COCOHELI ココヘリ / 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFF
捜索費用

『2時間飛ぶと120万円!?』遭難のお金の話を聞いてわかった、登山者がやるべきコト

頂上からの景色や色とりどりの植物など、登山にはたくさんの魅力があります。しかし、同時に誰もが遭難する可能性を秘めています。今回は遭難してからでは遅い「遭難に関するお金の話」。きちんと準備をしておかないと、とんでもない経済的負担を抱えてしまうことになるかもしれません。

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アイキャッチ出典画像:PIXTA(編集:YAMA HACK編集部)

遭難すると、かなりお金がかかる場合があるらしい・・・

遭難

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たくさんの魅力がある登山ですが、必ずそこに潜んでいるのが遭難のリスク。

あなたは遭難したら、いくらくらい捜索費用がかかるか知っていますか?さっそくですが、遭難事例を見てみましょう。

今回は、日本で唯一の山岳遭難対策制度を運営しているjRO(日本山岳救助機構合同会社)代表の若村さんにご協力いただき、実際の遭難事故にかかった費用やjROの補填金(捜索にかかったお金を補填するお金)を事例別に解説していただきました。

事例①:発見されなかった場合・・・

遭難事例

作成:Takamasa

編集部 大迫
残念ながら、見つからなかったケースですね。

若村さん
はい。その当時のjROの制度の補填金額(※1)の上限、330万円に達した時点で請求を受け付けました。

※1)jRO会員の捜索・救助にかかった費用実費を補う金額。現在の上限金額は550万円(2019年8月時点)

編集部 大迫
補填金が330万円ということは、実際はそれ以上に費用負担が発生している可能性があるということですね。どんな費用が生じたんですか?

若村さん
請求分だけですが、11回分の有料救助隊出動費ですね。この内容は隊員の日当、宿泊費、食糧費、交通費など多岐にわたります。

編集部 大迫
発見されなかったということは、行方不明扱いということですよね。

若村さん
はい、残念ですが。このまま見つからない場合は死亡保険が受け取れないなど、経済的負担が家族にはかかります(※2)。

※2)遭難者が見つからない場合、7年間は死亡とみなされないため、遺族年金の支給や死亡保険を受け取ることができません。

どうしてこんなにも費用が高くなるの?

遭難 救助

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もちろん毎回330万円かかるわけではありませんが、今回のように捜索が長期に及んだ場合は捜索費用が高額になってしまうのです。(jROの過去実績だと、平均40万円くらいだそう)

どんなことにお金がかかっているのか、まずはどのように遭難者の捜索が行われるのかをみていきましょう。

遭難捜索の流れ

作成:YAMAHACK編集部

山での遭難が発生した場合、まず家族の要請を受けて警察などの公的機関が一次捜索を行います。この時の捜索費用は、原則無料(正確にいうと、税金を使った捜索※2)。

※2)一部有料化も検討されています。

民間の捜索は有料で、捜索の規模や期間によって金額が変わります。基本的には公的機関の後ですが、人命優先で捜索方針によって一次捜索から参加することも。

以下の内容は、具体的な費用の一例です。

遭難捜索に関わる主な費用

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当然ながら、捜索が長引くと捜索費用もかさむため、人命と経済的負担の観点の両方から考えても、遭難したらできるだけ早く見つけてもらうことが大事です。

スムーズな捜索のために自分ができること。それは少しでも自分の「足跡」を残しておくこと。それが早期発見、早期救助へとつながります。

でも、遭難ってそんなに起こるものなの?

遭難 捜索 ヘリ

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実際に自分が遭難をしないとなかなかイメージしにくいかもしれませんが、山での遭難は起きています。

警察庁が発行した『令和2年度における山岳遭難の概況』によると、令和2年の山岳遭難発生件数が2,294件で遭難者は2,697人です。これを1日あたりにならしてみると……

○1日に約6件の遭難が発生!

○1日に約7.4人が遭難している!

ということになります。

実際は日によって、遭難件数・遭難者数ともにバラツキがあります。

原因を見てみると、道迷いや転倒などさまざまで「危ない岩場に行かないから安全」「低い山だから平気」ということはなさそうです。反対に、登山をする誰もが遭難する可能性を秘めているといえます。

【実例紹介】もしも遭難したらどれくらいお金がかかるの?

遭難 ヘリ

出典:PIXTA

もう少し、他の遭難事例を見てみましょう。

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