北八ヶ岳|東天狗岳(日帰り、または小屋1泊2日)
雪山の入門コースに必ず選ばれるほど人気の高い山です。樹林のなかの安全な道で徐々に体を慣らし、中山峠から森林限界を越えて山頂を目指します。ピークでの360度の展望も見事です。
標高 | 距離 (往復) | 累積標高 (上り) | 累積標高 (下り) |
---|---|---|---|
2,640m | 8.6km | 818m | 818m |
ルート:渋ノ湯〜黒百合ヒュッテ〜中山峠〜東天狗岳
危険箇所:東天狗手前の天狗ノ鼻(岩場に慣れていないと転倒、滑落の可能性あり)
中山峠の先で森林限界となり、そこから先は風に注意が必要です。日帰りも可能ですが、黒百合ヒュッテは快適な山小屋なので、泊まるプランもオススメ。ただし週末は大混雑するので前もって予約しておきましょう。
谷川連峰|谷川岳(日帰り)
電車とバスでアクセスでき、さらに谷川岳ロープウェイで約1,300mまで一気に標高を上げる手軽さが人気の秘密。山頂までは登り基調でアップダウンも少ないので、雪山入門者でも挑戦しやすいです。
標高 | 距離 (往復) | 累積標高 (上り) | 累積標高 (下り) |
---|---|---|---|
1,977m | 6.6km | 738m | 714m |
ルート:谷川ロープウェイ天神平駅〜肩の広場〜トマの耳〜オキの耳
危険箇所:トマの耳~オキの耳(雪庇)、肩の広場(悪天候時にルートミスが多い)
天候が急変しやすく、ルートを見失いがちなので、GPSアプリに加えて、地図とコンパスも必ず準備しましょう。
南アルプス|観音岳(小屋1泊2日)
南アルプスにおいて人気の高い鳳凰三山の一座。森林限界を越えた先にある山頂からは、日本大二位の高峰北岳や標高3,033mの仙丈ヶ岳など、3,000m級の山々の迫力ある容姿を確認できます。
標高 | 距離 (往復) | 累積標高 (上り) | 累積標高 (下り) |
---|---|---|---|
2,841m | 17.3km | 1356m | 1367m |
ルート:夜叉神峠〜杖付峠〜南御室小屋〜薬師岳小屋(泊)〜薬師岳〜観音岳
危険箇所:際立った危険場所は特になし
プラス2時間半くらいで地蔵岳へも行けますが、オベリスクは登れないので、鳳凰三山最高峰の観音岳で引き返すのが一般的です。
北アルプス/唐松岳(前夜小屋1泊、日帰り)
長野県側の麓にある八方駅からリフトとゴンドラを乗り継いで登山口までアクセス可能。宿泊予定の八方池山荘は通年営業の山小屋です。山頂からは剱岳の雄姿を眺めることができます。
標高 | 距離 (往復) | 累積標高 (上り) | 累積標高 (下り) |
---|---|---|---|
2,696m | 9.8km | 919m | 919m |
ルート:八方池山荘(泊)~丸山ケルン~唐松岳頂上山荘~唐松岳
危険箇所:八方尾根全体(悪天候時は烈風、道迷いの可能性も大)、唐松岳手前(滑落注意)
下山時にルートを見失いがちなので、GPSアプリに加えて、地図とコンパスも必ず用意しましょう。
北アルプス|西穂独標(小屋1泊2日)
北アルプスで西穂高岳まで向かう途中にあるピーク「西穂独標」。山頂からは、西穂高岳の山頂を小さく確認できる程度ですが、西側には笠ヶ岳、東面には奥穂高岳や前穂高岳の雪を纏った姿を望むことができます。
標高 | 距離 (往復) | 累積標高 (上り) | 累積標高 (下り) |
---|---|---|---|
2,696m | 6.1km | 563m | 572m |
ルート:新穂高ロープウェイ西穂高口駅~西穂山荘(泊)~丸山~西穂独標
危険箇所:西穂高口の先の樹林帯(道迷い)、丸山の先の急斜面(滑落)、独標直下の岩場(転落)
距離は短いですが岩場もあるので、三点支持で確実に登り下りする技術は必須。独標より先の西穂高岳までは、十分な経験や体力、装備が必要な上級者向けルートなので、独標までにしておきましょう。
今回のルートをすべて登れたら、次のレベルにステップアップ!
雪山2年生向けのルートとはいえ、森林限界以上の稜線は本格的な雪山登山になります。装備の準備や天候判断を怠らず、安全を考慮して経験者と共に挑戦するようにしましょう。
今回紹介したルートをすべて登ったあかつきには、ピッケル・アイゼンワークがしっかり身に付き、雪山登山の経験値が大幅にアップしているはず。楽しみながらレベルアップを目指しましょう!