日本三大霊山③天空の宗教都市・高野山
比叡山と並んで有名な高野山。標高800メートルの地にあることから天空の宗教都市とも呼ばれています。その成り立ちや見どころを紹介します。
8つの山が蓮の花びら?高野山
高野山(こうやさん)は和歌山県北部の周囲を山に囲まれた平坦地にあります。高野山という山があるのではなく、周辺全体を高野山と呼んでいます。
816年に嵯峨天皇より高野山を下賜された弘法大師(空海)が金剛峰寺を修行道場として開いた真言宗の総本山で、周囲を囲む8つの山が蓮の花の開いたような形に似ていると言われています。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコ世界遺産に登録されました。
明治以前、山内は「一山境内地」として金剛峯寺の境内となっていました。多数の寺院建築が立ち並んでいますが、このうち「奥之院」と「壇上伽藍」は二大聖地として、今でも多くの人々の信仰を集めています。
高野山=金剛峰寺
高野山真言宗の総本山で、高野山全体の宗務が行われています。元来、金剛峰寺というのは高野山全体を指しましたが、明治以降には興山寺と秀吉が建てた青厳寺と合併して1つの寺院の名称となりました。
金剛峰寺の内部には、日本最大級の石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」や名絵師による美しい襖絵、台所など多くの見どころがあります。
117も寺院がある!
高野山には高野山真言宗総本山金剛峯寺のほか、117もの寺院が点在しています。これらは塔頭寺院(たっちゅうじいん)といい、弟子が師の徳を慕って建てた子院です。現在117ある寺院の内、52が宿坊として参詣者に宿を提供しています。
アクセス
車の場合
かつらぎ西IC(京奈自動車道)-県道125号線-国道480号線-県道53号線-高野山金剛峯寺(約24km)
電車・ケーブルカーの場合
新大阪駅(地下鉄御堂筋線)-なんば駅(南海高野線)-極楽橋駅(南海高野山ケーブル)-高野山
高野山駅から高野山内へは南海りんかんバスを利用しましょう。