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チョコモナカジャンボリベンジ

【実験】山頂アイス企画ふたたび!果たして山頂でアイスは食べられるのか!?

YAMA HACK編集部員が「山頂でアイスを食べたい!」と熱い思いでトライした「山頂DEアイス」企画。 溶けにくいアイスと保冷剤の検証を経て、保冷方法を工夫し2度にわたりチャレンジするも結果は失敗…。 その無念を晴らすべく、「登山時における現実的、かつ最強の保冷方法」を自負するライター三宅がリベンジに名乗りを上げた! 果たして「山頂DEアイス」は成功するのか?

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目次

アイキャッチ画像撮影:三宅雅也

こんな企画があったのを覚えてますか?

各社のアイスクリームたち
撮影:YAMA HACK編集部

以前、YAMA HACK編集部員により、「果たして山頂でアイスクリームは食べられるのか?」という実験が行なわれました。

「やっとの思いで辿り着いた山頂で、美しい景色を眺めながら食べたいものはアイスクリーム」というアイスクリームラバーの編集O。 いくつものアイスと保冷剤から溶けにくいものを選定、包装も数パターン工夫し臨んだ熱きチャレンジ!

溶け出すチョコモナカジャンボ
撮影:YAMA HACK編集部

しかし残念ながら、結果はいずれも惜しくも失敗……。

この時、筆者がいつも担ぐ「500缶ビール保冷方法なら可能なのでは…」とこの夏、リベンジに名乗りを上げたのでした!

▼以前の熱きチャレンジはこちら

現実的、かつ最強の保冷方法とは!?

保冷バッグにセット
撮影:三宅 雅也

その方法がこれ。 定番のISKAのコンパクトクーラーに冷凍PET×2本、その間にチョコモナカジャンボを挟み、更に保冷剤を上からかぶせ蓋を閉めるというもの。

缶ビールの場合は、冷凍PET×1本とビール×1本、保冷剤で持ち運びますが、テント泊時、2日目の昼でもまだキンキンなのです。

    イスカ コンパクトクーラーバッグ S

    平均重量100g
    サイズ16×22×8cm
    カラーダークネイビー・タン・グレー
    ダブル保冷バッグ
    撮影:三宅 雅也

    今回はISKAのコンパクトクーラーを100均の保冷バッグで更に包み、ザックに入れ持ち運びます。 チャレンジ当日AM5時、最強と自負する筆者式パッキングにて梱包完了!

    この方法の良いところは、持参した冷凍PETは用を終えたあとも冷たい飲み物として楽しめること。 正直、自信満々です!

    「山頂DEアイス」、レッツトライ!

    気温
    撮影:三宅 雅也

    夏真っ盛りの8月盆、行き先は、標高が高過ぎず低過ぎない2,000m級の「根子岳-四阿山」。 途中のコンビニでAM5時にアイス類を購入しパッキングしました。

    登山口である菅平牧場の標高は1,600m弱でとても涼しく気温17℃。

    パッキングからすでに1時間半が経過したAM6時半、ハイクスタートです!

    牛に話しかけるほど自信しかない筆者

    登山中に出会った牛さん
    撮影:三宅 雅也

    登山道沿いの牧草地では牛たちが朝食中。「牛クン、今日は山頂でチョコモナカジャンボを食べるんだよ、良いでしょ」などと話し掛け余裕の筆者。 それはもう自信しかありませんから!

    余裕なので三角点まで行っちゃお〜っと

    四阿山の山頂
    撮影:三宅 雅也

    その後、根子岳山頂を経由して、目的地である四阿山にAM9:30ごろ到着。 パッキングから4時間半、時間的に開封にピッタリ。 が、繰り返しますが自信満々の筆者。 奥の三角点まで往復し、加えて昼ごはんを食べた後のスイーツにしようと更に時間を稼ぎます。

    お昼を食べて…いざ!開封の儀

    アイスクリームを取り出す
    撮影:三宅 雅也

    AM10:30、パッキングから5時間半が経過したところで開けてみると…やはり保冷剤はカッチカチ、冷凍PETもまったく溶けていない状態で、早くも勝利の笑みがこぼれる筆者。 山頂気温は20℃か…少し涼し過ぎて読者の皆さまに申し訳ないな、と恐縮しながらいざ開封

    !!!!?

    若干溶けているチョコモナカジャンボ
    撮影:三宅 雅也

    がしかし!! と、溶けている…!
    そんなまさか…なぜなんだ…。 そうだ、念のため割って中身を見てみよう。

    中も少し溶け気味のチョコモナカジャンボ
    撮影:三宅 雅也

    まさかのドロドロ…。
    自信満々だっただけに動揺の色を隠せない筆者。 やはり5時間半は長過ぎたのか? 4時間ならイケたのか?

    完全敗北で失意の下山に…。

    最強の助っ人登場 ~事前検証~

    保存上の注意
    撮影:YAMAHACK編集部

    改めて「-18℃以下保存」の壁を考えてみる。 この環境を登山中に作るのはまず不可能。 アイスクリームは何℃から溶けるのだろう、例えば -10℃だとアイスはどうなるのだろう…。 疑問ばかりが湧き上がる。 やはりこれは最強の助っ人、森永製菓さんへ問い合わせるしかない!

    森永製菓のロゴマーク
    オフィシャルロゴ提供:森永製菓株式会社

    ちなみに筆者は、根っからのチョコモナカジャンボファン。 当該企画に関係なく、アイスと言えばチョコモナカジャンボ (以下ジャンボ) のため、熱き想いを広報担当者さんに伝えると、なんと研究員さんの協力を仰げることに!

    森永研究員さんの後ろ盾をもらえれば鬼に金棒です!

    森永製菓
    研究員
    一番のおすすめはドライアイスの使用です。
    1kg板のドライアイスを新聞紙で覆い、ジャンボを2枚のドライアイスで挟み込み、できるだけ小さな発泡スチロールの容器で運んでください。 そうすれば、5時間はまず問題ないかと思います。
    ライター三宅
    非常に確実そうですが、ドライアイス板の入手がなかなか大変そうですね。 ジャンボの保冷はやはり-18℃ないと無理なのでしょうか?
    森永製菓
    研究員
    そうですね、アイスとして喫食するためには、-10℃は保ちたいところです。 が、氷で-10℃を保冷するのはまず無理です。 また、一般的なアイスの融点は -3℃前後とお考えください。

    ドライアイスはネットや氷屋などで購入することが出来ますが、お手軽さという点でやはり採用は見送り。 となると、現在の保冷方法で「何時間までならジャンボを楽しめるのか」を知る必要があります。

    保冷実験中
    撮影:三宅 雅也

    そこで導入したのは、コードセンサー付き温度計。まずは冷凍庫内の温度を測定すると、やはり-19℃ほどとかなり低いことがわかりました。 そして、保冷方法は前回と同じISKAのコンパクトクーラーに100均保冷バッグ、冷凍PET×2本、保冷剤×1個です。

    -1.7℃で実験開始!

    保冷バッグと温度計
    撮影:三宅 雅也

    センサーを内部に挿入、ジャンボの環境温度をモニターします。 森永製菓研究員さんのアドバイスでは、-3℃前後がアイスの融点とのことのため、今回 「-4℃を限界点」と決め、何時間持つのかを確認することにしました。 (室温=約25℃)

    開始から2時間後には-5℃に

    開始から6分半後の温度
    撮影:三宅 雅也

    開始からおよそ6分半、ジャンボ環境温度は -12.3℃まで下がりました(意外に下がるものなんですね! )。その後、30分後に-10℃、1時間後に-7.8℃、1.5時間後に-6.2℃、2時間後に-5.0℃と温度が上昇していきます。 もうこのあたりが限界か?!

    2時間半後の温度
    撮影:三宅 雅也

    そして2時間半後に-4.3℃となり、開始から2時間44分後、ついに-4℃を超え-3.9℃に到達! ここが限界とジャンボの状態を確認してみることに。

    保冷剤とアイスクリーム
    撮影:三宅 雅也

    当然ですが、保冷剤も冷凍PETもカッチカチで一切溶けていません。 ここまでは前回と同じ。
    さて、果たしてチョコモナカジャンボはどうなっているのか?!

    アイスクリームの表面
    撮影:三宅 雅也

    横から見るとまったく溶けていません!
    前回は溶け出したアイスが漏れ出していました。 しかし早合点はいけません、念のため 割って中身を見てみましょう。

    アイスクリームの中身
    撮影:三宅 雅也

    割る際、押し潰してしまいましたが、課題のアイスミルク部分は溶けていません! 食べてみると、少しだけやわらかめではありますが充分な美味しさ。 やはり森永研究員さんのアドバイスに従い、-4℃を限界点としたのが良かったようです。 また、室温25℃の環境下ではおよそ2時間45分でしたが、ハイク時の目安としては「2時間~2時間半」と設定すれば良さそうです。
    さぁ、これでリベンジの条件は揃いました。 次こそは達成できそうです!

    しかしこの時、予想外のハプニングに見舞われることを知る由もない筆者だった…

    いざリベンジへ!が、まさかのハプニング発生!

    パノラマ北アルプス
    撮影:三宅 雅也 (ズラリと北アルプスの風景が広がる大眺望)

    残暑厳しい9月初旬、同じく根子岳ー四阿山にて気温22℃でのスタート。 ジャンボ喫食可能時間を2~2.5時間と設定したため、スピードハイクで行けば、ちょうど根子岳を経由し四阿山に到着する時間です。 念のため、今回はコード式センサーを挿入し、温度をモニターしながら登ります。

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