業界の人ってどんな登山してるの?『山の日』だからこそプライベートを根掘り葉掘り聞いてみた
日頃YAMA HACKの記事を読まれている読者の皆さん。本日8月11日は「山の日」です!祝日法第二条で「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされている今日だからこそ、これから益々山を楽しむための、ヒントを提供できるような企画を考えました。それが先月下旬に開かれた山の仕事人たちによる特別座談会。日々の仕事で何らかの形で山に関わるゲストスピーカーたちは、普段何を楽しみに山に登っているのでしょうか?ざっくばらんな会話中に、山登りをより面白く、そして豊かにするアイデアが隠れているかもしれません。
2023/05/11 更新
編集者
YAMA HACK編集部
YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。
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制作者
山岳ライター
吉澤英晃
群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。
吉澤英晃のプロフィール
アイキャッチ画像:いらすとや
今日は何の日?

出典:PIXTA
本日8月11日は、国民の祝日「山の日」。多くの登山者で賑わうこの日、みなさんはどんな登山を楽しんでいますか?
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされている今日だからこそ、”山登りの楽しみ方”について考えてみましょう。

撮影:YAMA HACK編集部
救助隊員や山岳カメラマンなど、山というフィールドの中で仕事をしている人たち。登山用品を販売したり、登山技術を教えたり、登山者を通じて山に関わっている人たち。普段”仕事”として山に関わっている人達がプライベートではどのように山を楽しんでいるのか、気になりませんか?
山の日という特別な日だからこそ、普段から様々な形で山に関わっている4名の方に、プライベートでの登山の楽しみ方について聞いてきました。
個性豊かな4名のゲストスピーカー

撮影:YAMA HACK編集部
日本山岳救助機構合同会社 代表 若村勝昭さん

撮影:YAMA HACK編集部
登山ガイド 岩田京子さん

撮影:YAMA HACK編集部
写真家 上田優紀さん

撮影:YAMA HACK編集部
株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン マーケティング部 新井春菜さん
普段の仕事では関わることの少ないこの4名。それぞれの立場から、どんな山の楽しみ方を教えてくれるのか楽しみですね。
それでは、座談会の始まりです!
1人かグループ、あなたはどっち?

撮影:YAMA HACK編集部
さっそくですが、みなさんは1人で登るのと、グループで登るのとでは、どっちが多いですか?
自分、友達がすっごく少なくて…。仕事以外で人と山に登ったことが無いんですよ。
「グループ登山の楽しさ」を知りたいです。
ん~、私はどちらの場合もあるけど、できればみんなで行きたいな、とは思ってます。

撮影:YAMA HACK編集部
最初は1人になりたくてソロで登っていたのですが、撮った写真を見れくれた人が反応してくれて。それから人と登るようになりましたね。
誰かと一緒に登ると、自分では気づかない発見ができたり、喜びを共有できたり。
一緒に過ごす時間が長いので、深いことまで話せるようになるもいいですね。
私も最初は1人でした!でも、アメリカのジョン・ミューア・トレイルを1人で1ヵ月歩いた時に、孤独を感じて…。美しい景色を見た時に共有できる相手が欲しくなったんです。
今ではご飯を作ったり、山頂を目指す以外の目的ができるのが、大勢で行く楽しみだと思います。
私は誘うというより、まず「この日に登る!」と決めてます。
もし日程が合えば一緒に行こう、みたいな。

撮影:YAMA HACK編集部
昔は
「山岳会に入る」っていうのがグループ作りの主流でしたね。私も社会人山岳会に入って登っていました。
そうするとね、みんな自分のことをしゃべるんですよ。家庭の問題とか、子供の話とか、いわゆる愚痴(笑)。
下山後「話を聞いてもらって良かった!」って言われたりして、それはそれで一緒に行って良かったなと思います。
僕は自然を楽しみに行くのも好きなんですけど、それよりも先に”写真を撮りに行く”っていうことが自分の中で山に登る目的になっているんです。
それもあって、人と登りづらいんですよね…。
上田さんの場合、山は「仕事の場」になってしまっているんだね。

撮影:YAMA HACK編集部
山は自分の中に深く入っていくのに適した環境だと思うんです。特に、追い込まれたときこそ、自分がどういう人間なのか分かりますよね。
グループ登山ももちろん楽しいですが、自分と向き合えるのもソロ登山の醍醐味だと思います。

撮影:YAMA HACK編集部(お酒の話になると、自然と笑顔が溢れます。笑)
下山した時の反省会ですよ。それ以外ない。どこの居酒屋行ってとか、もうそれしか考えてないです(笑)。
私は次どこに行こうかな〜って。なんなら、登っている時から次の山のことを考えてる場合もあります。
ビールは考えなくても必ず飲むので!下山後のビールと温泉はセットです(笑)。
「どう楽しむのか」こそが登山の醍醐味