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北アルプス

【GWの北アルプスを楽しむ人へ】救助隊員が語る知っておくべきポイントとは?

今年のゴールデンウィークはなんと最大で10連休!これだけ休みがあれば、時間を作って北アルプスに行きたいと計画している人もおおいのではないでしょうか?でも、ちょっと待ってください。5月で暖かくなってきたとはいえ、北アルプスはまだ雪山なので、アイゼンなどの雪山装備が必要です。今回は、GWの北アルプス登山を安全に楽しむために、東京都山岳連盟救助隊 隊長の金子さん(取材時の肩書き、2021年3月に除隊)に注意点を教えてもらいました。

目次

新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、山岳関係団体、各自治体(市町村)より登山自粛が呼びかけられています。山麓の町からのお願いについてはこちらをご確認ください。
山麓の町からのお願い
アイキャッチ画像出典:PIXTA

ゴールデンウィークは北アルプスを満喫する絶好のチャンス!

残雪期

出典:PIXTA

今年のカレンダーを見た瞬間から、「今年のゴールデンウィークは、北アルプスのどの山に行こうかな~」と妄想を膨らまし、計画をたてている人も多いのではないでしょうか?

連休があれば、北アルプスを十分に満喫できそうですよね。

北アルプスはまだまだ雪山?

ゴールデンウィークに山に登る人

出典:PIXTA
街では春うららかな日も増えて過ごしやすくなってきていますが、そこは山と街。特に標高の高い北アルプスなどの山岳エリアはまだまだ残雪期で、例年多くの雪が見られます。

▼標高が高いエリアでは、まだまだ雪が残っている
▼気温が上がるので、全層雪崩などのリスクがある
▼天候が安定しにくく、急に荒れることも

冬の雪山とは異なる危険も潜んでいる、残雪期の北アルプス。ゴールデンウィークの北アルプス登山を安全に楽しむため、東京都山岳連盟救助隊 隊長の金子さん(取材時の肩書き、2021年3月に除隊)に、注意すべきポイントを聞いてきました。

金子さんのリアルな経験も交えながら、注意点を見ていきましょう。

【1】出発前に必要な装備を揃えてメンテナンスを

成功写真

撮影:YAMA HACK編集部(装備品のイメージです。)

まずは装備に関することから教えてもらいました。

靴下、手袋、ウェアの着替えは必須!

汗冷え  インナー

出典:Amazon

金子さん
基本的なことですがウェア類、防寒着、特に靴下や手袋、ウェアの着替えは必ず持っていってください。

編集部員 大迫
寒い時期だと雪が中心ですが、気温が上がると雨で濡れるリスクも増えますね。

金子さん
ゴールデンウィークの北アルプスは、春の日射しを浴びることもあれば、厳しい冬の寒さを感じることもあります。天候悪化で雨や雪が降ったり、2日以上悪天候が続くこともあるんです。

編集部員 大迫
濡れたままだと、低体温症や凍傷の危険があるわけですね。

金子さん
私も雪洞で停滞した時に痛い目を見た経験があります。雨で濡れていたのですが、雪洞の中は湿度が高く、驚くほど衣類が乾かなかったんです。

編集部員 大迫
当時は着替えを持っていなかったんですか?

金子さん
軽量化と称してTシャツを1枚しか持っていませんでした。運良く天候が回復したことと、20代の馬力があったので大事にいたりませんでしたが、悪天候が続いた場合、低体温症になっていた可能性が高かったと思います。

教訓
雪と雨、そして内側からの濡れに注意!絶対に着替えは忘れず持っていくべし。

 

サングラスを持っていないと行動不能になるかも・・・

照り返し

出典:PIXTA(雪山では照り返しにも注意)

金子さん
やはりまだ雪山なので、日焼け止めとサングラスも忘れずに。

編集部員 大迫
日射しも強くなるので、雪の照り返しもすごそう。

金子さん
眩しいだけならいいんですけど、ひどい場合は水ぶくれができることもあります。強い紫外線により目の角膜や結膜に炎症が起こる雪目も怖いですね。症状がひどいと歩行ができなくなり、救助が必要になることもありますよ。

編集部員 大迫
ただの眩しさや日焼けでは済まないなんて、怖すぎる・・・。

金子さん
10代の頃の話ですが、ゴールデンウィークの涸沢をサングラスなしで半日行動していました。夜になるとゴロゴロとした異物感があったんです。

編集部員 大迫
たった半日でですか?

金子さん
夜中に何度も目をこすり朝を迎えましたが、目が開けられませんでした。そのため、1日停滞せざるを得なくなり、2日目になんとか行動ができるまで回復し、下山できたのが幸いです。

教訓
たかが日射しと侮るなかれ。サングラスや日焼け止めで確実に対策を。

 

チェーンスパイクとアイゼンは別物

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