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祖母山

祖母山|多くの自然が残る日本百名山!見どころやおすすめコースまとめ

大分県と宮崎県の県境に位置する日本百名山の一つ『祖母山』は、自然豊かなこの山は一年を通してさまざまな姿を見せてくれる絶景スポット。周辺一帯で「祖母傾国定公園」にも指定されており、多くの野生動物や原生林の宝庫です。そんな祖母山の魅力から代表的なコースまで紹介します

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目次

アイキャッチ画像出典:高千穂町観光協会

祖母連山の主峰『祖母山』とは?

初夏の祖母山
出典:PIXTA
標高山頂所在地最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
1,756m大分県豊後大野市・竹田市
宮崎県西臼杵郡高千穂町
20.6℃8.7℃
参考:ヤマレコ

祖母山は阿蘇山の東、大分県と宮崎県の県境に位置する標高1,756mの山で、日本百名山に数えられています。切り立つ岸壁やブナ・ツガなどの原生林に覆われた深い森が特徴的で、特別天然記念物ニホンカモシカが生息しています。また、祖母山周辺は鉱物資源が豊富で、江戸~昭和中頃まで採掘が行われていました。

古くから信仰登山が行われていたことでも知られ、祖母山は嫗ヶ嶽(うばがたけ)や祖母嶽(おばがたけ)と呼ばれる神体山でした。北麓の健男霜凝日子社(たけおしもこりひこしゃ)には九柱の神が祀られており、その内の一柱である豊玉姫は神武天皇の祖母にあたるとされ、祖母山の名前の由来となっています。

祖母山の登山適期は?

祖母山からの眺め
出典:PIXTA

登山適期は4月上旬~12月上旬頃で、冬は12~3月にかけて積雪があります。春はピンクのアケボノツツジが美しく、秋は原生林が一斉に赤く染まって見事な紅葉が見られます。自然豊かな祖母山では四季折々の自然の表情が楽しめるため、四季を通じて多くの登山客が訪れています。

アケボノツツジ(5月の古祖母山)
出典:PIXTA

春の祖母山の見どころであるアケボノツツジ。4月下旬~5月上旬頃に見頃を迎えます。黒金山尾根コースの天狗岩、宮原コースの馬の背、風穴コースの風穴、山頂にかけての登山道沿いなど、標高1,000m以上でその姿を見ることができますよ!

しゃくなげ
出典:PIXTA

アケボノツツジだけではありません。4月下旬~5月中旬にかけて、ピンクの美しい花を咲かせるしゃくなげも見頃を迎えますよ!四季見原親父岳コースや小松尾根、笠松のシャクナン原、傾山二つ坊主、祖母山南の縦走路、前障子岩などが主な見どころスポットとして知られています。

祖母山の天気と地図をチェック

祖母山に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!また、事前に地図を用意してルートを確認してください。

祖母山のふもと(高千穂町)の10日間天気

日付09月06日
09月07日
09月08日
(月)
09月09日
(火)
09月10日
(水)
09月11日
(木)
09月12日
(金)
09月13日
09月14日
09月15日
(月)
天気晴
曇のち晴
曇のち晴
曇一時雨
曇一時雨
晴のち雨
晴のち雨
曇一時雨
曇一時雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇
曇
気温
(℃)
34
23
33
22
32
23
32
23
30
23
27
22
29
22
31
22
30
22
31
22
降水
確率
20205060609060504040

祖母山の登山指数

日付09月06日
09月07日
09月08日
(月)
09月09日
(火)
09月10日
(水)
09月11日
(木)
登山
指数
A A C C C A
登山指数の留意点

登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。

  • 雷の発生の可能性
  • 前日の天気による道のぬかるみ
  • 局地的大雨
  • 土砂災害の発生の可能性
  • 雪崩の発生の可能性
  • 噴火の可能性
  • 積雪の有無
  • 濃霧
  • 低温または高温
  • 虫やヒルなどの発生状況

山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。

祖母山周辺の山と高原地図

自然豊かな祖母山の見どころは?

初夏の祖母山
出典:PIXTA

原生林が生育している祖母山はとても自然豊かな山で、祖母山を含め周囲一帯が祖母傾国定公園に指定されています。あまり見かけないウバタケニンジンもここでは目にすることができますよ。また、地元の人から聖なる山とされているように、長い歴史を持つ霊峰としての祖母山が感じられる祖母嶽神社も見どころポイントです。

「祖母傾国定公園」にも指定されている祖母山

撮影:YAMAHACK編集部

祖母傾国定公園は、大分県と宮崎県にまたがる山や河川一帯を指定区域とする国定公園で、1965年に指定されました。域内には祖母山をはじめ、傾山(かたむきやま)や大崩山(おおくえやま)などがあります。

開発があまり行われていないため、公園内は原生林や野生動物の宝庫となっています。また、祖母山の南には、五ヶ瀬川にかかる高さ80〜100mの断崖が7kmに渡って続いている峡谷「高千穂峡」があり、幻想的で見応えのある景勝地が多いのも特徴です。

祖母山に登ったら見たい!「ウバタケニンジン」

出典:Wikipedia/Qwert1234

ウバタケニンジンは、9~10月頃、20~50cmの高さに育った茎の頂点で白い花をテーブル状に複数付ける植物です。漢字で書くと「姥岳人参」。そう、つまりニンジンなのですが、一般的に太い根を持つ植物にはニンジンの名がつけられやすく、このウバタケニンジンは野菜のニンジンと同じくセリ科に属するものの別のグループに属しています。

名前の由来は祖母山で発見されたことから。姥岳(うばがたけ)とは、祖母山の別名です。祖母山から傾山にかけてや大崩山など、山地の岩場周辺や渓谷沿いの岩棚でその姿が見られます。

祖母嶽下宮八社の一つ「祖母嶽神社」

出典:高千穂町観光協会

神武天皇東征の折、紀州沖の海戦で船団が嵐に遭遇したときに故国の添利山(そほり山=祖母山)の神霊に祈りを捧げたところ、荒れた海が静まったという言い伝えがあります。ちなみにその神霊の一柱が神武天皇の祖母にあたる豊玉姫命です。

それ以来、祖母山の神霊である祖母嶽大明神が祀られ、現在に続く祖母嶽神社の由来となっています。時代が下る中で荒れたものの、寛文9年(1669年)、延岡領主・有馬左衛門佑康純公により再建されたといわれています。

豊玉姫命は愛の神様と言われ、神社のご利益として親子愛や家内安全、神武天皇の逸話から風難除けもあるとされています。

祖母山の代表的な2コースを紹介!

祖母山は無数の尾根と谷から成り立っており、樹林に覆われた深い谷から登って開けた尾根や山頂を目指すことになります。祖母山西側の麓にある北谷登山口から登るコースは比較的なだらかで、難易度も初級レベル。一方、東側の尾平登山口からのコースは、細い稜線や切れ落ちた崖などがあり、中級レベルとなります。

沢や苔が美しい!北谷登山口から登る風穴コース

合計距離: 7.86 km
最高点の標高: 1707 m
最低点の標高: 1090 m
累積標高(上り): 1083 m
累積標高(下り): -1083 m
【体力レベル】★★☆☆☆
日帰り
コースタイム:5時間10分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

北谷登山口(70分)→筒ヶ岳分岐(25分)→茶屋場(30分)→国観峠(45分)→祖母山(80分)→風穴(60分)→北谷登山口

出典:ヤマレコ/tonzablow

登りはよく整備されている九州自然歩道のコースを歩きます。

国観峠
出典:PIXTA

開けた国観峠から祖母山がくっきり!

祖母山山頂
出典:PIXTA

山頂は広々としており、眺望も抜群!祖母山の名前の由来である豊玉姫命が祀られている祠があります。

出典:ヤマレコ/hetaregonta

下りに取る風穴コースは沢沿いを歩いたり、ロープ場や鎖場、ハシゴなどアスレチックなコースとなっていて最後まで飽きませんよ!

出典:ヤマレコ/tonzablow

奥行が20mもある風穴。

中級者以上向け!尾平山から登る周回コース

合計距離: 10.63 km
最高点の標高: 1712 m
最低点の標高: 585 m
累積標高(上り): 1641 m
累積標高(下り): -1641 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:8時間
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要

尾平登山口(80分)→尾根取付(90分)→宮原(90分)→祖母山(60分)→天狗岩(120分)→尾根取付(50分)→尾平登山口

出典:ヤマレコ/TTdonald

宮原コースや黒金山尾根コースには100mごとに標高表示があります。

出典:ヤマレコ/TTdonald

馬ノ背近辺では、細い稜線を歩いたり、両側が切れ落ちている箇所を通ったりと、慎重な足運びが要求される箇所も多々あります。

出典:ヤマレコ/oasiss

天狗岩。眺望が抜群です!

出典:ヤマレコ/oasiss

川上渓谷では吊り橋を渡ったり、渡渉ありと涼し気な渓流歩きが楽しめますよ。なお、増水時には渡渉に注意してください。

祖母山の山小屋・周辺情報

基本的に日帰りで登山が可能な祖母山ですが、山小屋や麓のキャンプ場を利用して1泊2日の行程を組むこともできますよ!九合目山小屋に泊まって山頂からのご来光を楽しむのもGOOD!ここでは、祖母山で宿泊したいときに便利な施設を紹介します。

祖母山九合目小屋

祖母山九合目小屋
出典:ヤマレコ/Ssakana 

祖母山山頂の北側に350mほど行った、標高1,647mのところにある山小屋です。食事なしで素泊まり主体の山小屋で、シュラフは必須。毛布は別途料金必要なく借りられ、管理人在中時はガスコンロを借りることもできます。水場が歩いて1分のところにあります。

住所(場所):祖母山山頂北・約350m
電話番号:0974-42-4140
営業期間:通年
利用料金:5~9月2,000円、10~4月2,300円(※素泊まりのみ)

祖母山麓尾平青少年旅行村「ほしこがinn尾平」

出典:ヤマレコ/masoumasou 

祖母山の麓、標高約600mの尾平登山口にあり、祖母山登山のベースキャンプとして利用するのに適したキャンプ場です。西洋風のバンガローが建てられているのが特徴で、入浴も可能です。

住所:大分県豊後大野市緒方町尾平鉱山57(尾平登山口)
電話番号:0974-47-2080
定休日:通年(※12~2月は閉村の場合があります)
利用料金:入場料(入浴料込み)1泊大人700円、子ども500円、バンガロー3,000円
駐車場:30台

祖母山麓尾平青少年旅行村の詳細をなっぷで確認

祖母山のアクセス・駐車場情報

ここでは、紹介した祖母山登山コースの2つの登山口へのアクセス方法について紹介します。どちらの登山口へも近くまで市町村が運営するコミュニティバスが出ているので公共交通機関でも祖母山へアクセスできますが、本数が少ないため車の方がおすすめです。

高千穂町北谷登山口

●車の場合
大分自動車道 大分米良IC―国道10号―国道57号―県道639号―県道8号―北谷登山口(約75km)

●電車・高速バスの場合
博多駅―延岡駅―宮崎交通バス乗車―高千穂バスセンター下車―高千穂町ふれあいバス河内線乗車―河内下車―高千穂町ふれあいバス五ヶ所線乗車―五ヶ所下車

高千穂町ふれあいバス時刻表

【駐車場情報】
北谷登山口駐車場(無料)
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町五ケ所
駐車台数:20台

尾平登山口駐車場

●車の場合
大分自動車道 大分米良IC―国道10号―国道57号―県道46号―国道502号―県道7号―尾平登山口(約68km)

●電車・高速バスの場合
博多駅―豊肥本線 緒方駅―豊後大野市緒方地区コミュニティバス長谷川線乗車―尾平高山下車

豊後大野市コミュニティバス時刻表

【駐車場情報】
尾平登山口駐車場(もみ志や旅館駐車場)(500円/日)
住所:宮崎県豊後大野市緒方町尾平鉱山
電話番号:0974-47-2038(もみ志や旅館)
駐車台数:35台

自然豊かな祖母山へ登ってみよう!

祖母山からの眺め
出典:PIXTA

祖母山は西側の麓から登るコースはそれほど難易度も高くないので、気軽に日本百名山の祖母山を楽しめますよ!自然豊かな祖母山の息吹を是非感じてください。少し歯ごたえのあるコースを望む中上級者は尾平から是非登ってみてください。頂上からの眺めは最高ですよ!

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