諸説あり?「関東の高野山」とも言われる栃木県の岩船山
一説では、栃木県の岩船山を「日本三大霊山」とする場合もあります。岩船山は、栃木県栃木市にある標高172.7メートルの山で、江戸時代から始まった岩船石の採掘により岩肌が露出し、山全体が船の形をしていることから名がついた山です。
775年に弘誓坊明源が地蔵菩薩の夢を見て岩船山を訪れ、生身地蔵を見たことからこの地に開基したと伝えられています。
死者の霊魂の集まるところといわれる霊山で、子授・子育・安産の地蔵信仰としても有名。かつてはここから群馬や信濃などに地蔵を送っていたと言われています。
春秋の彼岸には父や母、子どもを供養するために人々が訪れています。不思議なことに、たしかに霊山でありながら門前町などはなく、山がぽつんとあるだけです。
岩舟山やその周辺は多くの映画やテレビドラマのロケ地としても有名です。中腹の採石所跡地を利用した爆発シーンなどの特撮ものを多く撮影しているので、ロケ地めぐりもおすすめです。
死者の霊魂が集まる地・高勝寺
江戸時代には歴代将軍によって庇護され、1751年(寬延4年)には三重塔が建立されました。高さ19メートルで、初重・二重は本繁垂木、三重は扇垂木の江戸時代中期の代表的な三重の塔です。
アクセス
車の場合
佐野藤岡IC(東北自動車道)-国道50号線-県道168号線-岩舟山(約8.4km)
電車の場合
東京駅(JR上野東京ライン)-上野駅(JR東北本線)-小山(JR両毛線)-岩船
日本三大霊山へ行ってみよう
日本三大霊山は霊場のため、神仏の霊験あらたかな場所。現在でも多くの修験者や参詣する人々が訪れている場所です。神秘的な場所や歴史を感じられる場所も多く、登山としても人気があります。神聖な空気を感じにぜひ訪れてみてください。