尾瀬の代名詞・ミズバショウのお花畑は、これからがベストシーズン!
例年雪解けとともに開花し始め(5月中旬頃)、5月下旬~6月上旬に見ごろを迎えるミズバショウは、尾瀬に春の訪れを告げる代表的な花。特に今年(2018年)は雪解けが早かったため、見ごろの時期が例年より1週間以上早まりそうです。特におすすめのミズバショウの群生スポットを紹介しますので、見ごろを逃さず、尾瀬の風物詩とも言える景観を楽しみに行きましょう。
①もっとも人気! 下ノ大堀川
尾瀬ヶ原の山の鼻から徒歩1時間ほどにある群生地で、尾瀬のミズバショウスポットのなかで最も有名なポイント。至仏山を背景にミズバショウが咲き誇る様は、尾瀬を代表する景観のひとつです。5月11日の時点では、だいたい3~4分咲きだったので、5月下旬には見ごろを迎えると予想されます。
②見晴(十字路)から北へ向かう木道沿い
尾瀬ヶ原の見晴から北へ、5分ほど木道を歩いたあたりに、およそ数十mに渡ってミズバショウが群生しています。5月11日の時点では、2分咲きほどだったため、下の大堀川よりいくぶん遅く見ごろを迎えると思われます。
③東電吊り橋から西へ向かう木道沿い
尾瀬ヶ原の東電吊り橋から東電小屋へ向かう木道沿いに、数十mに及ぶ群生スポットが。こちらには、ミズバショウのなかにザゼンソウも数多く咲いているため、ミズバショウの白とザゼンソウの紫のコントラストが楽しめます(5月11日時点では、10株ほど開花していました)。また、見ごろは下の大堀川と同時期くらいだと思われます。
④植物研究見本園
尾瀬ヶ原の「山の鼻」と隣接する木道コースで、湿原の様々な姿が凝縮されていることから、この名称が付けられた自然の湿原。特にミズバショウの群生は見事で、ほとんど平坦な木道を歩きながらのんびり鑑賞できます。5月11日時点ですでに4分咲きほどだったため、早めに見ごろを迎えるでしょう。
⑤東電下の大堀橋周辺
尾瀬ヶ原の牛首分岐からヨッピ川に向かう木道の途中にある橋。橋の下が沼のようになっていて、その沼の内外に群生が見られます。橋の上からその群生を俯瞰して眺めることができるため、他のスポットとは趣の異なる景観が楽しめるのが魅力。見ごろは下の大堀川と同時期だと予想されます。
⑥尾瀬沼周辺
尾瀬沼は標高1660mと、尾瀬ヶ原より200mほど高いため、ミズバショウの見ごろも数日~1週間ほど遅れて到来します。ですが、こちらも尾瀬ヶ原と同様に雪解けが早いため、5月下旬~6月上旬には見ごろを迎えそうです。
ミズバショウ以外にも、今見られる花がいっぱい!
140種もの植物が植生する尾瀬ヶ原には、ミズバショウとともに見ごろを迎える花やミズバショウが見ごろを迎えた直後に満開となる花もたくさんあります。なかでも人気のある花や希少な植物、雪解けの早い今年は特に数多く見られると想定される花々のいくつかを紹介。ぜひ、自分だけのお気に入りを見つけに出かけましょう。
ザゼンソウ
ミズバショウの章にも登場したザゼンソウは、かなり特殊な環境でしか自生しないため、尾瀬でも下田代のあたりでしか見られない希少な多年草。尾瀬ヶ原では、ミズバショウより若干早めに咲くため、できるだけ早い時期に出かけるのがおすすめです。
ワタスゲ
万一、「あっ、ミズバショウの時期が過ぎちゃった・・・」なんてことになっても大丈夫。今年はミズバショウの後に、真っ白でふわふわのワタスゲが例年以上に満開になると予想されています。霜に弱いワタスゲですが、地元の人たちによると、今年は暖かいから6月上旬頃から見ごろになるのでは(例年6月中旬~7月上旬)、とのことです。
リュウキンカ
白いミズバショウもきれいだけど、一緒に咲いてる黄色くてかわいいのは何? それがこのリュウキンカです。ある程度水流のある場所を好むため、ミズバショウと同じ場所に植生し、白と黄色のコントラストで尾瀬ヶ原を彩ります。
ウスバサイシン
最後に、とても珍しい花を紹介しましょう。尾瀬ヶ原のなかでも、東電小屋の東側あたりにだけ咲くのが、このウスバサイシンです。例年5月下旬~6月中旬が見ごろですが、5月11日にはすでにちらほら咲いていました。2枚の葉の間に一つだけ花を咲かせる姿も非常に珍しいので、ぜひ探してみて下さい。