黒髪山|最強の低山!?鎖場連続スリル満点、初心者でも大丈夫?

2020/07/22 更新

標高516mでありながら急峻な岩場と、鎮西八郎為朝の大蛇退治伝説でも知られる「黒髪山」。その特異な山容とともに、巨岩の風景がSNS映えすると評判になっています。でも、その険しいイメージから初心者では無理じゃないかと最初からあきらめている人も多いのでは?本記事では、初心者でも登ることができるおすすめ登山コースやアクセス情報、周辺情報も合わせてご紹介!

制作者

ライター

黒田猫太郎

近所の山から遠くの山まで、春夏秋冬、毎週のように山で遊んでいたら、いつの間にか25年、山歴だけは長くなってしまいました。山遊び経験を活かした様々なウェアやギアのレビュー、身近な山や自然の魅力を発信していきます。特に「くじゅう連山」や「脊振山地」あたりに出没中。

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アイキャッチ画像出典:PIXTA

黒髪山(くろかみざん)ってどんな山?

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標高所在地体力レベル難易度レベル
516m佐賀県武雄市、西松浦郡有田町★★★★★
凡例はこちらをクリック:グレーディング表(上記グレードは記事内で紹介しているコースに限ります)
切り立った巨大な岩石が印象的な『黒髪山(くろかみざん)』。標高が低いことから、気軽に登れる上に、岩登りのスリル絶景を楽しめる山として人気があります。
また、太古の火山特有の地質と山容から新日本百名山、九州百名山にも数えられ、平安時代、鎮西八郎為朝の大蛇退治の由来もある歴史深い山。最近では、岩の上からの景色が“SNS映え”すると評判になり、登山者が増えています!

岩場の連続!スリル満点

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標高こそ516mと低山にあたりますが、「ちょっとハイキング♪」というわけにいきません。雄岩・雌岩・天童岩や、周辺の切り立った岩場は鎖やハシゴの連続で、恐怖で動けなくなってしまう人もいるほど・・・
そんなスリル満点の岩場ですが、足場はしっかりとしているので、慎重に登れば問題ありませんよ!

【初心者でも安心】う回路あり!ただし、滑落事故には要注意

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やはり岩場は怖いもの。筆者も長いこと山を登っていますが、今でも苦手です。岩場は登りは難しくありませんが、下りが危険。黒髪山山頂(天童岩)は、危険な箇所を回避するう回路がありますので、登りは鎖やハシゴ、下りはう回路を使用すれば初心者でも安心です。
ただし、近年、滑落事故が多数発生しているので、体力に自信がない方や小さなお子さん連れ、雨の日の直後は避けた方が無難。

岩と紅葉の絶景

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黒髪山を主峰とする黒髪山地一帯は紅葉の名所としても有名。特に「乳待坊(ちまちぼう)」は、そびえる岩と紅葉のコントラストが美しく、周辺は公園として整備されているため観光地としても人気。この乳待坊は黒髪山の登山口にもなっていますが、今回紹介するるの登山口「竜門ダム」付近も人気の紅葉スポットです。

黒髪山の登山適期は?

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九州の低山である黒髪山は、冬でも雪が降ることがほとんど無いので一年中登山可能。その反面、夏は暑いので、帽子や十分な水など、暑さ対策をしっかりしておきましょう。山開きは例年4月、初夏のツツジ、秋の紅葉シーズンが最も人気があります。雪はほとんどありませんが、厳冬期はたまに積雪がある事もありますので、岩場では滑らないように特に注意しましょう。

天気も必ずチェック

GPSアプリやココヘリも忘れずに!

登山時には必ずGPSアプリなど地図の準備はしておきましょう。また、もしもの遭難時に、登山者を早く見つけ出すことに特化したサービス「ココヘリ」も登山の新常識となりつつありますよ。


黒髪山満喫!竜門ダム周遊コース

提供:YAMAP
【体力レベル】★★☆☆☆
日帰り
コース距離:約6km
コースタイム:約3時間30分
参考:YAMAP
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
竜門ダム登山口(60分)→見返峠(20分)→雌岩(20分)→黒髪山山頂(天童岩)(30分)→後黒髪東峰(60分)→竜門ダム登山口

紅葉の名所「竜門渓谷」を歩いた後、雌岩や天童岩などの岩場の連続から山頂の絶景をを満喫する周遊コース。行程は短いですが、岩場をこなす体力と少しの勇気が必要です。

コース詳細

竜門ダム登山口を出発。キャンプ場を抜ける道をしばらく歩くと「かじか橋」で沢を渡り、森の中へ入ります。
ここから本格的に竜門峡の遊歩道。夏は新緑、秋は紅葉の沢沿いの道を歩きます。木々の木漏れ日が気持ちいい!
登山口から10分程度で「二俣」と呼ばれる分岐。ここからまっすぐ進むと見返峠。右に曲がると後黒髪方面へ。今回は、まっすぐ進みます。
登山口から約60分、登りあがると見返峠到着。ここから黒髪山の核心部、鎖場など危険な箇所が出てきます。ここで一旦休憩して、ザックや服装など、引っ掛かりそうな部分がないかチェックしておきましょう。
雌石に到着。こちらは山頂ではないので、自信が無ければ迷わずパスしましょう。
険しくて大変な急峻な岩場ですが、5月~6月にはミツバツツジがピンクの花を咲かせ、疲れを癒してくれます。
雌岩から20分程度で、今回の最大の難関、黒髪山山頂でもある天童岩への鎖場・はしご・ロープが始まります。3点支持を厳守して慎重に。
※3点支持…体の4点(両手、両足)のうち、3点で体を支え、1点を自由にして次の足場や手がかりなどへ進む登山技術の基本
急峻な岩場を登り切れば、黒髪山山頂(天童岩)へ到着。さすがに陶器の郷「有田」の山、山頂には有田焼の陶板で作られた地図が設置されています。
黒髪山山頂でもある天童岩は、一度に30~40人程度は乗ることができるといわれているほど大きな岩。急峻でちょっと怖いですが、岩の上に立てば360度ビューの絶景!
眼下に竜門ダム、有田の町から北部九州の山々が一望できます。
黒髪山山頂から、後黒髪方面へ鎖場を下ることもできますが、う回路もあります。最近は、登りは鎖やハシゴ、下りはう回路というのが定着してきているので、下山はできるだけう回路を使用しましょう。
30分程度で後ノ平を経由し後黒髪東峰へ到着。こちらは展望はありません。
後黒髪東峰から後ノ平へ戻り、竜門ダム方向へ約15分。鬼の岩屋といわれる巨石に到着。この巨石の下には、寝泊りできそうな広い空間があります。ここから約40分で竜門ダム登山口へ。

立ち寄りたい周辺施設

黒髪山ふもとの有田町は、有名な陶器「有田焼」の郷。また、温泉も多く、下山後に立ち寄りたい施設がたくさんあります。その中でもおすすめの施設をご紹介。

驚きのヌルヌル|有田温泉

竜門ダムから車で10分。源泉かけ流しのヌルヌルとしたお湯が自慢の温泉で、美肌の湯といわれています。大浴場やヒンヤリとした冷鉱泉、サウナ、貸切風呂が7室あります。黒髪山登山後はお肌ツルツルになって帰りましょう。

【住所】〒844-0027 佐賀県西松浦郡有田町南原甲902
【電話番号】 0955-42-6988
【料金】大人(高校生以上)650円 小人(小・中学生)430円 貸切風呂個室使用料 2300円
【営業時間】10:30~22:30 受付22:00まで
【定休日】毎月第三水曜

有田温泉

乳待坊公園近く|黒髪の森温泉 天童の湯

乳待坊公園から車で5分。天童の湯は、長年足湯として運営されてきましたが、最近、入浴施設としてリニューアルされました。派手さはありませんが、のんびりとできると評判です。

【住所】〒849-2305 佐賀県武雄市山内町大字宮野1593-2
【電話番号】 0120-870-026
【料金】大人400円、小学生200円、幼児100円
【営業時間】11:00~19:00
【定休日】毎週水曜日

黒髪の森温泉 天童の湯

有田焼専門店街|アリタセラ

出典:PIXTA
黒髪山の有田町側の地質は「石英粗面岩」で陶器の原料。この原料を利用したのが約400年の歴史の「有田焼」です。佐賀県有田町では毎年ゴールデンウィーク期間中に、100万人が訪れる「有田陶器市」が開催されますが、このアリタセラは、いつでも有田焼を購入できるように、有田焼の専門店が集まったエリア。黒髪山登山の後は、記念として有田焼の陶器を購入してみてはいかがでしょうか。

【住所】〒844-0024 佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351番地169
【電話番号】 0955-43-2288
【営業時間】9:00〜17:00(一部店舗により異なります) 年中無休

登山口アクセス情報

竜門ダム

【所在地】
〒849-4151 佐賀県西松浦郡有田町広瀬山
【公共交通機関の場合】
徒歩圏内に駅、バス停はありません。JR佐世保線、松浦鉄道「有田駅」からタクシーで10分。
【マイカーの場合】

西九州自動車道「波佐見有田IC」から車で15分。広い駐車場があります。
駐車場にトイレ完備。

気を付ければ初心者も大丈夫

出典:PIXTA
鎖やロープ、ハシゴの画像を見てしまうと「本当に登れるの?」と尻込みしてしまいますが、意外と見るよりも楽に登ることができるとの声多数。実は、地元の小中学生の遠足にも利用されており、それほど難易度が高くないことはわかるでしょう。最強の低山と言われる黒髪山、ぜひ、挑戦してみてください。でも、無理だけは禁物です。

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山してください。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんでください。

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