【応用編】複数人で使う場合の設営方法

撮影:三宅 雅也
ツェルトはグループ/パーティーに一つではなく、地図同様、各自が一つ持参することが基本です。 理由は、持参していないアナタがはぐれてしまった時、地図同様そこにツェルトは無いからです。
万が一、ツェルト一つに対し、複数人がビバークする必要があるときは、応用の設営方法も覚えておくと良いでしょう。
撮影:三宅 雅也
まずはツェルトを半分折りの状態で広げます。 フォト上部が屋根部分です。

撮影:三宅 雅也
屋根側、フロア側の4点をテンションを掛けながらペグダウンします。

撮影:三宅 雅也
細引きと本体フロアの紐を締結。

撮影:三宅 雅也
細引きの反対側は、適当な高さで木の幹と結びます。

撮影:三宅 雅也
テンションを掛け両側を張っていくと、この様な形状に。


撮影:三宅 雅也
密閉空間ではありませんが、広々としたタープ状の空間が出来上がります。

撮影:三宅 雅也
この幕営形態では、最大4名が横になって休息をとることが可能。
木の幹への締結高さを変えることで上面の角度を変えられ、狭小空間化でき安心感を増すこともできますよ。
【緊急時】本体だけしか携行していない場合

撮影:三宅 雅也
ツェルトは、熟練度に応じた使い方があるというのは既述のとおりですが、まだビバーク初級者のアナタが不幸にしてペグや細引きを忘れてしまった場合……。

撮影:三宅 雅也
最終的にはこれ、被ります!
もちろん、身体に巻きつけ横になり休息・睡眠を取ることもできます。雨風を少しでもしのぐことはとても重要です。
冷静に対処することが肝心

撮影:三宅 雅也
ビバークは、体力温存・回復に努めるため、極力身体を休めましょう。 また、寒さによる低体温化が非常に危険なので、寒さを感じる前に手持ちの防寒着はすべて着込み、可能であれば暖を取りましょう。
また、低山・里山での道迷いなら、ヘビや蜂などに襲われるリスクもはらんでいますが、幕体1枚でそのリスクは大幅に軽減できます。
とにかく焦らずパニックにならず、落ち着いて対処することが肝要です。そのためにも、ツェルトを安心して張れる練習を行なっておくことが、危機的状況の回避に繋がります。
もちろん緊急幕営のお世話にならないことが最善ではありますが、「自分の身は自分で守る」が山の基本。安全な山行の一助になれば幸いです。皆さま、どうぞ良いハイクを!
ファイントラック ツエルト1
アライテント ビバークツェルト1 ロング 1~2人用