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屋久島だけじゃない!魅力的な鹿児島の山

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鹿児島といえば屋久島での登山が一番の人気。ですが実は、鹿児島本土や奄美大島にも魅力的な山はたくさんあるんです。特に本土の山は難易度が低いコースが多く、初心者でも十分日帰り登山が楽しめます。鹿児島の山で四季折々の絶景を満喫してみませんか。
1.高千穂峰※
2.開聞岳※
3.冠岳
4.栗野岳
5.紫尾山
6.高隈山
7.宮之浦岳
8.湯湾岳
※印のついている山は活火山です。必ず状況を確認してから登りましょう。また、霧島山(新燃岳)は鹿児島県でも人気の山ですが、2018年6月現在入山規制がされているため、この記事では紹介していません。
気象庁 火山登山者向けの情報提供ページ(九州地方) 本土で人気の山6座

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鹿児島本土で人気のある山を6座紹介します。山頂からの景色が素晴らしい山や大自然を満喫できる山、神社や史跡を巡れる山など様々。どの山も日帰りで楽しめます。あなたはどの山に登ってみたいですか?
高千穂峰(たかちほのみね)

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霧島連山の第二峰である高千穂峰は、鹿児島県と宮崎県の境にそびえる標高1574mの成層火山。西部には活火山の象徴である御鉢を、東部には二ツ石の側火山をもち、その美しい山容から霧島錦江湾国立公園に指定されています。また「天孫降臨伝説」の伝承地の1つとして知られる霊山です。
山頂には「天逆鉾(あまのさかほこ)」。初夏にはミヤマキリシマが美しいコース 
出典:PIXTA(天の逆鉾)
高千穂河原の登山口から登るコースは、最短で山頂を目指せるので初心者にもおすすめ。山頂には霧島東神社の社宝が祀られており、日本創始の地であることを物語る神剣「天逆鉾」は必見。山頂からは霧島連山や遠くには桜島も望めます。
高千穂河原→御鉢→高千穂峰→御鉢→高千穂河原(約3時間40分) 【高千穂峰について詳しく調べる】 高千穂河原ビジターセンターHPを見る開聞岳(かいもんだけ)

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開聞岳は鹿児島県の薩摩半島の南端に位置しており、1964年に「霧島屋久国立公園」に指定されました。標高は924mで、日本百名山や九州百名山にも選定されています。南薩摩のシンボル的な存在で、美しい円錐形の山容をしており、別名は薩摩富士。山頂は霧島、屋久島、鹿児島の観光名所が一望できるビュースポットです。
らせん状の登山道を登って…山頂からは海が望めるコース 
出典:PIXTA(山頂からの眺め)
山頂に向かってらせん状に伸びている登山コースは、整備されているので危険な箇所はほとんどありません。見晴らしの良い山頂からは、太平洋の大海原や宮之浦岳、霧島連山、桜島などを望むことができます。
2合目登山口→開聞岳→2合目登山口(約4時間30分) 【開聞岳について詳しく調べる】 いぶすき観光ネット 開聞岳のページを見る栗野岳(くりのだけ)

鹿児島県の湧水町にある栗野岳は、複数の火山からなる山塊で標高は1102mです。南西の斜面には、栗野高原があり「日本一の枕木階段」や「霧島アートの森」などがあります。中腹には栗野岳温泉があるので、下山後に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
日本一の枕木階段を登って!霧島連山も望めるコース 
出典:PIXTA(枕木階段)
日本一の枕木階段からスタートするコースは、標高差が少ないので家族連れや初心者にもおすすめ。紅葉シーズンは、道中にあるもみじの群生地が見事です。見晴台からは韓国岳、えびの岳、硫黄山などが一望できます。
栗野岳レクリエーション村→枕木階段→見晴台→栗野岳山頂→第1展望台→登山口→レクリエーション村 【栗野岳について詳しく調べる】 かごしまの旅 栗野岳のページを見る冠岳(かんむりだけ)

鹿児島県いちき串木野市と薩摩川内市の境に位置する冠岳は、東岳・中岳・西岳と3つのピークをもち、最高峰は西岳の標高516mです。奇石や怪岩などが点在しており、独特の雰囲気が漂う山。また古来から信仰の山として知られ、真言密教開祖の地らしく多くの神社や史跡が歴史を感じさせます。
歴史ある霊山を巡る。桜や紅葉も人気のコース 
奇石と五つの神社を巡る、見どころたっぷりのコース。道中には阿弥陀堂、西岳神社、中岳神社、冠岳神社などが祀ってあり、神域を感じながらの山行です。また天狗岩などの奇石は人気の撮影スポットに。登山道は整備されており、初心者でも安心。
木場茶屋駅→芹ヶ野登山口→阿弥陀堂→天狗岩→冠岳山頂→材木岳→中岳神社→冠岳神社→冠岳バス停(約4時間30分) 【冠岳について詳しく調べる】 いちき串木野市 冠岳のページを見る紫尾山(しびさん)

紫尾山(標高1067m)は、鹿児島県出水市と薩摩郡さつま町の境にあり、古くから修験道の歴史がある霊峰。霧島連山や天草諸島、桜島を見渡せる頂上には、テレビ局などの各種中継施設が点在しています。紫尾山公園がある山頂までは車でもアクセスでき、お正月にはご来光を拝む人が多く訪れる人気のスポット。
滝を間近に見られる登山コース 
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登山道からしばらく登ると、落差が72mある美しい「千尋の滝」が望めます。木段が多い登山道は歩きやすく、途中には舗装路を進む箇所も。上宮神社を経由し、赤い鳥居をくぐったら山頂までもうすぐです。頂上からの絶景を堪能しましょう。
林道終点登山口→千尋ノ滝→上宮神社→紫尾山→上宮神社→千尋ノ滝→登山口 【紫尾山について詳しく調べる】 かごしまの旅 紫尾山のページを見る高隈山(たかくまやま)

高隈山は、鹿児島県鹿屋市と垂水市の境にそびえる九州百名山です。大隈半島の北西部に位置し、1000mを超える七つの峰から連なる高隈山地の最高峰。標高1237mの大箆柄岳(おおのがらだけ)を主峰とし、山伏が修行していた霊山としても有名。また、周辺には大隅湖や高峠、猿ヶ城渓谷などの景勝地があり「高隈山県立自然公園」に指定されています。
鹿児島県で3番目の高さへ登れるコース 
コース中の難所は少ないですが、侵食して滑りやすい箇所やロープ場があるので注意。背の高い笹の登山道を登りながら山頂を目指します。頂上は眺めがよく、霧島連山や遠方に桜島、開聞岳などを一望できる大パノラマ。
垂桜コース登山口→水場分岐→5合目展望所→杖槍祠→大箆柄岳→杖槍祠→5合目展望所→水場分岐→登山口(約3時間30分) 【高隈山について詳しく調べる】 鹿屋市観光協会 高隈山系のページを見る屋久島&奄美大島で、憧れの島トレッキング!

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観光地としても大人気の屋久島と奄美大島。周囲を海に囲まれた離島は、恵まれた大自然を思う存分満喫できる登山者の憧れの地。長期の休みが取れたらぜひ訪れたい場所です。
屋久島・宮之浦岳(みやのうらだけ)

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鹿児島県屋久島は、島の9割が森林でできており日本国内では7番目に大きな島。有名な宮之浦岳や屋久杉自生林などを含めた島の面積の21%がユネスコ世界遺産に登録されています。宮之浦岳は屋久島中央部にそびえる標高1936mの山で、屋久島の最高峰。日本百名山にも数えられ、年間を通じて多くの登山者が訪れます。
九州最高峰!宮之浦岳登山コース 
出典:PIXTA(登山中に出会えるヤクジカ)
宮之浦岳を目指すなかで、唯一日帰りで登頂できる淀川ルート。コースタイムは長めで健脚者向きのルートといえるでしょう。屋久島随一の眺望を誇る山頂からは、屋久島の山々はもちろん快晴なら九州本土や開聞岳、種子島なども望めます。間近にヤクジカを見ることもできるかも。
淀川登山口→淀川小屋→花之江河→黒味岳→投石平→宮之浦岳→投石平→花之江河→淀川小屋→登山口(約11時間25分) 【宮之浦岳について詳しく調べる】 屋久島観光協会 トレッキングのページを見る奄美大島・湯湾岳(ゆわんだけ)

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鹿児島県の離島で1番大きな奄美大島は、亜熱帯の原始の森とサンゴ礁の海が人気の島です。奄美最高峰の湯湾岳(標高694m)は、島の開祖と言われる二神が降臨したとされる霊山。アマミノクロウサギやオットンガエルなどの貴重な固有種も数多く生息。山頂付近は国定公園特別保護地区や国の天然記念物に指定されています。 奄美大島最高峰!気軽に登れる登山コース 
出典:PIXTA(湯湾岳展望公園からの眺め)
湯湾岳公園からスタートするコースは、山頂まで1時間ほどと短く手軽に登頂することが可能です。展望公園からは焼内湾を一望できるので、ぜひ立ち寄って。登山道は標道も多く、木道もあり全体的に整備されています。
宇検村登山口→湯湾岳山頂→宇検村登山口(約2時間) 【湯湾岳について詳しく調べる】 のんびり奄美 湯湾岳のページを見る鹿児島の山々で心身ともに癒されましょう

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鹿児島の日帰りできる8座はいかがでしたか?わずかな時間で登頂できる山から本格的な登山が満喫できる山、離島ならではの醍醐味が味わえる山などさまざま。気候的にも恵まれ、南国ならではの貴重な動植物に出会えるのも魅力的ですね。ぜひ観光と共に、鹿児島で四季折々の山の絶景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
【登山時の注意点】 ・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。
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