トレッキングポールの正しいメンテナンス方法って?

今回、質問に答えてくださったのは、キャラバン社マーケティング部の井原さん。<LEKI>のトレッキングポールについて、分からないことを色々と聞いてきました。
編集部(以下、編):本日はよろしくお願いします。お見せするのがお恥ずかしいのですが、こんな感じで錆びさせてしまいました…。
井原さん:あ~(笑) ここまでねじが錆びてしまうともうどうにもならないので、シャフト交換になりますね。
編:いつも山に行ったら、家に帰ってきてすぐキレイにしているんです…。何がいけなかったのでしょう?
編集部員がしていたNGメンテナンスはこれだ!

①ポールの先のバスケットと石突きのゴムカバーを水洗い

②シャフト部分を3パーツに分けて、それぞれタオルで乾拭き

③しばらく立てかけておいて、就寝前に元の状態に戻す
自己流のメンテナンス、どこがダメだった!?

井原さん:使用して濡れたポールを拭かずに放置するともちろん錆びてしまうのですが、表面だけしか拭かなかったり、拭き方が甘いと錆びてしまうこともありますね。ひとことで言うと完全に乾いていないってことなんです。今回の場合も、細かいパーツをつけたままなので、拭ききれていなかったのではないかと思います。立てかけて乾かす時間も短かいですね。
編:たしかに、全体をちゃんと拭いたから大丈夫だと思っていました…。
井原さん:「雨や雪の日に使っていないのに錆びた!」というお問い合わせも稀にあるのですが、晴れた日に使っただけでもきちんとメンテナンスをしないと錆びてしまうこともあるんです。
濡れていなくても錆びる!?

井原さん:トレッキングポールの中は、こんな感じで空洞になっています。「雨が降っていなかったので拭きませんでした」という方も多いのですが、実際は伸ばした状態で使用していると、夏場などはどうしても山の湿度やポールの中の空気が太陽光で熱せられることで、ポール内が蒸している状態、湿気を帯びた状態になるんです。

井原さん:見えない湿気を残したまま長期間保管してしまうと、シャフト表面が錆びて抜けなくなったり、動かなくなったり、ねじが錆びたりしますね。
編:そういうことでしたか! 雨の中や雪山での登山をしていなくても、気候や場所によってはポールの中に湿気がたまって濡れた状態と同じになってしまうんですね!