温かい飲み物で体を温め、水分補給も十分に
ライター
相馬
相馬
食べ物や飲み物についての注意点はありますか?
栗田さん
休憩やお昼に、暖かい飲み物があるといいですね。お湯を沸かせない時もあるので、私はいつも水筒に熱湯を入れていって、休憩の時にココアやスープなどを作って飲みます。スープジャーにスープを作って入れていってもいいかもしれません。
ライター
相馬
相馬
体が温まって元気が出そうですね。行動食やお昼ごはんで、冬ならではの工夫って何でしょう?
栗田さん
長い時間休憩すると体が冷えるので、手早く食べられるものがいいと思います。それと、ごはんが寒さで固くなることもあるので、冬はパンを持っていくことが多いですね。
ライター
相馬
相馬
確かに、寒いとおにぎりも固くなりますから、パンのほうが食べやすそうです。
栗田さん
水分も、夏と同じように十分な量を持って行きましょう。汗は出ていないように見えても、体の中の水分は少しずつ蒸発していますので、きちんと水分補給をすることも大事です。
冬は特に余裕を持って!スケジュールの立て方
ライター
相馬
相馬
その他に、冬山ならではの注意点を教えてください。
栗田さん
冬は日暮れが早いです。そのため、下山は午後2時から3時を目安にスケジュールを組みましょう。山の中では、平地よりも早く暗くなるので、注意が必要です。
ライター
相馬
相馬
登山口から駅へ行くバスの本数も、冬場は少なくなっている場合もあると聞きます。そういう意味でも早めの下山を心がけたいですよね。
強風だったら延期も検討しよう
栗田さん
それと、これは季節を問わずですが、天候が悪いとかこれから悪くなりそうという場合は、無理せずに日程を延期することも大事です。冬の場合、天気はいいけど風が強い日なども、避けたほうがいいですね。風が強いと、それだけで体感温度がぐっと下がりますから。
ライター
相馬
相馬
なるほど。冬ほど無理のないスケジュールを組むことが大事なんですね。
【まとめ】
・行く山に積雪があるかどうかを確認
・メジャーなコースを選ぶ
・服は少しずつ調整できるような着かたを心がける
・軽アイゼンはザックに入れておく
・ストックはあれば便利。ヘッドランプも忘れずに
・手早く食べられるものが◎。おにぎりは固くなるのでパンがおすすめ
登山は春までお休みと思っていた登山初心者も、しっかりと準備をして、無理のないスケジュールを立てれば、登山やハイキングを楽しめることがわかりました。ただし、くれぐれも無理のない範囲で安全に楽しんでくださいね。
◆お話しをお聞きした方:栗田朋恵さん
登山ガイド。外あそびtete主宰。長野県小谷村生まれ。故郷の白馬山麓と神奈川県鎌倉市を主なフィールドに活動している。親子ハイキングのワークショップのほか、幼児や児童を対象にした自然体験と造形表現の活動なども行っている。2児の母でもある。