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巻き込まれたらどうすればいい?【雪山登山者必読】雪崩の仕組みとその恐怖(3ページ目)

もしも雪崩で埋まってしまった場合、7~8分で脳に障害が残り、15分で心配が停止すると言われています。そのため、15分以内に脱出や救出することが重要になります。
とっさの判断は難しいので、事前に十分学習し命を守るシミュレーションをしておきましょう。
また、雪崩に巻き込まれた時に動きの邪魔や怪我のもとになるので、雪崩危険地帯に入る前にザックのウエストベルトは外しておきましょう。

自分自身が巻き込まれたら

雪崩に巻き込まれたイメージ

出典:PIXTA(雪崩に巻き込まれたイメージ)
【横方向に逃げる】
雪崩の発生に気づいたら、仲間に分かるように大声で叫び、雪崩の本流から遠ざかる方向にできる限り逃げる。
【手でエアポケットを作る】
逃げきれなくて雪崩に飲み込まれてしまった時は、鼻や口に雪が入らないように両手で顔を覆い、呼吸できるように口の前に空間を確保
【雪の中をもがいて、浮上する】
巻き込まれても決して諦めない。途中の枝などにつかまる努力や、できるだけ積雪の表面にとどまるように雪の中を泳ぐようにもがき続けよう
【とにかく叫ぶ】
救助の際に流された位置が特定しやすいように、巻き込まれている最中もできれば大声を出し続けて自分の位置を仲間に示してください。
実際に巻き込まれたら、行動する余裕などないかもしれません。ですが、それでも何かしなければ生き残ることは難しくなります。

仲間が巻き込まれてしまったら

ビーコンを使っての捜索の練習をしている様子

撮影:YAMA HACK編集部
【流された人を確認し続ける】
仲間が雪崩に巻き込まれたら、流された仲間を確認し続けて、遭難した位置(遭難点)姿が見えなくなった位置(消失点)を覚えるよう努めましょう。雪崩が収まったら、直ぐに救出に取り掛かってください。
【目印のポールを立てる】
雪崩が止まったら二次災害に気をつけ、遭難点と見えなくなった消失点に分かりやすいようポールや木などで目印を立ててください。
【ビーコンを使って探す】
無事だったメンバーは、直ぐさまビーコンやゾンデ棒を用いて、雪の中いる遭難者の位置を捜索してください。
【掘り起こして救急処置を行う】
遭難者を発見したら雪の中から掘り起こし、直ぐに保温や人工呼吸などの応急・救命処置を実施。単独登山は雪崩で埋まってしまったら救助は絶望的です。可能な限り複数人で行きましょう。

雪崩を学んで雪山を知る

雪山を登る登山者グループ

出典:PIXTA (冬の穂高岳)

冬の厳しい大自然を相手にする雪山登山。その中で安全な山行をするためには、雪崩の知識を得ることがとても重要です。事前に学んで実践することで、自分や仲間に降りかかる雪崩の危険を回避することも可能です。万が一の雪崩と思わずに、万全の準備を整えてから出発しましょう。

技術の習得は自分と仲間の命を守ることにつながります。可能な限り雪山登山の講習会に参加し、正しい技術と知識の習得をしてください。

監修:山田 祐士ガイド

一般社団法人日本アルパインガイド協会認定 アスピラントガイド。


一般社団法人日本アルパインガイド協会

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