【登山者必携】命を守る基本装備はコレ!
遭難すると、低体温症につながる「体温低下」、さらなる道迷い・滑落の可能性がある「暗所での行動」、そして「怪我の悪化」など、命に関わる危険にさらされます。
そういった状況に対応するために、北島さんが教えてくれた「登山必携3点セット」と「パーティーで持っていたい装備」を紹介します。
①個人で持っておく必携装備
項目 | 理由 |
---|---|
レインウェア | ・体温を風雨から守るために必要。体が濡れるとあっという間に体温が下がるので注意。 ・少し厚手のモデルのほうが、ビバークでも暖かく体温低下を防げる。 |
ヘッドライト | ・夜間行動時に必要。また、明かりがあるだけでも安心できます。予備の電池も忘れずに。 ・動けなくなった時にもライトの光で自分の位置を知らせることも可能。 |
携帯電話 (スマートフォン) | ・緊急の連絡やGPS機能など便利な機能が搭載されている。 ・電波が通じる場所であれば、すぐに救助要請が可能。モバイルバッテリーも必携。 |
▼その他、ザックの中に入れていたい装備こちら
上記の表の3アイテムにプラスして持っておきたいものが「予備の水」です。これは500mlくらいのペットボトルを飲料水と別に持っておくことで、非常時の水分補給や傷の洗浄に使うことができます。
沢の水は大腸菌などの雑菌が含まれていることもあるので、できるだけ避けたほうが賢明です。
▼沢の水しかない時にも使える携帯洗浄器もチェック
②パーティーで持っておく装備
項目 | 理由 |
---|---|
ツェルト | ・ビバークには欠かせないアイテム。頭から被るだけでも体温管理が可能。 ・遭難時には体温を下げないことが生死を分けることもある。 |
三角巾 | ・傷口の止血や捻挫、骨折時の固定など様々な使い方ができる。 |
テーピング | ・怪我の手当てだけでなく、テントやツェルトの補修にも使用可能。 |
広げると大きなツェルトも携行時はこんなに小さくなるので、ザックに入れていても邪魔になりません。このツェルトはレインパンツと同じ位のサイズです。
上記以外にも、細引きと呼ばれる2mm~7mmくらいの太さのナイロンのロープがあると、ツェルトをテントのように張ることもできるので便利です。
▼ツェルトに関して詳しく知りたい方はこちら
▼上記以外でもあると安心なアイテム
セルフレスキューはもはや”登山者のマナー”である
セルフレスキューや遭難対策と聞くと、何か難しい技術の話のように思われることが多いですが、実際は誰でもできる基本的なことが大切です。もちろん技術の習得は大切なことですが、まずは、登山に潜む危険性を「自分ごと」として捉え、基本的な準備を行うことが安全登山の始まりです。それから、様々な講習会に参加してみるのも良いですね。
今回教えてくれた人:北島 英明さん
一般社団法人日本山岳救助隊 隊長(※2018年4月取材当時)として、様々な遭難対策に携わっている。