登山靴が変われば歩き方も変わる? ローカット・ミドルカット・ハイカットの違いとは

2019/08/09 更新

「登山靴ってたくさんのあるけど、歩き方も変わるの?」そんな疑問を持ったことはありませんか?意外と知らない歩き方の違いについて、代表的な3つのモデル「ローカット」「ミドルカット」「ハイカット」の特徴をふまえ、それぞれの注意するべき点を解説します!


アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

登山靴もいろいろあるけど、歩き方も変えないとダメ?

ローカット・ミドルカット・ハイカット
撮影:YAMAHACK編集部
登山用品店の一角に整然と並ぶ「登山靴」。数ある登山道具の中でもとりわけ種類の多いアイテム。その外見からも形状の違いが確認できます。

シーンに合わせて異なるスペックを有する登山靴ですが、どのような特徴違いがあるのでしょうか?また、歩き方にも違いはあるのでしょうか?

今回は“靴の形”に注目し、それぞれの違いを探っていきたいと思います!

山道具のプロに聞いてみた

ICI荒井さん
撮影:YAMA HACK編集部(Mt.石井スポーツ登山本店・荒井さん)
道具のことはプロに聞くのが一番!山道具の専門店「Mt.石井スポーツ登山本店」の靴売り場担当・荒井さんに詳しくお話を伺ってきました。
これから登山靴の購入を考えている人も、既に持っている人も参考にしてみてください。

足首代表的な3つのカット

登山靴のカットの違い 一口に登山靴といっても「トレッキングシューズ」や「ハイキングシューズ」など、本当にたくさんの種類がありますよね。メーカーも用途に応じて作り分けているため、厳密な分類をすることは非常に難しいアイテムなんです。
しかし、靴のカット(足首の部分)に注目すると大きく分けて3つのタイプに分類することができるんです。

【ローカット】
足首を覆うものがなく、全体的に非常に柔らかい作り。窮屈感がなく、普段履いているスニーカーのような感覚で履けることが大きな特徴。
長距離の山歩きではなく、キャンプや旅行先での散策に最適。

【ミドルカット】
ハイカットモデルとさほど変わらない丈があり、ローカットよりも足首に固定感のある作り。全体的には柔らかく、登山初心者でも履きやすいのが大きな特徴。
デイパックで行ける日帰り登山やフェスなどにおすすめ。

【ハイカット】
全体的に硬く重量があり、足首をしっかりと固定してくれる作り。
岩場や急斜面でも安定感のある歩行ができるので、長時間の登山やハードな登山道を歩く時に向いています。
靴の高さソールの硬さねじれ剛性
ローカットくるぶし以下柔らかい
ミドルカットくるぶしが隠れる程度柔らかい
ハイカット足首がしっかり覆われる固い

実は・・・どんな靴でも山の歩き方は基本的に同じ!?

撮影:YAMA HACK編集部
なんとも企画倒れになりそうな情報ですが、山での歩き方で意識することは、登山靴の種類に限らず基本的には同じなんです!

【歩幅】
歩幅はなるべく狭く、細かく歩くことが基本。登りの時に大きな段差がる場合でも、直登ではなく回りこむように歩いた方が疲れにくいです。

【足の置き方】
なるべく平な部分を選び、足裏全体を置く「フラットフッティング」を意識しましょう。踵から着地するのではなく、足裏全体で地面を捉えるのがコツ。地面とソールがしっかりと密着することで、グリップ力が発揮され滑りにくくなります。

【重心】
山での歩き方の基本姿勢は、頭から背中にかけてまっすぐにすること。靴底の中心に重心を置いて、足裏全体を使うイメージです。

基本は同じですが、やはり形状の違いによる注意点は異なります。それでは各モデルの特徴を見ていきましょう!
靴の特性を比較しやすくするため、ハイカット・ローカット・ミドルカットの順番にご紹介していきます。

ハイカットの歩き方|特有の硬さに注意!



撮影:YAMA HACK編集部
ハイカットシューズは長時間山行を想定して作られているので、本当に「硬い」です。靴全体が硬いので、スニーカーなどと同じ歩き方はできません。
石や木の根っこなど、不安定な場所に乗った時でも、ねじれや突き上げが少なく、一番負荷のかかる足首を保護してくれます。

歩幅を狭く、常にフラットフッティングの意識を

歩き方
撮影:YAMA HACK編集部
そのため、普段の歩幅で踵から着地すると、足首が曲がりません。無理に歩いてしまうと、靴の中で足が固定されているため、踵が擦れて靴擦れを起しやすいんです。
歩き方
撮影:YAMA HACK編集部
可動域が少ない分、歩幅を狭くするフラットフッティングをより意識してください。目安は普段の1/2程度。歩幅を小さくし、ゆっくり歩くことで踵への負担も軽減されます。

ローカットの歩き方|こっちは柔らかさに注意!

ローカットモデル
撮影:YAMA HACK編集部
ハイカットモデルと対照的なのがローカットモデル。非常に柔らかい作りなので、スニーカーなどに非常に近い感覚です。
裏を返せば「フラットフッティングを意識しなくても歩ける」ということ。ある程度は踵からついても大丈夫ですが、足裏全体を使う意識を持ってソールのグリップをしっかり使いましょう。

蛇行してでも平らな場所を選ぼう

ローカットの歩き方
撮影:YAMA HACK編集部
足首への拘束がない分“歩きやすさ”はありますが、不安定な場所に乗ってしまった際には、足首に負担をかける可能性が高いです。
なので、山道ではなるべく平らな道を選ぶことを意識しましょう。蛇行してもいいので、段差の低い所を選ぶのがコツ。

ミドルカットの歩き方|扱いやすさに油断しては駄目!

ミドルカット
撮影:YAMA HACK編集部
ミドルカットは「ローカットの柔らかさ」と「ハイカットの保護性」を有するハイブリッドモデル。
靴全体が柔らかく作られているので、ローカットに近い歩き方ができことが大きな特徴です。

歩きやすいからこそ



撮影:YAMA HACK編集部
無意識に普段と同じ歩き方になってしまいがちですが、くるぶしまで覆われているとはいえ、ハイカットほど足首を固定するわけではありません。
踵から着地するような動きができるからこそ油断をせずフラットフッティングを意識してください。

買うならどれがいい?

山行スタイル
撮影:YAMAHACK編集部
登山靴は登る山によっても変わってくるので、「これ一足でOK!」とはなかなか言えないものです。山域や日数などで選び方が変わってきます。
一番大事なのは、自分が登りたい山のイメージを持つこと。どんな山に登りたいのかを考え、登山用品店のスタッフに相談しましょう。

▼初めての登山靴選びの詳細はこちらの記事へ

靴のタイプに合わせて意識を変えよう!

登山靴
出典:PIXTA
多数ある登山靴の中でも代表的な3つ種類の違いについて教えていただきました。基本的な歩き方は同じですが、それぞれの特性に応じて注意するべき点は異なります。
自分の山行スタイルに合った最適な登山靴を見つけ、使いこなせるように以下を意識して練習してみてください!

【ローカット】
より平らな所、緩やかな所を選ぶ意識

【ミドルカット】
歩きやすさに油断せず、フラットフッティングを意識

【ハイカット】
歩幅を狭く、とにかくフラットフッティングを意識

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YAMA HACK編集部 生井
YAMA HACK編集部 生井

YAMA HACK編集部。大学時代に山岳部に所属し、縦走からクライミングまでオールラウンドに活動。トレイルラン・ボルダリング・沢登りなど、山を軸とした様々なアクティビティの魅力を発信してきます。

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