姫神山(ひめかみさん)ってどんな山?

標高 | 山頂所在地 | 山系 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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1123m | 岩手県盛岡市 | 北上山地 | 19.6℃ | 11.1℃ |
盛岡市の郊外にゆるやかな錘状の優美な姿でそびえる姫神山は、古来から信仰の山として親しまれてきました。山全体が花崗岩からなり、山麓は樹林帯ですが山頂に近くなるにつれ大きな花崗岩が積み重なる景観へと変化します。
遮るものがない山頂からは、岩手山をはじめ360度のパノラマが堪能できる絶景ビュー。
「夫」は百名山の岩手山

女性的な姫神山と男性的な岩手山は夫婦でしたが、やがて早池峰山が側室となり姫神山は追放されてしまった、という伝説が残っています。
この、岩手山・早池峰山・姫神山の三山が北奥羽三霊山であり、かつては山岳信仰の中心でした。
新・花の百名山にも選定

「新・花の百名山」は、山を愛した脚本家・田中澄江の著書「花の百名山」を再編した随筆集です。それぞれの山の代表的な高山植物について詳しく解説されており、姫神山についてはガンコウランが美しいとの紹介があります。
カーペット状に植生し可憐な実をつけるガンコウランを見に登るのもおすすめです。
5月の中旬に山開き!

毎年5月の第3日曜日に山開きのイベントが行われます。他の山に比べて早い時期から登山ができるため、東北の人は姫神山の山開きを心待ちにしているそう。
また、山開き当日に登ると記念にかわいい手ぬぐいがもらえます。
姫神山の天気と地図をチェック
姫神山に行く前に現地の天気をチェックしましょう。また、危険な場所が少ない姫神山ですが、事前にルートを調べて安全に登ってください。
姫神山のふもと(盛岡市)の10日間天気
日付 | 10月03日 (火) | 10月04日 (水) | 10月05日 (木) | 10月06日 (金) | 10月07日 (土) | 10月08日 (日) | 10月09日 (月) | 10月10日 (火) | 10月11日 (水) | 10月12日 (木) |
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天気 | ![]() 曇 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇一時雨 | ![]() 曇のち雨 | ![]() 曇時々雨 | ![]() 晴時々曇 | ![]() 晴時々曇 | ![]() 曇時々雨 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 晴時々曇 |
気温 (℃) | 22 11 | 23 12 | 20 14 | 17 12 | 18 13 | 20 7 | 21 7 | 20 13 | 21 11 | 20 8 |
降水 確率 | 30% | 40% | 90% | 70% | 70% | 20% | 20% | 50% | 30% | 20% |
データ提供元:日本気象協会
姫神山の登山指数
日付 | 10月03日 (火) | 10月04日 (水) | 10月05日 (木) | 10月06日 (金) | 10月07日 (土) | 10月08日 (日) |
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登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
姫神山周辺の山と高原地図
定番コースで日帰り登山!|一本杉~姫神山~こわ坂コース
最高点の標高: 1098 m
最低点の標高: 512 m
累積標高(上り): 890 m
累積標高(下り): -890 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間15分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
姫神山は4つのコースが山頂に向かって伸びています。その中でも定番の、一本杉~こわ坂コースをご紹介。道標が整備されていて、特に危険箇所もなく、シーズン中には多くの登山者が訪れるコースです。
一本杉キャンプ場の駐車場を抜けて、登山口に大きな一本杉がある一本杉登山口からスタートします。すぐ近くに湧き水がありますが、飲用不可なので飲み水は持参しましょう。

登山口~五合目までは懺悔したくなるほどの急登が続く「ざんげ坂」をひたすら登りましょう。その名の通り、延々と続く急勾配と階段に、息が上がり汗が吹き出します。

五合目までくれば山頂までは残り1.3kmほど。順調に歩を進めて7合目をすぎると木梯子がありますが、慎重に登れば問題ありません。こわ坂コースとの合流点を過ぎ、岩場を乗り越えれば山頂です。

姫神大権現が祀られている山頂は、360度の景色を見渡すことのできる絶景ポイント。相対する岩手山や早池峰山、七時雨山などの山々を始め、盛岡の田園風景が眼下に広がります。

こわ坂方面への道標を目印に、山頂直下の岩場を慎重に降りながらこわ坂登山口へと下りましょう。樹林帯が続くこわ坂も、終り近くになると一挙に視界が開け、石川啄木のふるさと渋民の風景が広がります。

最後は車道を20分ほど歩いて、スタート地点の一本杉登山口に到着です。
定番を制覇したら、別コースで登ろう!
定番以外のコースも山を巻かずにほぼ一直線に山頂を目指すコースとなっています。上りのみ紹介するので、自由にコースを組み合わせて登山を計画しましょう。組み合わせを変えれば、新しいコースとなるので何度でも楽しめますよ。
田代コース
最高点の標高: 1089 m
最低点の標高: 758 m
累積標高(上り): 375 m
累積標高(下り): -375 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:1時間40分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

田代口から広くなだらかな登山道を1時間ほど進んでいくと、「姫神山冷水」の湧き水が。ここから急登を10分ほどで登り切ればあっという間に山頂です。

城内コース
最高点の標高: 1089 m
最低点の標高: 518 m
累積標高(上り): 867 m
累積標高(下り): -867 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間20分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
城内コースは最も距離が長いコースですが、その分だけ緩やかに登っていくのが特徴。登山道の大部分は白樺やダケカンバの林で、道幅の広い樹林帯を歩いていきます。本コース唯一の水場である清水社の湧き水は、休憩するのに最適です。

基本的になだらかな登山道ですが、所々で九十九折の急登が山頂手前まで続きます。笠石を過ぎると、岩場を登るコースと迂回コースとの分岐があり、好きな方を選んで進めば山頂に到着です。

姫神山4つの登山口へのアクセス・駐車場情報
姫神山のそれぞれの登山口へのアクセス・駐車場の情報をご紹介。どの登山口もバスが通っていないので、マイカーやタクシーで向かう必要があります。
一本杉登山口へのアクセス
【クルマの場合】
東北自動車道「滝沢」ICー国道4号ー県道301号ー一本杉登山口 駐車場
【公共交通機関の場合】
IGRいわて銀河鉄道「好摩」駅下車ータクシーー一本杉登山口
田代登山口へのアクセス
【クルマの場合】
東北自動車道「滝沢」ICー国道4号ー県道301号ー田代登山口 駐車場(林道沿い)
【公共交通機関の場合】
IGRいわて銀河鉄道「好摩」駅下車ータクシーー田代登山口
城内登山口へのアクセス
【クルマの場合】
東北自動車道「滝沢」ICー国道4号ー県道301号 ー城内登山口駐車場
【公共交通機関の場合】
IGRいわて銀河鉄道「渋民」駅下車ータクシーー城内登山口
下山後に寄りたい温泉

下山後のお楽しみといえば、疲れた身体を癒してくれる温泉ですね。登山口からやや距離はありますが、登山帰りに立ち寄りたい人気のある温泉施設を紹介します。
ユートランド姫神
日替わりで入れ替わる露天風呂からは、岩手山・姫神山の絶景を望めることでも人気のあるユートランド姫神。雄大な山容を眺めながら、筋肉痛や神経痛にも効果がある低張性弱アルカリ温泉で登山の疲れを癒しましょう。露天風呂からだけでなく駐車場からも姫神山のたおやかな山容を眺めることができますよ。
いこいの村 岩手
姫神山と岩手山のほぼ中間にある「いこいの村 岩手」は、アルカリ単純泉の泉質で無色透明の美人の湯として定評のある岩手山焼走り温泉の一つ。広い大浴場やサウナ、水風呂も備えているのでゆったり寛ぐのに最適です。
眺めても良し、登っても良しの姫神山を楽しもう!

可憐な高山植物が豊富な姫神山は、様々なバリエーションで初心者から上級者まで楽しめます。山頂からの大パノラマはもちろんのこと、帰りの温泉からその優美な山容を眺め、姫神山の魅力を堪能しに足を運んでみてください。きっと何度でも行きたくなりますよ!
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図
・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。