
まるで異世界に来たかのような独特の山容の樽前山。ここ数年で登山者が増えているの人気の山です。樽前山は約9000年前の噴火で誕生し、現在は噴火警戒レベル「1(活火山であることに留意)」。活火山でも最短で1時間もかからずに山頂に着くつくことから軽装になりがちですが、海からの風で稜線上は寒さを感じることもあります。装備などを再確認して臨みましょう!
おすすめコース:七合目ヒュッテ(45分)→東外輪山取付(40分)→西山(40分)→北外輪山取付(20分)→ヒュッテ分岐(60分)→七合目ヒュッテ
コースタイムと距離:3時間25分/7.6km
<樽前山ならではの花が見られる!>
タルマエソウは、樽前山に多く生息することが花の名前の由来。7月中旬にはふっくらとした袋状の花を咲かせ、秋は葉が紅葉する表情豊かな花です。
③秋田駒ヶ岳(1,637m)|秋田県・岩手県
標高 | 所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|
1,637m | 秋田県仙北市 岩手県岩手郡雫石町 | 16.2℃ | 8.7℃ |
秋田駒ヶ岳は男女岳・男岳・女岳などの総称で、山開きは6月1日。駒ヶ岳登山口から八合目まではマイカー規制があるので、代替バス「アルパこまくさ」での移動になります。また秋田駒ヶ岳は噴火警戒レベル「1(活火山であることに留意)」。バス・火山情報を事前に確認して、計画を立てましょう!
秋田駒ヶ岳マイカー等規制
アルパこまくさのバス時刻を調べる「羽後交通」秋田駒ヶ岳火山情報
おすすめコース:八合目(60分)→阿弥陀池(60分)→横長根と横岳の分岐(40分)→横岳(15分)→焼森(40分)→八合目
コースタイムと距離:3時間35分/6.7km
<のどかなムーミン谷にぴったりな花>

秋田駒ケ岳の魅力が詰まったムーミン谷には、チングルマがひしめき合うように咲いています!
<小さくも力強い生命力の花々>
黒っぽく見える大焼砂は、火山性の砂や小石で覆われています。ここに、鮮やかな黄色のタカネキスミレが咲き誇った後は、ピンク色のコマクサが入れ替わりで咲きます。タカネキスミレの見頃は6月~7月、コマクサの見頃は6月下旬~8月中旬。過酷な環境で生育する高山植物に、心を奪われる瞬間です。
④不忘山(1,705m)|宮城県
標高 | 所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|
1705.3m | 宮城県白石市福岡八宮 | 15.4℃ | 9.4℃ |
南蔵王の南端に位置する”御前岳”とも呼ばれる不忘山には、カエル岩の向かい側に、1945年に墜落した米国B29の慰霊碑があります。ご紹介するコースはそれなりの勾配があり、山頂の手前はガレ場です。登山道には泥濘がある箇所もあるので、足元に注意しましょう。
おすすめコース:無料休憩所(30分)→白石女子高小屋跡(120分)→不忘山(御前岳)(90分)→白石女子高小屋跡(20分)→無料休憩所
コースタイムと距離:4時間20分/8km
<登り応えのある花の山>
不忘山は花の百名山に選ばれている山。6月はハクサンイチゲやユキワリコザクラ、7月はタカネバラの群生。ガッツリ歩きながら可憐な花達に癒されますよ!
<山頂から見える南屏風岳の巨大壁>
5月末から6月上旬までは、南屏風岳の沢筋は残雪があります。不忘山山頂から見える南屏風岳の延びる稜線が、圧巻の景色!目の前には水引入道山から後烏帽子岳、さらに吾妻山や月山、飯豊山なども望めます。
⑤田代山(1,926m)|福島県
標高 | 所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|
1,926m | 福島県南会津郡南会津町 栃木県日光市栗山村 | 18.4℃ | 8.2℃ |
「テーブルマウンテン」の代名詞を持つ田代山は、その名の通り山頂が平らな山。山頂は広大な湿原が広がり、約400種類もの高山植物が生息しています。遠くには会津駒ヶ岳や燧ケ岳が見え、奥行きのある開放的な湿原は、まるで時間が止まったかのような穏やかな空間です。
おすすめコース:猿倉登山口(100分)→小田代(35分)→田代山湿原(15分)→田代山避難小屋(45分)→小田代(75分)→猿倉登山口
コースタイムと距離:4時間30分/5km
<そよ風に優しく揺れるワタスゲ>
ワタスゲの見頃は6月中旬頃から。辺り一面に生息するワタスゲは優しく風に撫でられ、天空の楽園と言う言葉がぴったりな湿原です。他にはタテヤマリンドウやニッコウキスゲ、そしてサラサドウダンなどに出会えますよ!
雨の登山には危険も!梅雨ハイクで気を付けるべきポイント
①雨によるスリップや川の水量などに注意
雨のため登山道の土も緩み、木道や木の根・石が滑りやすくなるので、手元足元には十分注意して下さい。また、川や沢の増水や氾濫が起こりやすくなるため、現地付近の天気予報を確認しましょう。
②行動中の体調管理に留意
樹林帯は湿度が高く蒸し暑くなります。服装のレイヤリング調整を始め、熱中症にならないよう水分や行動食を携行しましょう。
③身の回りの防水対策
天候変化によるレインウェア、足元はゲイターや防水機能付きの登山靴、カメラやスマホなどデジタル機器の防水対策も必要です。
④無理のない登山計画を
突然の雨や雷雨など、変わりやすい山の天気。事前に、本来歩くコース以外にエスケープルートがあるか確認しましょう。コース上に小屋・避難小屋があると安心です。登山道が整備された高原や湖沼群のハイクなら、小雨でも歩けます。
シトシト降る雨を味方にリフレッシュしよう!
自然の中に身を置くのは、心身のリフレッシュとパワーチャージに効果的です。梅雨は東アジア特有のものでマイナスのイメージが強いですが、雨の潤いを味方につけて山の空気や緑などを楽しみましょう!