登山中の羽虫対策!メマトイ対策の防虫ネットやハッカスプレーを使おう!
登山をしていると、顔の周りを飛び回る羽虫。何度手で払いのけても、耳元で「ブンブン」と飛び回られ、せっかくの登山でイライラしてしまう人も。ひどい時には、食事中に口の中に入ったり、テントの中に入られたりと、楽しいひと時が台無しになってしまいます。今回は、登山につきものの”羽虫の代表”メマトイについて、その対策方法をみていきます。
2021/07/05 更新
制作者
kimi
長野県在住。1人と1匹の息子を育てるママライター。浅間山の麓でやんちゃ兄弟と共に、日々野山を駆け巡る。スノーボードが好きすぎて、夏に雪を求めてニュージーランドへ短期留学した経験あり。2017年からスノボのオフトレとして始めた登山にハマる。出産前は栃木や上信越の百名山が中心、現在は子どもと楽しめる近所の山や散策路が中心。山歩きも好きですが、眺めるのも好き。360℃山ビューの信州、最高。
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アイキャッチ画像出典:PIXTA(画像はユスリカ)
ぐぁぁ!気が狂いそうだ!本当にあった羽虫の話

撮影:YAMA HACK編集部(実際はフラッシュで光っていない部分にも大量に羽虫が)
皆さんも登山中に、山で飛び回る“羽虫”に遭遇した経験はありませんか?登山中に顔の周りでしつこく飛び回られたり、休憩中に目や口に入ったりなど、とても不快です。実は編集部でも、羽虫の被害報告が多数ありました。まずは、実際に起こった羽虫のエピソードをご覧ください。
エピソード①せっかくの山ごはんが台無しに

台風通過後の、暑い夏の日だったと思います。大山の山頂でカップラーメンを食べようと思ったら、空に黒い塊が飛んでいるのです。よく見てみると、小さな虫の集合体でした。
あまりの虫の量に阿鼻叫喚とする山頂。虫が過ぎた後、ふと手元のカップラーメンを見てみると、そこには大量の羽虫が浮いていました。
エピソード②あわや大惨事!

クライミングでビレイ(登っている人の安全確認)をしている時です。
岩を登っているクライマーに集中しなければいけないのに、顔の周りをブンブン飛び回られてとても邪魔でした。
相手の命を預かっているので、本当に困りましたね。その時は何も起きなくて、本当によかったです。
エピソード③朝起きたら大量の死骸が…

出典:PIXTA
10年前の南アルプス南部・易老渡のキャンプ場での事です。
川の近くだったこともあり、羽虫が大量に発生していました。その数は、手を仰ぐだけで100匹近く払い落とせそうなくらいでした。
テントを張って息をひそめて寝ましたが、テント内に大量の羽虫が侵入してきたのでしょう。朝起きたら大量の死骸がテント中を埋め尽くしていました。
過去最悪の想い出です。
想像するだけでも、壮絶ですね。
自然の中で行う登山ですので、虫と切り離せないのは仕方ありません。ですが、やはり嫌ですよね…。
登山で出会う羽虫とは一体何者?

そもそも、登山者の顔周辺を飛び回る“羽虫の正体”とは一体…。
山でよく遭遇する“羽虫”について調べてみました。
羽虫の正体は”メマトイ”だった

撮影:西海大介(メマトイの一種)
登山者に”羽虫”と呼ばれる虫は複数いますが、エピソードに出てきた黒い虫の正体は『メマトイ』という、ハエの一種です。体長2~4mm程度の大きさで、読んで字の如く、人の目の周りを飛び回ります。
※山で出会う羽虫はブヨやユスリカなどを指すこともあります。
なぜ、メマトイは人に寄ってくるの?

メマトイが特に人の顔の周りを飛ぶのには理由があります。諸説あるようですが、涙に含まれる栄養素を求めて、涙を舐めにくるというのは間違いないようです。
目に入った場合、センチュウによる感染症を引き起こした例もありますが、そこまで神経質になる必要はないでしょう。目に入った場合は、目を水で洗浄してください。それでも気になる場合は、病院へ。
正体がわかったところで、メマトイの煩わしさを避けて、少しでも快適に登山を楽しみたい人のためにおすすめの対策を紹介します。どちらも小さいサイズなので、ザックの中に入れておきましょう。
▼メマトイの生態についてはコチラの記事をチェック!
【対策1】休憩時は防虫ネットで顔を守ろう

撮影:YAMA HACK編集部
休憩中やテントを張る時などは、防虫ネットがおすすめ。防虫ネットがメマトイを遠ざけるので、快適に休憩時間を確保できます。
うっとおしいメマトイから顔を守る”防虫ネット”
■モンベル バグプルーフハット
ひさしの裏側に虫よけネットを内蔵した帽子です。ネットを使用する際は、ジッパーを開くだけ。ネット下部のコードを引けば、隙間を作らず嫌な虫をシャットアウト。撥水加工にも施されているので、少々の雨でも大丈夫。
■SEA TO SUMMIT 防虫ネットナノモスキートヘッドネット
軽量で収納性に優れた防虫ネット。帽子の上からすっぽり被るだけで装着完了です。手のひらに収まるサイズに収納可能なので、持ち運びも楽々。ひとつカバンに入れておけば、いざというときに役立ちます。
SEA TO SUMMIT 防虫ネットナノモスキートヘッドネット
※防虫ネットの注意点
白系のものは視界が悪くなりやすいので、暗い色のほうがおすすめです。人によっては、サングラスを着けたような違和感を感じる場合も。視界が気になる人は岩場など、足場が悪いところでは注意して使用するか、使用は控えてください。
防虫ネットを実際につけてみました!

撮影:YAMA HACK編集部
実際に防虫ネットをつけてみました。すると、実際につけてみないと気づきにくいことがあったんです。

撮影:YAMA HACK編集部
防虫ネットをつける時は、帽子をかぶりましょう。帽子のツバで防虫ネットと顔の間に隙間ができ、顔にネットが当たる煩わしさが解消されます。
少し気になった点が1つ。虫が入らないように網目が細かいため、風が入りにくく、夏の昼間などは少し暑く感じるかもしれません。
撮影:YAMA HACK編集部
防虫ネットを被ったら、脇の下に紐を通し結んでください。そうすることで防虫ネットが体に密着し、隙間からの虫の侵入を防ぐことが可能です。
気になる視界は?

撮影:YAMA HACK編集部
何もつけていない視界のイメージ。

撮影:YAMA HACK編集部
防虫ネットをかぶりながらだと、網目が映り込みますね。ただ、実際につけた視界はもう少し網目が気になり、「視界良好!」とはいきませんでした。特に岩場などの足場が不安定なところを歩く時は、危なく感じます。なので、休憩中やテント設営中の使用をおすすめします。
【対策2】行動中はハッカスプレーがおすすめ

撮影:YAMA HACK編集部
メトマイの対策としては、ハッカ油を利用した虫よけスプレーが効果的と言われています。
帽子のツバなどにつけておくと、顔の周りに近づいてきにくくなる期待ができます。
■健栄製薬 ハッカ油Pスプレー 10ml
服の上からシュシュッとスプレーするだけで、虫よけ効果を発揮。酷暑時の登山では、メントールの爽やかな香りをリフレッシュアロマとして活用しても◎。
健栄製薬 ハッカ油Pスプレー 10ml
成分:ハッカ油1ml含有メントールとして30%含有(1ml中)
▼ハッカ油の詳しい使い方はこちら
■パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー
大人気のアロマスプレー。天然成分100%で、直接肌に使用することが可能です。香りは、シトロネラやペパーミントなどを配合したをエキストラとハッカの二種類。香りの良さと持続力の長さで、人気を誇るアイテムです。
パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー
種類:エキストラ/ハッカ
内容量:50mⅼ
▼オーガニックの虫除けも活用しよう羽虫対策をして不快感にサヨナラ!

“自然を楽しみに来たのだから、多少の虫は仕方ない…”と思っていても、顔の周りでしつこくブンブンと飛び回られるのは、結構な不快感ですよね。でも、対策さえしっかりしておけば、嫌な思いをせずに山を思う存分楽しむことができちゃいます。
今回ご紹介したアイテムは、登山以外のアウトドアや普段のお出かけやガーデニングなどにも使えるものばかりなので、ぜひ活用してみてくださいね。
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