ずっと水を弾くレインウェアなんてないよね・・・?
天候が変わりやすい登山では、必須装備のレインウェア。雨から身を守ってくれるアイテムではありますが、使い込むほどに撥水性能の低下に悩まされるもの。
「長時間着ていると少しずつ雨が染み込んでくる」「以前よりも水を弾かなくなってきた」と感じたことはありませんか?
そんな悩みを解決する、驚きのレインウェアを発見!
幅広いアウトドアウェアを展開する<コロンビア>に、とんでもない撥水性を持ったレインウェアがあるとの情報をキャッチ。
それがこちらの 『アウトドライエクストリーム レインジャケット(以下、アウトドライエクストリーム)』。
なんとこのレインウェア、 「半永久的に撥水が継続する」 と<コロンビア>が公式に唱っているんです!
しかし、そんなとんでもない機能を持ったレインウェアが本当に存在し得るのでしょうか。まずはそのメカニズムを探ってみました。
逆転発想が“脅威の撥水性”を実現!
一般的な2層構造のレインウェアは、外側に撥水加工(DWR加工)された生地、内側に防水透湿機能を持つ膜(メンブレン)の2種類の素材を重ねた構造になっています。
一方、アウトドライエクストリームは、従来のレインウェアとは正反対の組み合わせになっています。
耐久性が低いとされていた防水透湿性メンブレンに、耐摩耗加工を施すことに成功。今まで不可能とされていた防水透湿性メンブレンを外側にすることを可能にしたのです。
そして、もともと防水性を持つメンブレンを表地にすることで 「半永久的に撥水性が継続する」というメカニズムが完成したようです。
…なるほど、理論はよくわかりました。
本当にずっと撥水し続けるのかどうか、これは実際に試してみるしかないですね! さっそく山へ出発です。
雨の山で『アウトドライエクストリーム』を試してみた
3月初旬、あえて悪天候の日を狙って、長野県の守屋山(標高約1,650m・往復4時間)で検証を実施。当日の天候は下記の通り、実力を知るにはうってつけの条件です。
山頂の気温:3℃
まずは、細かい作りをじっくり観察
「生地がかなりしっかりしている!」というのが初見の感想。表地は今までの登山用レインウェアにはないような、ツルツルした光沢のある質感です。この表地の素材が“防水透湿メンブレン”ということですね。
袖口はゆとりのある作りで、ベルクロ式のバンドで調整可能。裾の左右にはドローコードが備わっており、締め付けることで雨風の侵入を防ぎます。
フードはこめかみ部分のドローコード(左右1箇所ずつ)と後頭部のベルクロバンドで調整。ヘルメットの上からでもフードは被れましたが、ややツバが浅くなってしまう印象です。
公式では、ヘルメット対応のレインウェアではないので注意してください。
ポケットは左右に2箇所。内側はメッシュ生地になっていて、簡易的なベンチレーターの役割も。
左右の脇下にもベンチレーターが搭載されています。ファスナーはシームシール加工されているので、水が侵入する心配もありません。
アウトドライエクストリームは防水透湿性メンブレンが外側に配置されているため、シームシール加工も外面に施されています。これにより外側からの水の侵入を遮断。縫い目からの染み込みもばっちり防ぎます。
シンプルなデザインでありながらも、細部までしっかり作り込まれている印象です。それでは、レビューに移っていきましょう!
試してわかった『アウトドライエクストリーム』のここがスゴイ!
当初、検証では“撥水性”に着目していましたが、アウトドライエクストリームには他にも 「おっ!!」 となるようなスゴイ機能がめじろ押しでした。そんな驚きの機能を6つ紹介したいと思います。