ほしいものがありすぎて、頭が渋滞! 下北沢の名店『BOZEMAN』
古着屋やカフェ、ライブハウス、ミニシアターなど、個性的なスポットがひしめく東京・世田谷区「下北沢」。そんなサブカルチャーの街「シモキタ」に、アウトドア好きが集う店があるのを知っていますか?
それは、下北沢駅から徒歩5分ほどの場所にあるアウトドアショップ『BOZEMAN(ボーズマン)』。開店から15年以上、アウトドアフリークを楽しませている都内屈指の名店です。
一歩中に入ればこの通り、床から天井までウエアやギアがびっしり。その量は、「どのくらいの商品を扱っているんですか?」と店主に尋ねると、「分からない(笑)」と返ってくるほど。全方位から物欲を刺激され、どこから見ようか迷いながらも、心はワクワク目はキラキラ。
そんな店内で迎えてくれたのは、店主の横山さん。『BOZEMAN』を開く前は、なんと渋谷でバーテンダーをやっていたそう。
編集部 荻原
バーテンダーからアウトドアショップ、全く繋がりが見えないんですが、どうしてお店を開こうと思ったんですか?
横山さん
モーグルスキー競技をずっとやっていたからかな。新潟にも部屋を借りていて、バーをやってるときも山ばっかり行ってたから。山からバーに行ったりね。
編集部 荻原
新潟から渋谷に出勤ですか!?
横山さん
週に3~4回は滑ってたね。沢(釣り)も好きだから、結局、一年中ほぼ山にいるでしょ? バー以外で何ができるかって考えたら、アウトドアのことなら多少分かるかなと思って。安易な発想だけど(笑)。
編集部 荻原
「趣味が高じて」ですね! それでお店ってできるものなんですか?
横山さん
今ってみんなそうでしょ?ただ、ほとんどの人はアウトドアショップとかメーカーにいた人だよね。そこは全然違うかな、俺はアウトドア業界にはいなかったから。
編集部 荻原
別業界から飛び込んだことで、大変だったことってありますか?
横山さん
例えばメーカーに取引させてほしいって行くでしょ?「何やってたんですか?」って聞かれて、「バーテンです」って言うと印象が悪いというか…。アウトドアの人じゃないのねって感じになっちゃう。それで蹴られたところもあるしね。
編集部 荻原
苦労されたんですね。
横山さん
当時はこういう店をやる人が少なかったからね。みんなやるんだけど、すぐ閉店しちゃう感じで、俺がよく行ってたような店はことごとくなくなっちゃって。
このジャンルをやるのは大変なんだっていうのは分かってたんだけど、だからって小さい石井スポーツをやってもしょうがないからね。
肝心なものが置いてない、でも期待は裏切らない!
編集部 荻原
BOZEMANのブログで新商品がアップされるのを楽しみにしてるんです。以前に、“女子達が真面目に考えた女子立ちション装置”が紹介されていて、この店ぶっ飛んでて好きだなって思いました(笑)。
横山さん
売れないけどね(笑)。ただおもしろいかなって。 ナニコレって手に取るだけでも印象には残るわけだし、他でも売ってないし。
編集部 荻原
お客さんを楽しませるのが好きなんですね!
横山さん
アウトドアと関係ないジャンルのものでも、「これがアウトドアとしてどうかな?」って考えたり、他にないものとか、おもしろいものを見つけてきたりっていうのは一生懸命やってるけど。それ以外はまるで自信がない。だから肝心なものがないのよ、この店(笑)。
編集部 荻原
肝心なものがない…???