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テント泊デビューしたい!でも…道具かなり増えるよね…

山小屋には山小屋の、テント泊にはテント泊の良さがあります。テント泊した人にとっては「山小屋より気楽!」「より自然を身近に感じる」等々の意見は、多くの人が同意するはず。
個人的には、”一度装備を揃えてしまえば”山小屋泊よりも費用を抑えて楽しめるのも重要な魅力だと思います。
しかし、山小屋泊しかしたことがない人にとっては、テント泊は少しハードルが高いもの。

また、その初期費用も馬鹿にならず、「いかに賢く安くあげるか?」に頭を悩ます登山者も多いはず。いかにして既に持っているものを活かし、新たに購入するアイテムを最低限に抑えるかがポイントになってきます。
山小屋泊用に使っていたザック、テント泊でも使えるか?
筆者が持っている持っているのは「35L」のザック。一般的に山小屋泊には35~40L程度のザックが推奨されており、筆者も山小屋泊には十分のサイズでした。この容量、果たしてテント泊でも十分に使える容量なのでしょうか?
今回は実際のテント泊を想定して装備を準備し、ザックのサイズについて検討してみようと思います。正直、テント泊の装備一式が追加で収まる気が…しません…。
テント泊に必要な装備を並べてみると…やっぱり多い!
実際、私がテント泊に行くと想定して、最低限必要なアイテムを準備してみました。今回はアルコール類やおつまみなどは含まれておらず、食事も軽量化を意識した内容。文字通り最低限のラインナップですが、やはりアイテム数が多いことはお分かりいただけると思います。

特に、宿泊関係のアイテムがとにかく大きい。中でも、マットとシュラフはため息が出るほどの大きさです。この2つでザックの半分近くを占領しそうなほどのサイズ感ですよね。しかし、このサイズを何とかできれば、35Lのザックに全てパッキングするのも不可能ではないかもしれません。
秘密兵器「コンプレッションバッグ」を使ってみたら…?!

これを使ってシュラフを十分にコンパクト化できれば、ザックの買い替えは不要になるかもしれません。
改めて整理すると、手持ちのザック(35L程度)にテント泊の装備が入らなかった時に考えられる選択肢は以下の2つ。
(1)一回り大きいザックを新たに購入する→2~4万円前後の出費
(2)コンプレッションバッグでシュラフを圧縮して解決→4千円前後の出費
どちらを選ぶのが正解ということは有りませんが、(2)のコンプレッションバッグで解決できれば、かなりの出費を抑えられます。その上、コンパクトなザックでテント泊が出来るとなればまさに一石二鳥。これは試さない手はないでしょう!
化繊とダウンそれぞれのシュラフを準備

ダウンシュラフは化繊シュラフに比べて元々コンパクトですが、さらにコンパクトにできたら尚嬉しいですよね!
そこで、今回は両方の素材のシュラフで検証していきたいと思います。
写真左:【化繊シュラフ】イスカ パトロール ショート(税抜価格:7,000円)
写真右:【ダウンシュラフ】モンベル ダウンハガー800 W’s #3(税抜価格:29,000円)
使うコンプレッションバッグはこちら

使用するコンプレッションバッグは、イスカの「ウルトラライト コンプレッションバッグ」。化繊シュラフにはMサイズ、ダウンシュラフにはSサイズを使用しました。
コンプレッションバッグのサイズが大きいほどシュラフを詰め込みやすいというメリットはありますが、あまり大きすぎても適切なサイズにまでコンプレッションできません。詰め込みやすさと圧縮性のバランスを見極めたサイズ選びが重要です。
コンプレッションバッグの効果はいかに?使用前後で驚きの差が!
さて、それでは実際にコンプレッションバッグを使用して、シュラフを思いっきり圧縮してみましょう!果たして、どの程度の差が出るのか…。シュラフ単体の場合と、最終的なパッキング時のサイズでいざ比較!①シュラフ単体でどこまで小さくなる?
【化繊シュラフ】
【ダウンシュラフ】

②パッキング時にどれだけの差が出る?
さて、ここからが本番!いよいよ35Lのザックにテント泊の装備一式を詰め込んでいきます。果たして、全てのアイテムをパッキングできるのでしょうか?また、コンプレッションバッグの使用前後でどのような差が出るのでしょうか?必見です!【化繊シュラフ】

一方、コンプレッションバッグを使用するとその差は歴然。かなりギリギリながらも35Lのザックにキッチリ収まりました!ここまでの差が出るとは…コンプレッションバッグ、恐るべし。
【ダウンシュラフ】

というのも、コンプレッションバッグ未使用の状態でもシュラフがコンパクトなため、ザック内の荷物の隙間にねじ込むようにパッキングすることで同程度に圧縮することが出来てしまったのです。正直、ダウンシュラフを使用している場合にはコンプレッションバッグの恩恵は受けにくいと感じました。
化繊シュラフでより効果を発揮!

しかし、シュラフもこれから購入するという方にとって、化繊シュラフ+コンプレッションバッグの組み合わせ(約11,000円)の方が、ダウンシュラフ単体(29,000円)よりも安価なのは大きなメリット。また、かさ張ってしまう化繊シュラフですが、濡れに強い特性は非常に頼りになります。
長期縦走などで様々な天気への対応が想定される場合には、化繊シュラフ+コンプレッションバッグの組み合わせも賢い選択の一つになるでしょう。
コンプレッションバッグの使い方はとっても簡単
コンプレッションバッグを使うのはとても簡単!(1)シュラフを詰める。シュラフに付属のスタッフバッグの代わりにコンプレッションバッグを使用すればOK!
(2)コンプレッションバッグのベルトを均等に締めていく。
この2ステップでOK!
細かい注意点は、実際に動画でも確認してみましょう。
コンプレッションバッグはテント泊デビューの救世主になり得る!

まだ自分の登山スタイルが明確でなかったり、今後は長期縦走にも挑戦してみたいという方には非常におすすめの組み合わせです。
今回ご紹介したコンプレッションバッグは、道具をコンパクトに抑えるための一例に過ぎません。他にも、マットレスをエアマットに変更するなど、自分なりのコンパクト化を追求するのも登山の醍醐味。全部買わないとテント泊を始められない・・・とあきらめてしまう前に、まずは自分が持っている道具でどうにかできないか、チャレンジしてみましょう!
▼ダウンシュラフに使用したのはこちら
▼化繊シュラフに使用したのはこちら
サイズ:φ18×48cm
カラー:ロイヤルブルー
参考価格:3,700円(税抜)
サイズ:φ22×53cm
カラー:グレー
参考価格:4,000円(税抜)
重量:128g
サイズ:S/10リットル=18×40cm
重量:M=156g
サイズ:M/14リットル=20×46cm
価格:2,530円(税抜)
重量:XL=215g
サイズ:XL/30リットル=27×58cm
価格:3,190円(税抜)
紹介されたアイテム






