こんな登山はいかが?
次の週末、どの山に行こうか迷っているみなさま、ぜひ百人一首に出てくる山に登ってみませんか? いつもと趣向を変えて山を選んでみるのも楽しいと思いますよ!
百人一首はもともと“襖”だった!?
百人一首は、その名の通り100人の歌人の和歌を1首ずつ選りすぐった、いわば『和歌の傑作選』。例えると、芥川賞の受賞作が一挙掲載されている号の雑誌、のようなイメージです。
その昔、藤原定家(ふじわらのさだいえ)が飛鳥時代~鎌倉時代の優れた和歌を100首選び、色紙にしたためました。
これはもともと、京都嵯峨野にある小倉山荘の襖の装飾用に選ばれたもの。江戸時代になって木版画が普及したことにより、絵入りで『歌がるた』として庶民に広まり、遊戯として普及した、という歴史があります。
たくさん『山』が出てくる百人一首
百人一首は『五・七・五・七・七』。このたった31文字の中に自身の想いや情景を込める、巧みな言葉の妙は多くの人を唸らせ、また親しまれてきました。言葉の裏に隠された意図を読み取らせる、日本人ならではの奥ゆかしい表現は、この国の誇るべき文化と言えるでしょう。
その百人一首の中には、多くの『山』が登場します。決して標高が高い山ではないけれど、その和歌の背景を知りながら訪れてみると、きっと今までとは違った山の楽しみ方ができるはず。歴史に触れながら登山を楽しんでみてはいかがでしょうか。