1回も靴紐、締めなおしてないの!?
下山中、つま先が痛くなってしまった経験はありませんか? 登山を始めて、登山靴で山へ行き始めると一度は誰しもぶち当たる問題ではないでしょうか。今回は、そんなつま先が痛くなる原因と対処法を、シーン別にご紹介していきます。
盲点! 靴ひもの結び方
登山靴の靴ひもを、普段履きのスニーカーと同じように結んでいませんか? 実は、通常の結び方では靴ひもが緩みやすく、痛みの原因に。登山に適した、緩みにくい結び方をする必要があります。
登山靴を履くときは、靴ひもを足首でしっかりと締めましょう。足首がしっかりホールドされることで、靴の中で足がズレにくくなります。そうすることで、つま先が靴にぶつかりにくくなり、痛くなるのを防止できます。
靴ひもを緩みにくくするには、靴ひも同士が交差して押さえつけられている状態になるように結ぶのが◎。サイドについているⅮリングには上からひもを通して、フックへは上から下へまわしかけるようにしましょう。さらに最後は蝶々結びを2回しておくと、ほどける心配が減りますよ。

足首が細い人は、歩いているうちに足首部分に隙間ができやすく、靴ひもが緩みやすくなります。そのため分厚めの靴下を履いたり、靴下の足首部分を折り返してクッションを作るなどして、ズレにくくするひと工夫をしてみてください。
重要!こまめに結ぶことが大切
『靴ひものことなんて気にしたことない…』という方も意外と多いのでは? 登山中、靴ひもを結びなおさないなんてご法度! 歩き続けているうちに靴ひもは徐々に緩んでしまうので、面倒くさがらずにこまめに結びなおすことが大切です。
また、靴ひもの調整方法は登りと下りで異なります。下山の際は、特に靴の中で足が前にズレやすくなるので、登りのときよりも靴ひもをキツめに結ぶのがベスト。足首をしっかり締めることで、太ももや足首にかかる負担を軽減することもできますよ。
その他に考えられる原因は?
山行中に足の痛みを引き起こす原因は、靴ひもの結び方以外にもいくつか考えられます。その原因を明らかにして、シューズトラブルを回避しましょう。
そもそもサイズがあってないの?
登山靴は、普段の靴よりも1センチ大きめを目安に選びましょう。ひもを緩めた登山靴を履き、つま先を靴の先端につけたときに、かかと側に指一本分の隙間ができるものがベスト。ぴったりサイズを選んでしまうと、下山の際につま先がぶつかって、指や爪を痛める原因になります。
また、山行中には足のアーチがつぶれたり、むくんで靴がキツくなったりするので、大きめを選ぶと安心です。
足のサイズは、お店で測ってもらうのがおすすめ。お店のスタッフが、足の長さに加えて甲の高さや足の幅などの足形から、それぞれの足に合った適切なサイズを提供してくれます。
靴下はどんなのはいてる?
しっかりとした厚みを感じる登山用の靴下は、クッションの役目を果たしてくれます。そのため、靴ずれや水ぶくれになるのを防いでくれますよ。また、靴下は靴よりも長いものを選びましょう。長めの靴下を履くと、スネに靴のふちが当たって痛むのを防ぐことができます。
歩き方が悪いの?
登山靴を履いているとき、普段と同じ感覚で歩いていませんか? かかとからつま先の順で足を着く歩き方は、足首を痛める原因になります。登山靴を履いて歩くときは、歩幅は小さく、足裏全体をつけるように意識しましょう。
爪はちゃんと切っておく
当たり前ですが、つめは事前に切っておきましょう。つめが伸びていると、靴の内側に当たって痛みの原因になってしまいます。放っておくと血豆になってしまうこともあるので、山行前のつめ切りは忘れずに!
【番外編】足の裏の、親指付け根が痛い!
ソールが硬い靴は、痛みの原因になります。地面からの衝撃を吸収することができないため、ウオノメやタコができやすくなってしまいます。なるべく厚めで、クッション性のあるインソールに交換することで、足裏の痛み軽減が期待できます。
登山靴を正しく履いて足の痛みを予防しよう!
つま先が痛くなった経験をした事がある方は多いと思いますが、それってズバリ登山靴が正しく履けていないことが原因なのです。『登山靴を履くことの重要性』はなんとなく分かっていても、正しく履けているかどうかは気にせず山に登っていた方も意外と多いのでは?これを機に、登山靴の履き方を見直してみましょう。小さなことで予防&軽減できることばかりです。足の痛みが軽減されると、山をもっと楽しむことができますよ!