できるだけ1日で、長く遠く山を歩きたい!
『コースタイム10時間』と聞くと、みなさんはどんな印象を抱きますか? 「10時間も歩き続けるの!? 無理~!」と思う方もいれば、「頑張れば行ける…!」と思う方もいるのではないでしょうか。今回は超健脚者&上級者向け、“コースタイム10時間”の山やコースを特集します。
10時間ってどれくらい?
一般的に、関東の登山者に馴染みの深い高尾山の王道コース・1号路で、往復約3時間です。6~7時間で中級者、それ以上だと上級者と言えます。 となると、10時間は『超』上級者のレベル。朝8時に出発しても、単純計算で下山は夕方18時です。理想が15時までに下山だとすると、本来であれば宿泊を要するレベルと言えます。
しかし自身の体力を鑑みて、日帰り10時間登山を実行している健脚の方も少なくありません。 「泊まりだと、休みが丸2日潰れるのはちょっとなぁ…」という気持ちからも、できれば日帰りで、でも出来るだけ長く遠く歩けるコースはないか? と今度行く山を探す方もいるのではないでしょうか。
“コースタイム”はあくまで目安
上級者の方は、自身の体力度やペース配分がわかっていて登山計画を立てている事とは思います。しかし今一度、再認識して頂きたいのがコースタイムはあくまで目安だということ。
同じ10時間でも斜度や休憩できるスペースは山によって異なります。さらに、出だしは良くても疲労が溜まるにつれ、後半はペースダウンする事もあります。このコースタイム、というものにはそうした体力の状況や休憩の考えは含まれていません。あくまで『1日活動を続ける』という意味での“コースタイム”なので、その点を踏まえて山選びの参考にしてみてくださいね。
【関東・中部】健脚者向け!コースタイム10時間のルート
様々なコース取りをすれば、全国にはおよそ10時間のルートは数えきれないほどあります。今回は関東・中部地方に絞ってご紹介します。
大倉入口~塔ノ岳~丹沢山コース(神奈川)
大倉入口をスタートとする塔ノ岳・丹沢山の縦走コースは、難所のないメジャールート。天神尾根からは登りがキツくなり、長い尾根の大倉バカ尾根が続きます。整備された登山道は歩きやすく、尾根からは富士山が見えることも。想定タイムは9時間55分。