肌で感じたさまざまな感動をカタチに
――山で見かけた植物をアクセサリーにされているとのことですが、宮田さんにとって山の魅力って何でしょうか?
季節によって同じ植物でも表情が違うので、それが楽しいですね。
ちょうど夏に山に登ったときに見つけた植物をモチーフにしたこのピアス。キヌタソウっていう植物で、幾何学的な感じがすごくきれいだったんです。
花が咲いている季節に登っていたら見つけられなかったかもしれない。だから偶然出会えるって嬉しいし、それを楽しみにいつも出掛けています。
雨の日の登山は残念だけど、雨が降ったときの景色もきれい。いろんな表情があって楽しいなって思いながら登っています。
植物だけでなく、岩をモチーフにした作品もあるんです。金峰山の五丈岩を見たときに積み重なっている感じが素敵だなって。岩モチーフで何かを作りたいなと思って生まれたデザインです。
そんな風に「自然から感じる思いをかたちに。」をテーマに作品を作っています。街でも山の空気を感じられて、毎日の生活と自然をつなぐような存在になれたら嬉しいです。
富士登山をきっかけに、山へ行くように。

――ということは、もともと登山をされていたんですか?
山へ行くようになったのは2011年頃から。周りの人たちが突然富士山に登り始めて。人生で一度は登ってみたいというのがちょっとブームになったんです。あと、「山ガール」っていう言葉も出てきて、カラフルな登山服を着て、女の子たちでも楽しく山に登れることを初めて知りました。周りの人たちの登山をしているブログなどをみて、すごく楽しそうだな~っていう、ちょっとした興味本位でまず富士山に登ったんです。
何も知識がなかったのですが、靴とリュックとレインウエアだけは調べて揃えて、ガイドツアーで連れて行ってもらったんです。それが本当に楽しくて、初めて見る景色に感動しました。その分すごくつらかったんですけど、道具を揃えたし他の山にも行ってみようかなと思い始めて。
ちょうどそのとき仕事で愛知に住んでいたので、三重とか岐阜の山に登るようになりました。それでまた全く違う景色に出会って、しかも富士山より楽で(笑)。景色も山によって違いますし、それぞれの山の雰囲気があるんだなっていうのを知っていくうちに、どんどん惹かれていきました。
山に行って植物や景色の写真を撮ったりしながら、ずっとゆっくりのペースなんですけれど、山歩きを続けているという感じです。