事例②:比較的早く発見された場合…
・日当24万円(3万円×8名)
・救助隊保険料39,700円(7,940円×5名)
・補助隊員活動費用1万円(1万円×1名)となります。
事例③:捜索に○○を使った場合
早期発見のためにできることとは…?
これだけの請求がくるとなると自分が困るのはもちろん、忘れてはならないのが残された家族の負担。
令和2年度の遭難死亡・行方不明者数は278人(警視庁『令和2年における山岳遭難の概況』)。遭難者の約10人に1人が行方不明もしくは、亡くなっています。万が一、保険や山岳遭難対策制度に入っていないと、捜索費用の負担は家族がすべて負うことに。
そして、経済的負担だけでなく精神的負担を負わせることになります。考えてみてください。もし愛する人がどこにいるのか、そしていつ帰ってくるかわからない状況を、生きているのかすらわからないでひたすら待ち続けることを……。

遭難しないように、事前の入念な計画や装備の準備はもちろん大切です。しかし、予想外に天候が急変したり植物の生育状況で目印が隠れていたり……相手は自然である以上、100%危険がないということはありません。
自分を守るためにも、遭難した時の想定をしておくことは大事なこと。では、どのようなことができるのが、具体的にみてみましょう。
①家族や知人などに「いつ、どこの山に行くか」を知らせる
登山届けの提出はもちろん、それだけでなく自分がいなくなったことに気づいてくれる家族や友人などに「自分が、いつどこの山に行くのか」を伝えておきましょう。
登山の途中でSNSに投稿するのも、自分がどこにいるのか(いたのか)を残すために有効な方法です。
また最近では、インターネットで登山計画書を作成&提出し、下山通知機能により家族や友人、警察等が登山者の安否確認できるシステムもあります。
全国の山域の登山計画書が提出できて、1度の登録で家族や友人、警察等にも情報が共有できるので手軽ですよ。
さらに、登山アプリでGPSログを残せるものも。現在地などの情報を共有できるので、事前にインストールして使えるようにしておくのがオススメです。
▼インターネットで提出&作成できる登山計画書については、こちらをチェック
コンパス〜山と自然ネットワーク
▼登山計画書の書き方について、詳しく知りたい人はこちらをチェック
▼登山アプリについてはこちらをチェック
②いつでもスマホや携帯電話が使えるようにしておく
遭難した場所が電波の届くところだったら、スマホや携帯電話は強力な助っ人になります。バッテリーが切れないように、モバイルバッテリーは必須。
濡れて使えなくならないように、防水対策も忘れずに。
③山のお守り「ココヘリ」に加入しておく!
▼ココヘリについて詳しく知りたい人はこちらをチェック
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④もしものために保険やjROに入ろう
そして忘れてはいけないのが、保険やjROに入って捜索費用や最悪の場合の補償を備えておくことです。
▼どんな山岳保険があるのか知りたい人は、こちらをチェック
jRO(日本山岳救助機構合同会社)
自分と大切な家族のために、リスクに備えた安全登山を
「自分は大丈夫」と思っていませんか?しかし、現実に遭難事故は起きています。それがあなたに起こらない保証はありません。
そんな「もしも」の時、自分だけでなく家族や知人に心配や負担をかけないためにやれることをやっておく。登山にはそんな気遣いも必要ではないでしょうか。