なんだか難しそうでどこから手をつけてよいのやら
安全な登山には欠かせない地図読み。分かってはいても、覚えることも多そうだし何だか取っつきにくいな、と感じている人は多いことでしょう。
まずはよく使う地図記号から覚えよう
【1】山で目立つランドマークの記号
【2】植物や地表に関する記号
【3】土や岩に関する記号
【4】水に関する記号
【5】道に関する記号
を順番に見ていきましょう。
途中に確認クイズも入れているので、覚えたと思ったらチェックしてみてください。
【1】山で目立つランドマークの記号
まず最初に紹介するのはランドマークの記号。特徴が少ない山中でも、コンパスを使って詳しい位置をわりだすための目印となり、現在位置が把握しやすいのが特徴です。
ただ、施設が新しすぎたり小さすぎるものは記載されていない場合も多いため、注意が必要。
①風車
風車は風力発電のために建てられた人工物で、山腹でよく見かけます。サイズも大きいため、遠くからでもはっきりと目にすることができ、目印となるでしょう。
②建物
総描建物(小)や普通建物と言われる記号で、山中にある小屋や観測所など施設の位置を記しています。建物は、現在位置を把握するための目印として非常に活用しやすい地図記号です。ただし、農機具小屋や四阿などの小さな建物は省略されている場合もあるため要注意。
③送電線
山深いところでも送電線が走っていることがあるため、登山中の目印にしやすい地図記号です。送電線の向きが変わっている地点には必ず鉄塔が建っているので、現在位置の把握に役立てやすいですよ。
④電波塔
電波塔はアンテナが複数取り付けられた鉄塔で、TVやラジオ、無線通信などの送受信を行うための施設。低山などの山頂に建てられていることが多く、遠くからでも目立つため目印にしやすいのが特徴です。
⑤せき
川の流れの調節や川から農業用・飲用の水を取り入れるなどのために、川をせき止める形で作られた施設を表しています。河川で見られるものですが、砂防のためのせきが山奥に作られていることもあり、沢沿い(谷沿い)で見かけることもあるでしょう。
⑥噴火口
火山において噴火や噴気している火口をはじめ、現在は休止しているものの将来の活動が予想されるところなどに記される記号です。噴火口は頂上にあると思いがちですが、山腹にもあります。
⑦三角点
三角点は測量のために作られた位置の基準点で、記号の載っている場所に三角点の石柱があります。山では山頂に設置されているのを目にすることでしょう。
現在位置把握には役立ちますが、10数cm程度とサイズが小さいため、登山中の目視による目印にはできないのも特徴です。
まとめのクイズでチェックしよう
【2】植物や地表に関する記号
次に植生に関する地図記号を紹介します。これらは正確な現在位置の把握にはあまり役立ちませんが、ルートがどんな様子かを想像するのに役立ちます。
針葉樹林帯や広葉樹林帯のマークがあるので樹林帯で景色は期待できないな、ハイマツ帯のマークが出ているので視界が開けて展望が期待できるな、といったようにルートのイメージがつくでしょう。