触ったらアウト!?やけど虫とは?
やけど虫とは「アオバアリガタハネカクシ」の俗名です。成虫だけでなく卵、幼虫、蛹にいたっても、体液に「ペデリン」と呼ばれる有毒物質を持っており、払い落としたり叩いたりして体液が付着すると、数時間後~半日後、付着箇所に皮膚炎症状(線状皮膚炎)を起こします。
その皮膚炎症状が火傷のようになることから、「やけど虫」と呼ばれるようになりました。体液が眼に入ると炎症の原因にもなります。
やけど虫を知る
【生息地】
ほぼ日本全国。特に田んぼ、畑、川辺などの水気のある場所や草むらに生息しています。夜間に街灯や室内灯などの光に集まる性質があるので、屋内にも侵入してくることがあります。
【活動時期】
3月~11月にかけて活動し、6~8月の気温が高く蒸し暑い時期にもっとも多くみられます。
【見た目】
体調は7mm前後で、体は黒とオレンジ色で羽は青色です。
対策・処置の方法は?
1.やけど虫を屋内にいれないようにする。死骸であっても触れるのはNG。
家屋の場合は、網戸や灯火を工夫し、室内に入れないような対策を行います。窓、網戸などへの忌避剤も一定の効果は見込める可能性はありますが、なによりも侵入の隙間を作らないことが大切です。
アウトドア、レジャー施設、キャンプ場などの自動販売機の明かりに寄ってきていることもあるので、注意してください。
万が一、やけど虫が手についてしまった場合には、つまんだりつぶしたりしないようにしてください。決して手で叩いたりしないようにしましょう。
死骸を見つけたり退治した際も、素手で直接触るのはNGです。重ねたティッシュで包むなど、直接体液が手につかないようにしてください。万が一触れてしまった場合は、念入りに流水で洗浄しましょう。
2.体に触れた、体液が皮膚に付いてしまった場合の処置
触れた箇所、体液がついた場所を流水でよく洗浄します。体液がついた部分を手でぬぐい取るような行為は、広げる可能性もあるため注意してください。特に、体液がついた手で眼を触ったりこすったりすると炎症を起こすので、絶対に触らないようにしましょう。
皮膚炎症状が現れた場合はステロイド軟膏を塗るのも良いですが、この虫の症状に対しては効果が薄い場合があります。症状がひどい場合は皮膚科を受診するのがベストです。
やけど虫を知り、正しい対策・治療を!
やけど虫は高温多湿の時期にもっとも活発になり、水辺や水分を含んだ草むらなどに身を潜めています。露出の増える時期ですが、服装には注意しましょう。家で被害にあわないためにも、網戸や外灯にやけど虫が近寄りづらい環境を作っておきましょう。