ニペソツ山|その鋭峰に一目惚れ!360度の大パノラマが広がる東大雪山の盟主

2018/11/06 更新

北海道・東大雪山を代表する二百名山の一座「ニペソツ山」は、キリっとした山容が人気。2,000mを超える山の中では、国内で最も東に位置する名峰です。山頂や稜線から見るその景色に魅力される多くの登山者が。元は3コースあった登山コース、今は残念ながら1コースだけしか通れません。今回は通行が可能になった幌加温泉コースの詳細や注意点、見どころなど、ニペソツ山の人気の魅力を紹介!

十六の沢コース登山口へつながる十六の沢林道は、倒木のため通行止めとなっております。復旧時期については未定です。詳細は上士幌町HPをご確認ください。(2018/10/30 現在)上士幌町HPはこちら


アイキャッチ画像出典:PIXTA

深田久弥も認めた「ニペソツ山」

ニペソツ山
出典:PIXTA
標高山頂所在地最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
2,012.9m十勝総合振興局上川郡新得町
河東郡上士幌町
12.8℃-0.8℃
参考:ヤマレコ
北海道の中心にどっしりかまえる大雪山。そこから南東方面にあるのがニペソツ山。標高は2,013mで、日本の最東端に位置する2,000m級の山です。かの有名な『日本百名山』を執筆した深田久弥が、登頂後、百名山に選ばなかったことを悔いた“まぼろしの百名山”としても知られています。

大雪山系を一望できる大展望台

ニペソツ山 山頂より 東大雪の中でニペソツ山は唯一の2,000m峰。遮るものがない山頂から眺める景色は”絶景”の一言。北東方面に目を向けると、北海道の広い大地の奥に大雪山系を確認することができます。

力強い山容に圧倒!

前天狗岳 ニペソツ山
出典:PIXTA
ニペソツ山のビュースポットは山頂から北に位置する前天狗岳がオススメ。空に突き出たピークから、ほぼ左右対称に高度を下げる稜線が作り出す山容からは、力強さと雄大な優しさを感じることができます。

感動の稜線歩き

ニペソツ山 山頂への稜線 前天狗岳から山頂へ向かう稜線歩きは、遮るのものがない空中散歩。歩く度に近づいてくる山頂を見上げると高揚感を覚えます。心拍数も高めながら楽しむトレッキングは最高です。

小さくてかわいいナキウサギに会えるかも

ナキウサギ
出典:PIXTA
日本では北海道にのみ生息するナキウサギ。登山道を歩いていると、フサフサの毛に覆われた愛らしい姿に出会えるかも知れません。「キュー」と鳴き声が聞こえてきたら姿を探してみましょう。

ニペソツ山の難易度は?

ニペソツ山
提供:ヤマレコ/I_am_ Ryo
幌加温泉から始まるコースは20km以上、往復約14時間もあるロングコース。さらに標高差は約1,340mもあり、岩場やガレ場、アップダウンのある登山道など登山上級者向けの山です。テント設営地や山頂付近は風も強いため、しっかりとした装備も必要。

登山前には必ず天気をチェック!

ニペソツ山に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!

てんきとくらす(ニペソツ山の週間天気)

【ニペソツ山のメインルート】幌加温泉コース

ここではニペソツ山へ登る唯一のルートである幌加温泉ルートを紹介します。十六の沢コース登山口は、今もまだ復旧の見込みがたっていないため、ニペソツ山へ行くにはこのコースしかありません。

一日目は前天狗岳まで登りテント泊。2日目に山頂へアタックしましょう。

ニペソツ山
出典:ヤマプラ
距離コースタイム日程難易度
1日目8.8km5時間50分1泊2日★★★☆☆
2日目13.7km8時間10分
参考:ヤマプラ
1日目:ニペソツ山幌加温泉コース登山口(160分)→1150m地点(100分)→ニペソツの展望台(90分)→前天狗岳
2日目:前天狗岳(30分)→1870m地点(120分)→ニペソツ山(110分)→前天狗岳(60分)→ニペソツの展望台(170分)→ニペソツ山幌加温泉コース登山口

ニペソツ山登山道入口 ゲート手前にある駐車場に車を停めると、約2km林道を歩いて登山道へ到着します。ここから山頂までは10.5km。登山道入口の近くにも数台分の駐車スペースがあります。

渡渉箇所 三条沼までの行程には数ヶ所、沢水が溢れている渡渉ポイントがあります。通常時は防水の登山靴なら問題なく通過可能です。しかし、雨が降った直後は水量が増えることがあるので注意しましょう。

ウペペサンケ山 標高が上がるに連れて、所々で展望が開けてきます。南へ視線を向けると見えてくるのがウペペサンケ山。台地のように水平に伸びる特徴的な山頂を確認できるでしょう。

ニペソツ山 1,662m地点のニペソツの展望台からは、ニペソツ山の壮大な山容が。

南北に伸びる主稜線へ上がる登山道は急傾斜。垂れ下がるロープを頼りに進みます。

前天狗岳 ニペソツ山 主稜線に上がると山頂までは残り3km。前天狗岳まで登ると遮るものが無くなり、目の前には明日登るニペソツ山の姿が。従来は十六の沢コース上にある「天狗のコル」がテント泊指定地ですが、今は通れないため、ここがテント泊指定地です。風が強い日は、テントが飛ばされないように注意しましょう。

ニペソツ山の稜線 ゴールまで続くのは岩が敷き詰められた一本の登山道。青空へ吸い込まれていくように、彼方にあるニペソツ山まで延々と続いています。特別な急登はありません。息を整えながら一歩一歩を踏み出せば、山頂に到着します。

ニペソツ山山頂
前天狗岳のテント泊指定地から出発して、約2時間30分のコースタイムでニペソツ山に登頂です。360度の景色は息を飲むほどの美しさ。東面には糠平湖が確認でき、西面には南から十勝岳やトムラウシ山、旭岳などを見渡すことができます。

登山口へのアクセス方法

本州にはない、北海道だからこその雄大な山容と景色に出会えるニペソツ山。すっかり登りたくなったのではないでしょうか?ここでは幌加温泉にある登山口までのアクセス方法を紹介します。計画する時の参考にしてください。

車の場合

国道273号→幌加温泉方面→林道


電車・バスの場合

帯広駅→予約制都市間特急ノースライナー 幌加温泉

ニペソツ山駐車場

ニペソツ山の駐車場に駐車可能な台数は合計13台。夏や秋の最盛期にはすぐに一杯になることがあるので注意しよう。

住所:北海道河東郡上士幌町字幌加
駐車台数:第一駐車場8台、第二駐車場5台
料金:無料

ニペソツ山登山の注意点は?

最後に、ニペソツ山へ登る際の注意点をまとめました。北海道ならではの注意点もあるので、一つづつチェックして、安全に登山を楽しみましょう!

①大雪山はヒグマの生息地

北海道 大雪 ヒグマ
出典:PIXTA
北海道で注意したい危険生物がヒグマです。ニペソツ山が含まれる大雪山系はヒグマの生息地。熊鈴やラジオを鳴らすなどして、遭遇しないように気を配りましょう。

▼あそこにヒグマが!そんな時どうする?

②携帯トイレを持参!

幌加温泉から山頂までのコース上には、トイレブースが前天狗岳に1箇所あります。自然を守るために携帯トイレは必須アイテム。必ず準備して挑みましょう。

▼必須アイテム!携帯トイレ

③水場の水は煮沸して使おう

煮沸
出典:PIXTA
幌加温泉コースで水を汲めるポイントは一つだけ。持ち運ぶ水分量にも気をつけたいですが、もう一つ注意したいのがエキノコックス症について。この症状を引き起こす寄生虫が北海道には生息しているので、必ず煮沸してから飲むようにしましょう。

▼携帯できる浄水器も!

④道迷いに注意

霞
出典:PIXTA
ニペソツ山は道迷いの遭難事故が多い山でもあります。過去に不明瞭だった登山道や前天狗岳からの下山分岐は、いまではしっかり整備されていますが、それでも注意は必要です。地図やGPSを用意を欠かさないようにしましょう。

▼地図やGPSアプリは必ず携帯!
ITEM
山と高原地図 大雪山
発行元:昭文社


いつかは登りたい!北海道の大自然を感じる雄大なニペソツ山

ニペソツ山
出典:PIXTA
さて、今回紹介したニペソツ山はいかがでしたでしょうか?深田久弥が日本百名山に入れなかったことを悔いた理由が感じられたかと思います。それほどまでにニペソツ山は美しく、だからこそ東大雪を代表する名山なのです。夢で終わらせるのはもったいない。長期連休を狙って、いつか必ず登りたいですね!

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。(足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。)
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。


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吉澤英晃
吉澤英晃

群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。

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