田代山・帝釈山|どこまでも続く湿原と名峰を望む!日帰り登山コース

2018/11/21 更新

山頂一体が美しい湿原になっている田代山。山頂から燧ヶ岳や会津駒ヶ岳など名峰を望む帝釈山。この2つの山は稜線でつながっており、日帰りで縦走できる山としても人気です。6月になると数々の高山植物が咲き誇り、山上の楽園のような光景が望めます。2つの登山口から登る登山コースとアクセス情報をまとめました。


アイキャッチ画像出典:PIXTA

広大な湿原とお花畑を堪能!田代山・帝釈山

田代山湿原
出典:PIXTA
同じ帝釈山脈の稜線上にあり、セットで親しまれる田代山と帝釈山。それぞれの見どころをご紹介します。

花の百名山、田代山(たしろやま)

田代山山頂
提供:ヤマレコ/iwawai(田代山山頂)
標高山頂所在地山系最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
1971m福島県南会津郡南会津町帝釈山脈18.5℃8.2℃
田代山は、福島県南会津郡南会津町と栃木県日光市にまたがる、標高1,971mの山です。花の百名山として知られており、山名の由来にもなっている山頂の湿原は高山植物の宝庫。尾瀬ヶ原のように木道が敷かれており、25ヘクタールという広大な湿原は山頂部にあるとは思えないほど開放感に溢れています。

幻の名山、帝釈山(たいしゃくさん)

帝釈山山頂
提供:ヤマレコ/kotakky(帝釈山山頂)
標高山頂所在地山系最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
2059m福島県南会津郡南会津町
・檜枝岐村・栃木県日光市
帝釈山脈18.1℃7.7℃
帝釈山は標高2,060m、福島県南会津郡南会津町、檜枝岐村、栃木県日光市の境にある山です。かつてはアクセスの良い登山ルートがなく、「幻の名山」と呼ばれていました。現在は檜枝岐から馬坂峠までの林道が整備され、1時間で登頂できる身近な山となっています。

山開きは6月

山開きにもらえるバッジ
提供:ヤマレコ/malu(オサバ草まつりの特製バッジ)
田代山の山開きは6月の上旬。帝釈山では6月上旬~中旬に「オサバ草祭り」が行われ、先着で特製バッジがもらえるという嬉しい特典があります。田代山のワタスゲの最盛期は6月中旬~、下旬になるとニッコウキスゲなども見頃を迎えるため、美しいお花を目当てに6月に訪れる人が最も多くなります。

田代山・帝釈山の天気

田代山・帝釈山に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!

田代山の天気を調べる
帝釈山の天気を調べる

田代山・帝釈山で見られる代表的な花々

高山植物が豊富な田代山と帝釈山。中でも代表的な人気の花をご紹介します。

一部の決まった山域にしか咲かない不思議な花、オサバグサ

オサバグサ
出典:PIXTA
オサバグサは特定の場所でしか見られない貴重な花で、福島県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。高山植物の楽園たる尾瀬の中でも、帝釈山の他はほとんど見ることができません。櫛の歯状の葉に洋風のランプシェードのような白い花弁がとっても可憐。6月中旬~6月下旬が見ごろです。

尾瀬の初夏の風物詩、ワタスゲ

田代山湿原のワタスゲ
出典:PIXTA
ワタスゲは6月上旬~中旬に開花します。丈も低く地味な見た目ですが、花が散って種子が集まった綿毛をつけると一躍人気者に。何とも愛らしい白い綿毛が風に揺れる姿は、田代山湿原の広大さと相まってメルヘンチックな光景です。6月下旬の10日間前後と短い間しか楽しめないので、狙って見に行くのをおすすめします。

高山植物の代表格、ニッコウキスゲ

ニッコウキスゲ
出典:PIXTA
日光地方にちなんだ「ニッコウキスゲ」の名で知られ、霧降高原の群落などが有名。日本各地に広く分布する花で「ゼンテイカ」とも呼ばれます。朝に開花し夕方にはしぼんでしまう一日草で、6月中旬~7月中旬が見ごろ。可憐な山吹色の花とワタスゲの白い綿毛が織りなすコントラストは田代山ならではの絶景です。

猿倉登山口から登る登山コース

田代山を目指すには猿倉登山口からスタートするのが基本になります。ここではさらに帝釈山まで足を延ばす縦走コースをご紹介。

猿倉登山口~田代山~帝釈山縦走コース

猿倉登山口~登山コース
出典:ヤマプラ
距離コースタイム標高差日程難易度
約8.6㎞約7時間約628m日帰り★★☆☆☆
出典:ヤマプラ
猿倉登山口(100分)→小田代(35分)→田代山湿原(15分)→田代山避難小屋(80分)→帝釈山(70分)→田代山避難小屋(45分)→小田代(75分)→猿倉登山口

猿倉登山口までは基本的に車でのアクセスになりますが、林道は悪路なので注意が必要。マイカーの場合は4WDだと安心でしょう。

猿倉登山口
提供:ヤマレコ/beloved_sky(猿倉登山口)
登山口からしばらくは樹林帯ですが、良く整備されており歩きやすい登山道です。前半にこの登山道唯一の水場がありますので、必要であれば給水を。小田代まで出ると周辺が徐々に開けて展望も良くなります。晴れていれば奥日光方面の山々が望めるでしょう。木道が出てきたら間もなく田代山湿原です。

田代山湿原
提供:ヤマレコ/iwawai(田代山湿原)
湿原は反時計回りに一方通行なので注意してください。田代山湿原全体が山頂のようになっています。美しい池塘や高山植物を楽しみながらしばらく進むと、田代山山頂の標識を見つけられるでしょう。

田代山湿原
提供:ヤマレコ/iwawai(湿原と会津駒ヶ岳)
湿原を抜けると内部に弘法大師堂のある田代山避難小屋に到着。きれいに整備されたトイレも設置されています。ここから帝釈山までは少し下って登り返すように進みます。木々に囲まれた気持ちの良い登山道。山頂付近は岩場でハシゴが二ヶ所ありますが、さほど危険はありません。

帝釈山登山道のハシゴ
提供:ヤマレコ/beloved_sky(帝釈山山頂付近のハシゴ)
ここを登り切った先の帝釈山山頂は大眺望。北に会津駒ヶ岳、西は尾瀬の燧ヶ岳や至仏山、南には男体山や女峰山などの日光連山、東方には那須連峰と360度の絶景を堪能できます。

帝釈山山頂からの景色
提供:ヤマレコ/beloved_sky(山頂から望む尾瀬の山々)
山頂からの景色を楽しんだら、帰りは来た道を戻りましょう。山頂付近の岩場の下りはくれぐれも慎重に。田代山避難小屋からは、往路で通っていない方の木道を進んで湿原を抜けてください。

馬坂登山口から登る登山コース

続いて、近年整備された馬坂登山口から登るコースをご紹介。帝釈山山頂まではわずか一時間弱と、幻の名山を一気に身近にしてくれました。

馬坂登山口~帝釈山~田代山縦走コース

馬坂登山口~登山コース
出典:ヤマプラ
距離コースタイム標高差日程難易度
約6.9㎞約4時間30分約266m日帰り★★☆☆☆
出典:ヤマプラ
馬坂登山口(50分)→帝釈山(70分)→田代山避難小屋(25分)→田代山湿原(15分)→田代山避難小屋(80分)→帝釈山(30分)→馬坂登山口

馬坂登山口までの林道も悪路ですが、こちらはさらに砂利道で急カーブが多いので注意。パンクの危険性もあるので、スペアタイヤなど十分な準備を。

馬坂登山口駐車場
提供:ヤマレコ/pmx000(馬坂登山口)
こちらの登山道も良く整備されて歩きやすく、前半はほとんど階段です。

帝釈山登山道の階段
提供:ヤマレコ/pmx000(コース中の階段)
進んでいくと高山植物を目にすることができるでしょう。後半は徐々に道が険しくなり、山頂付近は岩場に。足元に注意して進みましょう。

帝釈山登山道の岩場
提供:ヤマレコ/pmx000(山頂付近の岩場)
帝釈山山頂では、登ってきた疲れを癒やす絶景が待っています。

帝釈山山頂からの景色
提供:ヤマレコ/kotakky(山頂からの景色、遠くに飯豊山)
山頂からは猿倉登山口コースと同様のルートで田代山方面に進み、田代山湿原をぐるっと巡って帰ってきます。湿原の進路は反時計回りなのをお忘れなく。

田代山湿原
提供:ヤマレコ/kotakky(田代山湿原)

山と高原地図 尾瀬 燧ヶ岳・至仏山・会津駒ヶ岳

ITEM
山と高原地図 尾瀬 燧ヶ岳・至仏山・会津駒ヶ岳
発行元:昭文社

登山口へのアクセス・駐車場情報

登山口へは最寄りのバス停からタクシーも使えますが、基本的にはマイカーになるでしょう。いずれの林道も悪路なので、事前の準備と通行状況の確認を。

猿倉登山口へのアクセス

【車の場合】
東北自動車道 西那須野塩原IC-国道400号-国道121号-国道352号-県道350号-猿倉登山口
※県道350号(田代山林道)は荒れた砂利道です。
※通行可否は栃木県のHPをご確認ください。
県道350号について調べる(栃木県HP)

<駐車場>
駐車可能台数:約40台
料金:無料
トイレ:あり


【電車・バスの場合】
会津高原尾瀬口駅-会津バス 中山峠・尾瀬線に乗車-松戸原で下車-タクシーにて登山口へ

会津バスの時刻表を調べる

会津高原尾瀬口駅から登山口まで直通のタクシーサービスもあります。

田代山シャトルタクシーについて調べる

馬坂登山口へのアクセス

【車の場合】
東北自動車道 西那須野塩原IC-国道400号-国道121号-国道352-馬坂登山口
※林道は荒れた砂利道です。
※通行可否は檜枝岐村観光協会のHPをご確認ください。
林道について調べる(檜枝岐村観光協会HP)<駐車場>

駐車可能台数:約20台
料金:無料
トイレ:あり


【電車・バスの場合】
会津高原尾瀬口駅よりタクシーにて登山口へ

いざ、奥深い山に潜む高山植物の秘密の楽園へ

田代山湿原
出典:PIXTA
近くには高山湿原の代表格である尾瀬ヶ原があり、悪路の林道を車でアクセスする必要があるためマイナー感のある田代山と帝釈山。しかし、他では中々見られないオサバグサの群生や山頂部全体に広がる湿原は見応え十分。奥深いがゆえに、どこか秘境めいた独特の魅力を感じさせてくれる山なのです。

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。

この記事を読んだ人は、こちらの記事も読んでいます


関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

田代山を歩く登山者
この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
n.hayato
n.hayato

登山が好きです。でも、山の上で飲む日本酒はもっと好きです。登山の魅力を少しでも多くの人に伝えられる記事を書いていきたいと思っております。

登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」

OFFICIAL SNS

 

LINEでYAMA HACKをもっと手軽に。

登山用品から登山・トレッキングまで山に関する情報を毎日配信!
LINE友達限定の毎月当たるプレゼントキャンペーンも開催中!