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【好奇心の赴くままに】新進気鋭の写真家・上田優紀の挑戦【vol.1】(2ページ目)

人々との出会い
山道を歩く旅はその地に暮らす人たちとの出会いに溢れていた 撮影:上田優紀
翌朝5時、ジープに乗ってカトマンズを出発。一度海抜300mまで下がると気温はさらに暑くなり、昼前にはバナナの実がなる村にやってきた。ここからは山をひたすら登っていく。気が付けば、稲穂の垂れていた田んぼは姿を消していた。さらに翌日、5時間かけて一つ峠を超えて、車を降りた。ここから先は、道が狭く険しい為、山道を歩いて進んでいく。

山間の村
雨の降る中、山間の村を目指す 撮影:上田優紀

寺院で遊ぶ子どもたち
ゴンパと呼ばれる寺院で学ぶ子供たち 撮影:上田優紀

畑を耕す女性
雨上がり、畑を耕す女性 撮影:上田優紀

雨が降る中、いくつもの峠を超えて小さな村に到着し、そこで1泊することにした。夕方、ゴンパと呼ばれる村の寺院を訪ねて、共に旅をするシェルパと登山の安全をお祈りしていると奥から袈裟を着た少年がミルクティーを持ってきてくれた。熱いお茶が雨に濡れて冷えた体を優しく温めていく。しばらくして外に出るとすっかり雨は止み、子供たちが楽しそうに走り回っている。夕日が雨露に濡れた森を照らす中、キラキラと輝く笑い声が山間の村にどこまでも響き渡っていた。

ヒマラヤへの道
多くのキャラバンがヒマラヤへの道を歩く 撮影:上田優紀

エベレスト街道
エベレスト街道ではポーターとヤクが荷を村々へ届ける 撮影:上田優紀

カトマンズを出て6日目、ようやくエベレスト街道に合流した。今までは交易のために集落を行き来する村人とすれ違うだけの静かな山行だったが、ここからはトレッカー達が溢れ賑やかな道を行く。荷物を運ぶ役目もロバから次第に高所や寒さに強いヤクに変わっていった。

アマ・ダブラム
エベレスト街道を歩くと右手にアマ・ダブラムが姿を現す 撮影:上田優紀

このキャラバンルートで最大の村、ナムチェバザールを越えると目指すアマ・ダブラムが姿を現してくる。1年前に初めて見た時と同じように美しかったが、今度はあの山の頂を目指す、そう思うと胸が高鳴り、背筋が伸びた。

ベースキャンプ
ベースキャンプには各隊のテントが並ぶ 撮影:上田優紀

アマ・ダブラムのベースキャンプ
キッチンシェルパが温かい料理を作ってくれる 撮影:上田優紀
そこから高所順応をしながらゆっくりと高度を上げ、さらに6日間かけて、ついにアマ・ダブラムのベースキャンプに到着した。

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