テント場での声に関するトラブルは結構頻繁にあるのではないでしょうか。常識の範囲内のボリュームであればそんなに気にする必要はないですが、声の感じ方は人それぞれなので、混んでいるテント場などでは注意したほうがいいですね。可能であれば、テントを張る段階でソロっぽい人の近くは避け、グループの近くに張るなどで自己防御は可能かもしれません。
就寝時間を過ぎてからのおしゃべりはもちろんNG。就寝時間前に寝る人も結構いますので、早めに静かにするに越したことはないです。朝が早い人もいますので、ルールは守りましょう。
CASE4 登山道は誰のもの?トレイルランナーとの共存
登山者の常識=トレランの常識と思わない!思いやりの心を持とう
トレランの方とのマナーの違いも、意見の食い違いが多い話題のひとつですね。トレラン側も早く行きたい気持ちはわかりますが、狭い登山道では譲りあいの精神が大切です。もしかして相手には場所は関係なく、「なかなか譲ってくれないな」といらだっていたかもしれません。立場が違えば見えるものも違うのです。
逆に登山者側も、マナーだと思っていたことが必ずしも正解でないこともあります。例えば、すれ違いのあいさつ。状況によってはあいさつする余裕がない時もあるので、山では「絶対に」挨拶しなければ!という気持ちは捨てても良いのかもしれません。
CASE5 厳冬期の鎖場は慎重に!
鎖場は一人ずつ通過するのがマナー、アイゼンは時に凶器になることも
これは残念ですが、自分が悪いと認めざるを得ないケースですね。まず鎖場は一人ずつわたるのが正しいルールです。
今回のような厳冬期の冬山のケースだと、後続の人が転んでしまったら、アイゼンが上から振ってくるため連続追突事故になり危険です。大怪我をすることもあるかもしれません。今回は怪我がなくてよかったですが、次回同じことを起こさないよう、SNSで皆さんが助けてくれたと割り切ってみるのはいかがでしょうか。
ほんの少しの気遣いと鈍感力で、登山は100倍快適になる
山での対人トラブルは、事前に予測が不可能なものが多いです。もしかしたら理不尽だなと思うこともあるかもしれません。でもいつまでも引きずっていたら、楽しいはずの山行も楽しくなくなってしまいます。相手の立場をほんの少し考える「気遣い」と、こんなこともあるさと割り切る「鈍感力」をうまく使い分けましょう。