。風がヨソヨソと吹くなかで、お昼寝したのが懐かしい。もちろん登山道はないので、歩いたのは沢のなか。沢登りを続けていると、登山道がない山にも登れることが分かってきます。この時は南斜面を流れる北沢を歩いて頂上に立ちました。
テント場がなくても山中で泊まれます
東北のとある沢に入ったときの写真です。雨の心配はありませんでしたが、屋根代わりにタープを張って、ツェルトで寝ました。すぐ側を沢が流れているので飲み水の心配はゼロ。焚火を楽しみつつ素敵な夜を過ごした、いい思い出です。もちろん沢の中にテント場はないので、泊まる場所も基本自由。宿泊装備さえ用意すれば何日も山のなかで遊ぶことができます。
登るだけじゃなく、沢を下降してもOK
沢は登るだけではありません。もちろん「沢下り」もOK。
ロープワークなど特殊な技術が必要ですが、一通り身につけて慣れてくれば、沢を下山路に使うこともできます。その途中では、もちろん尾根を歩いてもいい。沢を登って、尾根を歩いて、沢を下って……。想像すると、なんだか縦横無尽に山のなかを歩けるような気持ちになりませんか?
登山道の外に広がる無限の山登り
最初に見た地形図をもう一度眺めてみましょう。 いまなら「丸山岳」や「梵天岳」、さらに「大曽根山」にだって登れると思いませんか?
もし沢と尾根をつなげて山を歩く姿に憧れて、そんな遊びに興味が湧いたら、どうぞ沢登りの世界へ足を踏み入れてください。いままでの常識が覆るような自由で広大な山の世界が待っていますよ。
「山行計画の作成」が私の<おうち時間>
山に行かないときも、次回に備えて山行計画を考えるのがいちばん!
そこで参考にするのが『日本登山大系』です。全国各地の山域に刻まれたルートが無数掲載されています。しかし親切丁寧なガイド本ではなく、書かれているコースタイムなどは「五ー六時間」と驚くほどザックリ。写真もモノクロが3〜4枚しか載っていない地味な書物ですが、記載されている未知のルートを文章から想像して、ワクワクするのが私のおうち時間の過ごし方です。
私がハマったYAMA HACK記事
<washio daisuke>さん 『感情を揺さぶって山好きを増やそう!登山にはまる7つの萌えポイントを徹底分解』
こんなときだからこそ、山登りの魅力ってなんだろうと考える時間が増えました。この記事はそんな素朴な疑問に答えてくれる内容で、「初めて山に登ったときに感じた楽しさ」を改めて思い出させてくれます。
こういう記事を書けるのは、さすがプロの登山ガイド! 他にもガイド目線の記事があり、いつも楽しく拝読しています。
次のバトンは<washio daisuke>さん。よろしくお願いしまーす!