2017年度の最新測量結果が発表!
そしてこの度、2017年度の最新標高成果が発表されました。その結果はこちら
これまで3190mで同率3位だった間ノ岳(南ア)と奥穂高岳(北ア)でしたが、今回の標高成果によって間ノ岳が単独3位に躍り出る結果に!一方で奥穂高岳は1mダウンの3189mにとどまりました
単独3位の快挙の裏に隠された、涙なしには語れない3つの過去
これだけの標高がありながらこれまで多くの人に注目されなかった間ノ岳。他にも様々なかわいそうな境遇があります。
①長い間、標高4位だった問題
間ノ岳(あいのだけ)の標高は、2013年までの標高成果で3189mとなっており、当時は奥穂高岳に次いで4位の高さと言われてきました。しかし、2014年4月1日に3190mが正確な標高とされ、日本3位タイになった過去があります。日本を代表する穂高連峰と肩を並べる高さなのに、つい数年前まで格下扱いされてきたという悲しい過去は、きっと間ノ岳にとっても長い暗闇の時代だったことでしょう。
②割と雑なネーミング問題
間ノ岳のこれまでの悲しい境遇は標高だけではありません。
間ノ岳は南アルプスを代表する縦走路、白峰三山の真ん中の山。北岳と農鳥岳に挟まれているから、その山の由来は間の山ということで「間ノ岳」と言われています。日本百名山にも選ばれているのに、日本200名山の農鳥岳よりも名前の由来がちょっと雑な感じがしませんか?
③山容が特徴なさすぎ問題
間ノ岳の山頂は少し離れただけで山頂がわからなくなるような、なだらかで広大な岩屑地帯。高山植物が咲き誇っていたり、槍ヶ岳ほどの鋭鋒であったならばもっと注目されていたのでは・・・そう思うと残念でなりません。その特徴の少なさやアクセス面から「間ノ岳だけを目指す」という人は、よく訓練された百名山ハンターぐらい。奥穂高岳を目指す人は文字通り”山ほど”いるのに、この扱いの差はあまりにも可哀そうです。
標高単独3位の背景には、編集部の並々ならぬ努力の跡が…
ここまでぞんざいな扱いをされてきた間ノ岳ですが、奥穂高岳よりも高くなったことで、ついに登山者の間でも脚光を浴びることになりそうです。しかし、実は今回の標高アップの裏には編集部の血のにじむような努力の跡がありました。
「なんとか間ノ岳をメジャーにしたい!」、「人気の山にしたい!」そんな想いから奥穂高岳の山頂の石を間ノ岳に持っていき、ケルンを作るという壮大な間ノ岳標高アッププロジェクトを敢行。
これによって奥穂高岳の標高は1m下がり、その分間ノ岳の標高が1m上がる計算になります。今回は最もシンプルなピラミッドの形状を想定。1辺が10センチの立方体の石と仮定して最低でも10段になるということで、早速持ち運ぶのに必要な石を算出してみました。
計算の結果、標高1mを上げるためにケルンを制作した場合、石は最低でも1330個は必要だということがわかりました。
早速ザックに石を詰めて奥穂高~間ノ岳のアルプスをまたいだロングトレイルを何度も実施し、現在に至ります。
抜群の眺望!南アルプス・間ノ岳にきて!
いかがでしたでしょうか?これまでの間ノ岳の境遇は可哀そうなものばかり。しかし、その広大でなだらかな山頂は大勢の登山者を受け入れるには十分ですし、岩屑地帯ゆえに360度の大展望!すぐ近くには日本2位の北岳、そして南アルプスならではの大きな富士山をバッチリと望むこともできます。今年の夏はぜひ単独日本第3位の間ノ岳を目指してチャレンジしてみてくださいね!
※この記事はエイプリルフールの企画記事です。間ノ岳・奥穂高岳の標高は変わっておらず、ケルンづくりもネタです。
山の石は持ち出さず、景色を楽しむにとどめるようにしましょう。また、ケルンを積んだところで標高が変わることはありません。
――でも、間ノ岳は本当に素敵なところなので、ぜひ行ってみてくださいね!