HOKA ONE ONE のハイキングシューズ「SKY KAHA」、実際に履いてみた!
一般的な登山靴はどっしりと重く、800g~1kg前後というのが標準的です。ですが「SKY KAHA」の場合、がっしりとした見た目とは裏腹に重量はわずか500gほど。 まずこの軽さに驚きました。

また、こちらもHOKA ONE ONE の特長である抜群のクッション性の厚底ソール、そして、つま先部分のロールアップ形状により、歩行を楽にしてくれるデザインとなっています。 同社が培ったトレイルランニングシューズの技術が盛り込まれているからなんだとか。

実際に履いてみると、足首をしっかりホールドしてくれるハイカットタイプでありながら、素材そのものが適度な柔軟性を有しており、優しく包み込まれるような感覚でストレスを感じません。 履いた瞬間の感覚を表現するなら「ふわっと」包まれる感じです。

つま先を曲げるような登りの歩行もとってもしなやか。硬いソールの一般登山靴と比較し、より普段の歩行に近い足運びとなります。

軽く、適度な柔軟性があり、かつ厚底のクッション性があることから、膝や脚を痛めやすい初心者・初級者にもおすすめできるのではと、日本アルプスにて試すことにしました。
初心者から中級者まで幅広く人気の中央アルプス・木曽駒ケ岳で更に試してみた!
向かった先は、中央アルプス:木曽駒ヶ岳。新しいシューズでの試し履きチャレンジにもピッタリな千畳敷カールからのスタートです。

ここは整備されて歩きやすく、かつ岩場や階段、砂地にゴーロと様々な地面があり、試し履きにはもってこいです。
ソールはVibram® メガグリップが採用されており、不整地をしっかりグリップしてくれます。

つま先部分がロールアップしているため、体重移動が非常にスムース(左足つま先に注目)。膝を痛めやすい段差着地の際、つま先から着地する「フォアフット」という歩き方(右足つま先に注目)が容易にできることが、一般的な登山靴と大きく異なります。

通常より強めに着地してみましたが、厚底ソールの衝撃吸収力が高いため、膝や脚への負担が和らぎます。疲労が溜まる下山時は、ひざを充分に曲げ腰を落とすことが出来ず、自然と着地のインパクトが強くなるため、これは登山者にとって嬉しい設計ですね。

試しに緩く走ってみました!さすがにハイカット部分の足首への干渉は避けられませんが、特に砂地との相性が良く、グリップ力の高いVibram®のソールと厚底クッションソールのモッチリ感が、食い付くような、と同時に弾むような感覚の足運びを味わわせてくれました。
初心者から中級者までオールラウンドに活躍!
今回試した印象から、日常的に運動をしていない人や、筋肉の少ない方、登山靴を初めて履く初心者・初級者にも向いていると感じました。
頑丈な登山靴は、足に合っていないと僅かな違和感が数時間後には大きな痛み・苦痛になることもあります。全体的に柔軟なSKY KAHAは、そのような心配は少ないはずです。
頑丈な登山靴は、足に合っていないと僅かな違和感が数時間後には大きな痛み・苦痛になることもあります。全体的に柔軟なSKY KAHAは、そのような心配は少ないはずです。

また、普段ガッシリとした登山靴でアルプスなどを歩いている中級者の方にもおすすめ。登山靴は大袈裟だけどスニーカーじゃちょっと…という、低山・里山へのスピードハイクや軽めのハイキングにも使えそうで、登山レベルを問わず活躍しそうな一足だと感じました。
履き心地は抜群!だけどこんな山行&歩き方には注意

クッション性が高い反面、ソールが柔らかいため、重装備のテント泊よりは日帰りハイク~小屋泊などに適しています。また、つま先がロールアップしているため、岩場での小さなスタンス(足置き場)に重心をかける時は筋肉量が少ないと足が疲れやすいかもしれません。
他にもある!ハイキングに最適な「SKY」シリーズ
今回ご紹介したSKYシリーズには、「KAHA」の他に「TOA」というモデルも。こちらはライトハイキングに特化したモデルで、KAHAと同様のクッション性がありながら、より軽量で足首周りの自由度が高い作り。まさにハイキングとランニングの中間のモデルといえそう。早く遠くに行きたいスピードハイカーや、標高2000メートル以下の樹林帯ハイキング、山道をたくさん歩くフェスなどにもおすすめのモデルです。
HOKA ONE ONE のSKYシリーズについて詳しく見る
どこまでも歩き続けられそうな軽さとクッション性、そして、自然と脚が前に出るSKY KAHAの楽しさ、ぜひ一度履いて体感してみてはいかがでしょうか。
それでは皆さま、どうぞ良いハイクを!
フォト:ⓒ M. Ueba
文:三宅 雅也 (山岳ライター/長野県自然保護レンジャー)
提供:HOKA ONE ONE(デッカーズジャパン合同会社)