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登山ウェアの説明に出てくるよくわからない言葉辞典(3ページ目)

⑨吸湿性

ウールのセーター

出典:PIXTA

水蒸気を吸収する機能のこと。かいた汗が水蒸気になると「ムレ」になりますが、これを生地自体がいったん吸収⇒放湿するという機能を指します。主にコットン・リネン・絹・ウールなどの天然繊維に備わった機能です。

汗をダラダラかくほどではないけれども、やや暑さを感じ始める気温の日には、吸湿性に優れている生地が活躍してくれますよ。逆にものすごく暑い日は、透湿性のあるものが◎です。

⑩調湿性

これは何かの機能というよりは、現象を指した言葉です。
「ウールの吸湿性により、肌面にこもっていたムレが軽減されて快適な衣服環境になった。」

これをひっくるめて「ウールは調湿性がある」といった言い方をします。

⑪耐久撥水加工

耐久撥水加工

普通の撥水加工より優れた加工のことでDWR加工(Durable Water Repellent)とも言います。

これは洗濯100回後の撥水度によって決まるもので多くのメーカーが採用していますが、近年この加工に使用していた撥水ポリマーが環境に悪影響な成分だということで、代替の成分を使用しはじめているメーカーも多いよう。(元のものより撥水度は少し落ちるそうです、それでも私たちにはわからないレベルですが)

⑫耐水圧

耐水圧の説明

作成:YAMA HACK編集部

生地の上に1cm四方の筒を置いてその中に水を入れたとき、水が生地の裏側に染み出してきた時の数値。一般的に5,000mmもあれば十分防水ウェアとして成り立ちます。何万mmとか数値を公表している製品は、要はメーカーがそれだけ防水性が高いということを訴えたいのです。
登山者にお馴染みのGORE-TEX®は、その昔、耐水圧40,000mmとまことしやかにささやかれていましたが、現在は数値を公表していません。

⑬保水性

汗で濡れたTシャツ

出典:PIXTA

アンダーウェアは綿を避けろとよく言いますが、コットンはこの保水性があるため乾きにくいというのが理由です。汗をかくとその液体を保水する機能があるため、濡れたまんまの状態が続きます。

⑭疎水性

不織布

出典:CROWN NAME GROUP(ポリプロピレンの不織布)

本来は「水と親和性が低い」という言い方をしますが、登山ウェアにかんしては「水を含まない」という捉え方でいいでしょう。つまり水をまったく含まない生地ということ。主にPP(ポリプロピレン)がそうです。

PPは話題のドライインナーなどのベースレイヤーで使われていたり、お店で買い物をした時にもらう事の多い不織布にも使用されています。

はっきり機能を理解しよう

登山者

出典:PIXTA

みなさんが「これ、わかるようでよくわからないな……?」と思っていた言葉は理解いただけたでしょうか? アウトドアウェアでは一般的になっている言い回しも、普段馴染みのない人は聞くと即座に意味が理解できないケースは多々あります。
登山のウェアやギアは、長時間歩く上で快適さを提供してくれるべきもの、さらには命を守るもの。商品の説明をなんとなく鵜呑みにせず、しっかりと特徴を理解してご自身に合ったお買い物をしてくださいね。

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