知る人ぞ知る【7月の尾瀬】とっておき情報独占入手!
でも尾瀬の魅力はこれだけではありません。ここからは、現地の“尾瀬スペシャリスト”に、この時季の尾瀬のとっておき情報を教えてもらいます! 動植物やおすすめスポット、ちょっとマニアックな情報までスクープ満載です。
その①(公財)尾瀬保護財団スタッフに聞いたとっておき情報
まずお話を伺ったのは、公益財団法人尾瀬保護財団のスタッフ・萩原舞さん。尾瀬に滞在しながら、連日自然保護のため尾瀬ヶ原を中心に巡回し、訪れる登山者やハイカーに尾瀬の情報を提供しています。
―今日はよろしくお願いします! 早速なんですが、意外と知られていない7月の尾瀬のとっておき情報って…あったりしますか?
こちらこそ、よろしくお願いします。そうですね~、ニッコウキスゲはもちろんなのですが、尾瀬ヶ原にはオゼコウホネやキンコウカ、ヒツジグサなどがたくさん咲いています。
特にオゼコウホネは尾瀬ヶ原で発見された珍しい植物で、ここと山形の月山にしか咲いていないので、ぜひ探してみて下さい。また、全体的に今年は例年より咲き始めが2~3週間ほど早いので、早めに来ていただくのがおすすめですよ。見ごろの情報などは(公財)尾瀬保護財団のブログにも掲載していますので、チェックしてみて下さいね。
―やはり今年は花の見ごろの時期が早いんですね。では、ここで出会える生き物にはどんなものがありますか?
イトトンボの仲間たちや蝶々のアサギマダラなど様々な昆虫に出会えますが、7月はやっぱりホタルがイチ押しですね。例年、7月中旬頃から研究見本園や、山ノ鼻から尾瀬ヶ原に入るあたりで数多く見られます。あと、6、7月はオコジョの目撃情報が増える月なんです。
オコジョの場合、なぜかよく見つかる年と見つからない年を1年ごとに繰り返しているのですが、今年はよく見つかる年に当たっていますので、かなり期待できますよ。
―最後に、この時期尾瀬に来る際に注意したほうが良いことを教えてください。
やっぱりこの時期は熱中症対策に注意が必要です。尾瀬ヶ原には日差しを遮るものがないので、帽子を被ったり、水分を十分に摂るなどの対策を忘れずにお願いします。また、通年でも言えることなんですが、濡れた木道は滑りやすく、雨の日の木道は滑りやすく、転倒してケガをする人もいます。なので、特に木道が濡れているときに景色を眺めるなら、立ち止まって落ち着いて楽しんで下さいね。
あと、最後に個人的なおすすめなんですが…私は尾瀬の星空が大好きなんです。7~8月にかけては、夏の大三角の織姫・彦星や天の川、南の空にはさそり座などなど、美しい星たちが共演するので、ぜひ山小屋に泊まったりテント泊しながら、尾瀬の星空を満喫して下さいね。
―なるほど、それは最高ですね! 本日はありがとうございました。
ニッコウキスゲ以外にも、尾瀬の見逃したくないおすすめポイントをたくさん聞くことができました! では、山小屋に勤めている人は私たちの知らない尾瀬のどんな魅力を教えてくれるのでしょうか?
その②現地の山小屋支配人に聞いた!7月の尾瀬の“ツウ”な楽しみ方
続いて、至仏山荘の支配人・栗栖潤さんに、通好みのおすすめ情報を教えてもらいました!
―今日はよろしくお願いします。まず、この時季の“知る人ぞ知る”尾瀬の見どころポイントって何でしょうか?
ずばり、今年はコバイケイソウの当たり年なんです。だいたい5年周期で当たり年になるんですが、今年は7月5日あたりから中旬にかけて見ごろとなり、特に尾瀬ヶ原の「上の大堀川」付近やテンマ湿原、山ノ鼻と川上川の間の湿原あたりで群生が見られるので、ぜひ憶えておいて下さいね。
あとは、ショウキランやコケイランなどのラン系の花が今年は多く見られます。希少な花なので詳しい場所は教えられませんが、ぜひ探してみて下さい。