トレッキングシューズを脱いだ時の、あの解放感をそのままに!
登山の行き帰りもトレッキングシューズを履き続けるのは、サッカーや野球で例えれば、スパイクシューズを履いてグラウンドの行き帰りを往復するようなもの。それって、当たり前ではないですよね?
もちろんスパイクシューズと違い、トレッキングシューズは街歩きに問題ない仕様です。でも、1日中トレッキングシューズを履き、登り下りを繰り返した足は、かなりのダメージを受けています。
だから下山後にはできるだけ早く足をフリーにしたい。下山後の温泉場でトレッキングシューズを脱いだ時のキモチよさは誰もが感じたことがあるでしょう。そのキモチよさは、足が「疲れた~!」と訴えている証拠。
そこで疲労回復を早めるために、足を裸足と同じようにフリーにしてくれるリラックスシューズ&サンダルが、オススメなのです!
足がやさしく包み込まれる履き心地とビジュアルのよさがウリ!
今回紹介するリラックスシューズ&サンダルは、まず携帯しやすいコンパクトさが特長です。重さは、最も重いものでも片足255g、軽いものだと片足175g。両足で500gを超えるとなるとテント泊山行に持っていくのは躊躇するかもしれませんが、低山ハイクなら、足の解放感優先で「アリ!」だと考えてセレクトしました。
いずれも秋冬の寒さに対応した保温性を装備。モデルによっては疲労で落ちてきた足裏のアーチを支えるインソールを備え、疲労をリカバリーしてくれます。では早速おすすめモデルを見ていきましょう!
①サンダルで知られるTevaの秋冬は、中綿入りモック
テバ エンバーモック2
モコモコとした中綿入りのキルティング・アッパーは見た目にもあったかい。履き心地はダウンのソックスを履いているような感じです。重さは255g。携帯にはちょっと重めですが、ペタっとつぶれる収納性のよさで、バックパックのフロントポケットにも収まります。ちょっとクラシカルな雰囲気は、ハイキング・ウエアとよく合います。
アウトソールはラバーのような雰囲気で、ちょっと固めの歩行感。でも反発性の高いポリウレタンのフットベッドやEVAフォームの軽量ミッドソールが衝撃を和らげてくれ、疲れた足にやさしい仕様になっています。
かかとは折り曲げてサンダルのようにでき、よりフリーな履き心地を実感できる2WAY仕様です。履き口のリブニットはデザイン性だけでなく、適度なフィット感を生んでくれています。
撮影に使ったシューズのサイズは27cm。テスターがいつも履いているサイズも27cmですが、厚手のソックスを履くとピッタリめ。よりリラックスした履き心地を望むなら、ワンサイズ上を選んでもよいかもしれません。
▼テバ エンバーモンックコレクションをもっと詳しく知りたい方はこちら
Teva EMBER MOC COLLECTION
②ソックスのようなリラックスさがキモチいい、ザ・ノース・フェイス
ザ・ノース・フェイス トラバースローIII (ユニセックス)
トレッキングシューズやトレイルランニングシューズでも、性能の高さが評判のザ・ノース・フェイス。このリラックスシューズも同様に足との一体感が秀逸です。アッパーはシームレスのニット素材にネオプレーン素材を組み合わせ、ダブルのエラスティックバンドでしっかりホールド。モノトーンのウエアとのコーディネートにもハマります。
ラバー製のアウトソールとクッション性の高いEVAミッドソールを採用。踏み出し足の返りがとてもよく、疲れた足に推進力を与えてくれます。また凸凹した路面でもダイレクト感は少なく、幅広いフィールドで使えます。
足首まわりをすっぽりと包む履き口は、見た目は窮屈そうですが、高いストレッチ性があり着脱は想像以上にラク。むしろフィット感のよさが動きやすさを生み、寒さからも守ってくれそうです。
テスターが履いているソックスとの相性が悪い見た目ですが、シンプルなハイキングソックスと合わせればクールな足元になるでしょう。シームレスのアッパーはフィット感が高く、ソックスのような包まれ感があります。
③重さ175g、ポケッタブルなコロンビアのモックシューズ
コロンビア ポケットパックモック
ファッション性の高いアウトドアウエア&ギアで人気のコロンビア。しかし機能もしっかり、他のアウトドアブランドにはないアイテムも多いのです。このポケットパックモックもその典型で、175gと軽く収納時にはペタンコに。アウトドアウエアに似合いながら、街でも違和感のないデザイン。まさに、登山前後にぴったりのシューズです。
ハチの巣状に溝が入り、さらに細かい溝も刻まれたアウトソールは滑りにくく、クッション性もよいものです。インソールにはポイントとなるオルテガ柄。アッパーは、このモデルはコンビネーションウールを採用しています。
着脱の面倒のないスリッポンスタイル。シューズの軽さと合わさって、疲労時でも足取りを軽くしてくれます。インソールのオルテガ柄は、日帰り入浴でシューズを脱いだ時に、お洒落さを演出してくれるでしょう。
ややタイトめなサイズ感なので、このシューズも人によってはワンサイズ上を選ぶのがよいかもしれません。またシューズ内側はスエード調の内張りが施されていて、暖かい日なら素足で履いても心地よいです。
④疲労回復を狙うなら、サポートサンダルのウーフォス
ウーフォス ウークロッグ ルクス
リカバリーサンダルの元祖として2011年に米マサチューセッツ州にて創業した同社。衝撃吸収性の高い同社独自の低反発素材ウーフォームを採用。ハイク後の疲れた膝、腰、背中への負担を軽減します。人間工学に基づき設計されたフットベットは、足裏をぴったりサポート。ラウンドしたアウトソールは自然に足が前に出る仕様。180gという軽さも魅力です。
かかとから中足部、そしてつま先へとロッキングチェアのようにカーブを描くアウトソール。このカーブが自然な歩行を促し、疲れていても足が前に前にと動かしてくれます。
足裏のアーチに吸い付くような立体形状のフットベッド。長時間歩行で落ちてきたアーチを上げてくれるので、シューズの衝撃吸収性だけでなく、足が本来もっている衝撃吸収性を高めてくれます。
メーカーが推奨しているのは、通常よりワンサイズ上のシューズ選択。確かにフィット感が高く、いつも通りのサイズだとちょっと窮屈です。サンダルですが、前足部は覆う厚手のフォームは冷えを防ぎ、秋冬でも問題ありません。
一度履いたら、きっとやみつきに!
公共交通機関を利用するハイカーのなかで、登山の行き帰りにトレッキングシューズからリラックスシューズやサンダルに履き替えている人は、見る限りまだまだ少数派です。でもクルマで山へと向かう人のほとんどすべては、履き替えています。クルマ利用の人は、余計に思える荷物を背負わなくてよいからなのでしょう。
「できるだけ荷物を軽くしたい」という公共交通機関利用のハイカーさんは、コインロッカーにリラックスシューズ&サンダルを預けるのも手です。しかし重くてもわずか500g。ペットボトル1本分の重量増で、特に帰りの電車での快適さ、帰宅後の疲労感はまるで違うものです。
私が山を案内するツアー・イベントの参加者も、私が履き替えているのを見て試してみる人が増え、今では皆さんこう口を揃えます。
「なんで、早く履き替えなかったんだろう?」
あなたも是非、試してみてください!