白銀の山の世界!自然の雄大さを感じる瞬間

鳥のさえずりや水の流れる音、そして色彩豊かな春・夏・秋の山は、五感をフルに使って楽しめますよね!でも雪が積もった山はとても静かで、山の深さを体で感じるんです。太陽に照らされた雪は眩しく、風と雪の自然が織りなす”シュカブラ”や”エビの尻尾”、そして”樹氷”など、スリーシーズンとは別世界が繰り広げられます!
日本アルプスのビフォーアフター
始めに、日本アルプスからは4座のビフォーアフターをご紹介します。冬でも登山者が多いメジャーなアルプスの山は、どんな景色に変身するのでしょうか?!①燕岳|2,763m(北アルプス)
【参考ルート】宮城ゲート~中房温泉~合戦尾根~燕岳アルプスの女王とも呼ばれる燕岳は、初心者の山としてはもちろん、表銀座縦走コースの起点として上級者にも人気の山です。春から秋は中房温泉からスタートできますが、冬期は県道が封鎖されるため、宮城ゲートからの約12kmを歩くことになります。
▼ビフォー

▼アフター

すっかり冬の色に染まった燕岳ですが、山頂に対面する山々は、燕岳に負けじと我が身を主張するかのように雪をまとって際立っています!
②白馬乗鞍岳|2,469m(北アルプス)
【参考ルート】栂池自然公園~天狗原~白馬乗鞍岳~白馬大池ゴンドラとリフトを乗り継いで栂池自然公園からスタートです。樹林帯から灌木地帯を過ぎて、徐々に視界が開けると天狗原に。ゆっくりと深呼吸したくなるような景色が待っています!
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なだらかで優しい山容と樹木の色に癒される眺め。整備された木道のある広々とした天狗原から白馬乗鞍岳山頂付近まで続く、壮大な緑のグラデーション!
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③木曽駒ヶ岳|2,956m(中央アルプス)
【参考ルート】千畳敷~木曽駒ヶ岳中央アルプスで最も標高が高い木曽駒ヶ岳。ロープウェイで2,612mまで上れるため、体力に自信がない方でも日帰りで登れるのが人気の秘密です。
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安曇野市/観光交流促進課
④地蔵岳|2,764m(南アルプス)
【参考ルート】御座石温泉~西ノ平~燕頭山~鳳凰小屋~地蔵岳~赤抜沢ノ頭地蔵岳は、観音岳・薬師岳の三座で”鳳凰山”とも呼ばれています。山頂には重なり合った巨石がそびえ立つ”オベリスク”があり、鳳凰山のシンボル的な存在です。
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圧倒的な存在感を醸し出している”オベリスク(地蔵仏)”。まるで雲海の中からオベリスクが姿を現したかのよう。
▼アフター
澄んだ青い空に雪で飾られたオベリスクは、周囲に遮るものが何もないぶん一層神々しさを放っています。山容はシンプルな形状ですが、その鋭さは芯の通った貫禄。左奥には八ヶ岳も見えています。
八ヶ岳のビフォーアフター
地蔵岳のオベリスクから、八ヶ岳にズームインしました!北八ヶ岳から2座、南八ヶ岳から1座の山を紹介します。さっそく八ヶ岳ブルーと雪景色を見てみましょう!
①北横岳|2,480m(北八ヶ岳)
【参考ルート】山頂駅~北横岳ヒュッテ~北横岳ロープウェイ利用でコースタイム2時間強で往復登山ができる、日帰りトレッキングには最適な北横岳。山頂からの眺めは360度の大展望!眼前に蓼科山、南八ヶ岳から遠くは南アルプスまで見渡せます。
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②天狗岳|2,646m(北八ヶ岳)
【参考ルート】唐沢鉱泉~黒百合ヒュッテ~天狗岳天狗岳は、尖りのある男性的な東天狗と丸みのある女性的な西天狗を持つ双耳峰。二つの峰をつなぐゆるやかなS字を描く稜線は眺めも良く、開放的な稜線歩きができます。
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色濃い深緑が明瞭な稜線の弧を記し、仲睦まじい夫婦山のようです。
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③赤岳|2,899m(南八ヶ岳)
【参考ルート】美濃戸山荘~行者小屋~地蔵の頭~赤岳天望荘~赤岳八ヶ岳の最高峰でもある赤岳は、山名の通り山肌が赤く見えることから名付けられました。登山者には、周囲の小屋を利用して複数日の縦走登山が人気です。
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この赤岳は硫黄岳からの眺め。裾野に続く深い緑は赤い山肌を際立たせ、その威風堂々と構える姿は登山者に感動を与えます!
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冬山を安全に楽しむために
雪山は夏山と違い、気温や気候などで難易度が上がります。それに伴い登山で準備する道具も変わり、 また学ばなくてはいけないことも増えてきます。
①ウェアや装備をそろえよう
低温環境下でも安全に行動するために、雪山専用の登山靴とウェアや装備が必要です。そして足を運ぶ山により、必要な装備を選択しましょう。雪山に必要な道具:ハードシェル、グローブ、ゴーグル、バラクラバ、ピッケル、スノーシューやワカン、アイゼンなど
②雪山の歩行技術を学ぼう
道具をそろえたら、グローブをした状態で登山靴にアイゼンやスノーシュー、ワカンを装着する練習をしましょう。雪山では素手になることは厳禁です。何度も装着の練習をし、短時間で装着ができるようにするのがベスト。次は雪山での歩行技術を学びましょう。講習会などで習得するのがおすすめです。
③気象条件に注意しよう
変わりやすい山の天気は、冬山でも注意が必要です。風が吹くことにより雪が舞って視界が遮られる”ホワイトアウト”や雪崩など、天候の変化で雪山登山の難易度が変わります。また天候だけではなく体温低下や低体温症などのリスクも高くなるため、冬期の登山の際には向かう山域の気象条件を確認し、時には登山計画を中止する判断が大切です。てんきとくらすで山の天気を見る
見渡す限りの雪と青空!冬山の奥深さに魅了
