【メーカー担当者にズバリ直撃vol. 1】 “自社ブランド以外”で愛用している山道具をベタ褒めしてください! <THE NORTH FACE>編
いつも山道具に触れている“審美眼”を持ったアウトドアメーカーの担当者たち。自身が山に行くときのウエアやギアは、どんな風に選んでいるのでしょうか。自社製品はもちろんですが、ライバルメーカーの製品を使う場面もあるのでは!? そこで今回は、<ザ・ノース・フェイス>のPR担当者を直撃! 実は愛用している「他社製品」をぶっちゃけてもらいました!
2020/05/27 更新
制作者
YAMA HACK編集部 荻原
YAMA HACK運営&記事編集担当。もともと旅行が好きだった延長で山へ登るように。山の魅力やワクワクするような山道具など、アウトドアにまつわるあらゆる情報をお届けしていきます。
YAMA HACK編集部 荻原のプロフィール
「実は、コレ愛用してます」な自社ブランド以外の山道具を教えてください!
ブランドを背負って自社製品の広報活動に日々励んでいる各メーカーのPR担当者たち。しかし、プライベートな山行では、ライバルでもある他のアウトドアメーカーの製品を使うこともあるのではないでしょうか?

提供:THE NORTH FACE
メーカー担当者が自社ブランドの製品をおすすめするのは当然のこと。ならば、『実は愛用している他社の製品をベタ褒めしてもらおうではないか』というのが当企画なのです。
早速、実際に使っている“自社以外”の山道具を紹介してもらうべく、担当者を直撃しました!
第一弾は、<THE NORTH FACE>のPR担当・鰐渕 航さんがぶっちゃけ!

撮影:YAMA HACK編集部
ズバリ、愛用している他社製品は?

撮影:YAMA HACK編集部(スポルティバの「TRANGO TRK GTX」、1年半ほど愛用しているそう)
僕が愛用しているのは、この登山靴。<LA SPOLTIVA(スポルティバ)>の「TRANGO TRK GTX」です。汚くてすみません(笑)
履きこんでいる感じが出てますね! ザ・ノース・フェイスにも登山靴はありますが、どうしてスポルティバにしたんですか?
もちろん、ザ・ノース・フェイスも3~4足履いていて、いろんな靴を試してみた末にこの一足に辿り着いたんです。
ほ~、履き比べた結果、鰐渕さん的NO.1に躍り出たと。
【ベタ褒めポイント①】自分の足に合ったフィッテイング

撮影:YAMA HACK編集部
足に合う合わないって、登山では死活問題じゃないですか? だから、確実に足に合う靴を選びたくて、これを買う時もいろんな靴を履いてみました。
僕の足には、「TRANGO TRK GTX」が一番フィットしたんです。
ザ・ノース・フェイスの靴を上回ったということですか?

撮影:YAMA HACK編集部(内側のステッチが足に当たらないかどうかも意外と重要)
上回っているという感じではなく、たまたま自分の足には合っているということです。様々なブランドごとに、内側のステッチを含め仕様や作りが異なります。僕の足の形のせいか、靴擦れを起こしやすいんです。
ザ・ノース・フェイスの靴もデザインや機能は優れているので履きたいんですけど、痛くなるのだけは避けたいので…。
靴擦れしただけでも、本当に歩くのが辛いですもんね…。
「TRANGO TRK GTX」は登山中にどこも痛くならないですね。自分の足に合うかどうかって、試着の段階だけでは分からないことも多いですが、偶然にも出会えてラッキーでした。
【ベタ褒めポイント②】快適な履き心地を叶える“3Dフレックス システム”

撮影:YAMA HACK編集部
「TRANGO TRK GTX」は、“3Dフレックスシステム”を採用していて、足首周りがめっちゃ柔らかくて、すごく履きやすいんです。
3D FLEX SYSTEM
足首をきっちりホールドしながら、自由度を大幅に高めるシステム。可動域が広がることで登り、下り、トラバース時においても、フラットフッティングがしやすく安全に行動することができます。
もともとバスケをやっていた影響で、僕、足首が弱いんです。山行のたびに痛くなるとかではないんですが、登山後に疲れがたまりやすかったりとか、力抜いているときにコキッといったりするので、それが怖くて。
だからいつもミドル~ハイカットを選ぶんですけど、かといって足首がガチガチに固まっている登山靴は、動きにくいからあまり好きではなくて。
その点これは、ある程度ホールドされつつも、足首が柔らかくて好みですね。これを履いているから大丈夫、守られているっていう気持ちの面でもサポートしてもらっています。
【ベタ褒めポイント③】自分の道具選びの価値観と合うモノづくり

撮影:YAMA HACK編集部
ウエア・ギアどちらもですが、山道具を選ぶときは
“持ちがイイもの”を選ぶようにしています。最近はウルトラライトなギアが人気だったりしますが、僕は質実剛健なものが好みですね。
だから「TRANGO TRK GTX」は丁度いいんです。スポルティバの靴の中では軽量なほうだけど、堅牢性が高いところも気に入っています。
デザインよりも「足に合うか」を一番大事にしますね。ウエア以上に靴って相性が重要。だからこそ、ザ・ノース・フェイスのブランドを背負っていても、靴は足に合ったものを選ぶべきだと考えています。僕、黄色が好きなので、デザインも結果的にこれでよかったです(笑)

提供:鰐渕さん(2019年8月、槍ヶ岳)
暑くて辛かった思い出のある北岳も、この夏の表銀座縦走も、相棒は「TRANGO TRK GTX」でした!
LA SPORTIVA 公式サイト|TRANGO TRK GTX
<THE NORTH FACE>の今季イチオシも語らせて!
ザ・ノース・フェイスのおすすめアイテムも紹介していいですか?(笑)
お、さすがPR担当! 抜かりないですね~(笑) では、今シーズンの鰐渕さんのおすすめを1つお願いします。
化繊中綿のジャケット「ワンダーラスト フーディー」

撮影:YAMA HACK編集部
今、世界中で『サスティナブル(持続可能)』なモノづくりや取り組みを行っていると思います。ザ・ノース・フェイスも環境に配慮した製品づくりや取り組みを長年続けてきていて、「ワンダーラスト フーディ」もそれに準じたアイテム。
環境負荷は自然に関わるアウトドアブランドの命題ですよね。
環境にやさしい、しかも暖かい!
「ワンダーラスト フーディ」はリサイクル素材を採用していて、かつ中綿を含めジップ以外はリサイクル可能なんです。

撮影:YAMA HACK編集部
中綿は、ダウンに匹敵する暖かさといわれる超微細マイクロファイバー素材の“プリマロフト シルバー サーモプルームプロ”で、水濡れにも強い。さらに、中綿自体に“エアロゲル”という断熱素材が練りこまれているので、非常に暖かいんです。
エアロゲルは家の断熱材などに使われる素材で、主成分の95%が空気。空気は熱伝導率が低いため、断熱効果が非常に高いんです。
なるほど~、「ワンダーラスト フーディ」は大注目の新しいインサレーションですね。
『海洋プラスチック問題』って海だけの話じゃない。
大気中に浮遊したマイクロプラスチックが、山中で発見されています。
みんなが楽しみにしている山の絶景とか植物や動物も見られなくなってしまうかもしれないんです。だからアウトドアに関わる者として、ぜひおすすめしたい製品ですね。
発売中なので、ぜひお店でご覧ください。
THE NORTH FACE 公式サイト
愛用している山道具“ベタ褒め”企画はつづく!
普段はなかなか聞くことのできない、メーカー担当者が愛用している“他社製品”を知れるのはおもしろいですね。いつも山道具に触れている審美眼を持った方々が、どんな風にギア選びをしているのか、ますます気になってきました。
ということで、本企画のシリーズ化が決定! リレー形式でさまざまなメーカーにズバリ直撃してみたいと思います。
次回予告
<ザ・ノース・フェイス>の鰐渕さんがベタ褒めしてくれた<スポルティバ>を訪問! 担当者が愛用している他社製品とは!?
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