月で一番高い山、アペニン山脈「ホイヘンス山」
月で最も高い山は、「ホイヘンス山」とよばれる標高約5,500mの山。
月の表側の中央よりやや北に「雨の海」と呼ばれる広大な盆地となった地形があり、その雨の海の南東には全長600kmに渡って「アペニン山脈」とよばれる山脈が連なっています。ホイヘンス山はそんなアペニン山脈の最高峰。
このホイヘンス山、山の成り立ちはなんと隕石の衝突によって。宇宙は山のできかたもスケールが違いますね!
山は過酷な環境というけれど……過酷すぎでしょ!?金星「マクスウェル山」
地球のすぐ内側を周る金星。地表の気圧は地球の90倍、気温は500℃。
これだけでもすでに過酷さが伝わってきますが、さらには硫酸の雨が降ることもあり、さすがのゴアテックスでも防水できません!
山の過酷な環境に慣れたアルピニストでも泣いて逃げるほど過酷なこの金星には、標高約6,400m、頂上付近は硫化鉛などの金属の雪が積もっているとみられている最高峰「マクスウェル山」がそびえ立っています。
宇宙空間まで火山が噴火?!@木星の衛星イオ
火星にも火山がありましたが、太陽系で火山といったらこの星は外せません!木星の衛星「イオ」です。
噴出物を高度200km以上もの高さ(宇宙空間)まで吹き上げている火山があることが探査機によって観測されています。
さらに、イオには直径25km以上のカルデラを持つ巨大な火山がなんと100個以上もあり、まさに星全土が火山帯ともいえるほど!
氷の火山が大噴火?!@海王星の衛星トリトン
地表はマイナス235℃の極寒の世界ですが、イオの次に活火山が見つかったことで知られる、海王星の衛星トリトン。
トリトンの火山はイオの火山とは一味違っており、液体窒素と液体メタンの溶岩を噴出しています。
トリトンに最も近づいた探査機ボイジャー2号によって噴煙も観測されており、噴出物の温度が氷点を遥かに下回るため「氷の火山」とも言われています。
裏銀座縦走26回分!@土星の衛星イアペトゥス
土星から350万kmほど離れたところを周る衛星イアペトゥスは、赤道上に高さ13,000m、幅20km、そして長さがなんと1,300kmにも渡る長大な尾根があることで知られています。
総歩行距離50kmの裏銀座縦走、実に26回分がひとつに!もう嫌というほど縦走できますね。
また、標高が高く樹林も無いため見晴らしも良さそうで、スケールの違う稜線歩きが楽しめるかも?!
いつか登れる日が来るかも?宇宙の山へ想いを馳せてみよう
今回紹介した山のように、宇宙には地球で見られないようなスケール違いの山がたくさん!まだ誰も登ることができないものの、いつか人類が登れる日は来るかもしれませんね。宇宙にはたくさんの惑星があるので、まだ見ぬ山もたくさんあることでしょう。地球に似た星なら、美しい景色を湛えた山もあるかもしれません。山に登りながら、まだ見ぬ異星の山に想いを馳せてみるのも中々楽しいものですよ!