恵庭岳とは?
標高(東山ピーク) | 山頂所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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1,319.6m | 北海道千歳市・恵庭市 | 17.2℃ | 3.3℃ |
北海道の支笏洞爺国立公園にある恵庭岳(標高1320m)は、現在も活動が盛んな活火山です。歴史的に噴火活動は6つの期間に区分され、現在も東向きの火口では噴気孔から煙が立ち昇っています。山全体が溶岩ドームと溶岩流で形成されており、山頂部の巨大な岩塔は圧巻。
円錐形の山容が特徴的で、その姿からアイヌ語で「エエンイワ」(頭がとがっている山)と呼ばれ、その後恵庭(エニワ)に転じたのが山名の由来です。
※恵庭岳は活火山です。活火山であることに留意して登山を楽しんでください。
恵庭岳の噴火警報について確認する
山頂周辺は崩落により立入禁止!
恵庭岳山頂部分は崩落の恐れがあるため、第2見晴台(8合目~9合目の間)から先は立入禁止となっております。
恵庭岳について千歳市のHPで確認する
上から眺める2つの美しい湖
第2見晴台は眺望が開け、眼下には雄大な景色の中に青く澄んだ支笏湖と、山肌からは下から上へと立ち上がる火山煙を望めます。支笏湖はその透明度から、湖沼水質調査で日本一に認定されたこともある日本最北の不凍湖です。
オコタンペ湖は、恵庭岳の麓にある周囲5kmのせき止め湖。「オンネトー」や「東雲湖」と共に北海道3大秘湖と呼ばれ、湖水の色が時間や天候によってエメラルドグリーンやコバルトブルーに変化する幻想的な湖です。第2見晴台から深い森の中に抱かれた美しい姿を見せてくれます。
登山者を飽きさせないハードな登山道
登山口から第2見晴台までは、コースとしてはあまり長い距離ではありません。しかし、活火山らしく溶岩の岩場が多く点在し、急斜面や崖もあり変化に富んだ登山道は十分登りごたえがあります。
恵庭岳の登山道は岩場や急登するところも多く、数カ所にロープが張られています。場所によってはかなり長い距離のロープ場もありますので、足元に気をつけて慎重に登っていきましょう。
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恵庭岳の天気は?
恵庭岳に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!
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恵庭岳のメイン、ポロピナイコースを紹介
恵庭岳登山のメインであるポロピナイコースは、岩場や急斜面、倒木が多い登山道です。危険な箇所もありますが、初心者でも第2見晴台までなら注意しながら登れるでしょう。道中や第2見晴台からは爆裂火口や支笏湖、オコタンペ湖などが望めます。
第2見晴台から先へも登っている山行記録も多くありますが、山頂へは登山禁止です。(2018/7/19現在)今回は第2見晴台までのコースを紹介します。また、崩落には十分注意をお願いします。
最高点の標高: 1166 m
最低点の標高: 325 m
累積標高(上り): 1009 m
累積標高(下り): -1009 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:5時間15分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
国道453号線沿いに恵庭岳登山口の駐車場があり、入り口には大きな看板があるので分かりやすいです。土砂崩れ後に新たに作られた駐車場は広く、綺麗に整備されており約20台ほどの車が駐車可能。
駐車場から250mほどのところにある入山ポストで登山届を提出してから登山口へ。写真に写っている防災用の赤い堰堤、登山道に2つあります。1つ目のここは下を通らず、登山ポストの左側の林道を進みます。しばらくすると2つ目の赤い堰堤が現れるので、2つ目は下を通って進みましょう。1つ目の赤い堰堤を進み迷う方も多くいるため要注意!
登山道では至るところにロープや赤いテープで迷わないように対策がされています。樹林帯の登山道は特に登り始めは倒木が多く、潜ったり乗り越えたりしながらの前進。徐々に道は険しくなり、岩場や急登がなかなかにハードです。
登山道沿いでは様々な高山植物たちが登山者の目を楽しませてくれます。傾斜がさらにきつくなってくると恵庭岳名物のロープ場が出現。登りと下りが別ルートになっており、距離も相当に長いので登るのにひと苦労。
ロープ場は基本1人づつですが、他に登山者がいる際は落石等に気をつけ、十分注意しながら進みましょう。林を抜け岩峰帯を越えると第1見晴台に到着。ここからは爆裂火口越しの荒々しい山頂や、森の中に支笏湖ブルーを望めます。
第1見晴台から30分ほどで、目的地である第2見晴台に到着。岩峰の山頂が間近に迫り、眼下には火口から噴煙が上がる様子と、鏡面のように澄んだ支笏湖がとても幻想的。反対側からエメラルドグリーンのオコタンペ湖も楽しみましょう。
恵庭岳へのアクセス・駐車場情報
北海道各地から恵庭岳の登山口駐車場に、各種交通機関でアクセスする際のルートを紹介します。国道沿いには「恵庭岳登山口」の看板があるので車をご利用の方は目印に。また、駐車場の情報なども参考にしてみてください。
車の場合
【千歳方面から】
千歳市内から道道16号経由で約30分
【苫小牧方面から】
苫小牧市内から国道276号経由で約30分
【札幌方面から】
札幌市内から国道453号経由で約70分
電車・バスの場合
JR千歳線 千歳駅or南千歳駅→北海道中央バス「支笏湖」行き 支笏湖下車→徒歩orタクシー
北海道中央バスの時刻表はこちら
恵庭岳駐車場
土砂利の駐車場は綺麗に整備されており、20台ほどの車が駐車可能。駐車場から少し歩くと登山ポストが設置されています。
【駐車場情報】
住所:北海道千歳市幌美内 国道453号沿い
駐車台数:20台
料金:無料
恵庭岳から2つの美しい湖を満喫しましょう
北海道の大自然が味わえる恵庭岳はいかがでしたか。火口から立ち上がる噴煙に山の息づかいを感じ、山頂を見上げれば迫力の岩塔。残念ながら現在崩落の恐れがあり山頂までは登れませんが、第2見晴台までの山行でも十分に恵庭岳を満喫できることでしょう。急登を登りきって、ぜひ美しい支笏湖やオコタンペ湖に癒されてください。
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。(足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。)
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。