黒姫山とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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2,053m | 長野県上水内郡信濃町 | 妙高火山群(西頸城山地) | 19.5℃ | 5.3℃ |
黒姫山は斑尾山、妙高山、戸隠山、飯縄山とともに北信五岳と呼ばれ、「新・花の百名山」の一つにも選定される自然が美しい山です。戸隠連峰の東に位置し、野尻湖を挟んだ対岸には斑尾山が見られます。古くから信仰の対象とされており、「黒姫」というお姫様の伝説から黒姫山の名が付いたとされています。
黒姫山の登山適期は?
雪が溶けて初心者でも快適に登山ができる5月中旬~11月上旬が特におすすめです。また、7月~10月にかけては山麓にある黒姫高原で「ダリア」と「コスモス」が見ごろを迎え、美しい花が満開に咲く様子を楽しめます。山中でもかわいい山野草や野の花がところどころで見かけられるでしょう。
天気と地図も必ずチェック!
黒姫山に行く前に現地の天気を調べましょう。安全に登るためにも、あらかじめ地図を用意して安全に登ることを心がけてください。
てんきとくらす|黒姫山
黒姫山の見どころは?
黒姫山周辺には独自の文化や伝統といった、黒姫山ならではの見どころが数多くあります。登山をする前に知っておくことで登山をより一層楽しめるでしょう。
長野県北信地方に伝わる「黒姫伝説」
長野県北信地方に伝わる民話の一つに「黒姫伝説(黒姫物語)」というものがあります。黒姫という美しい姫と、その姫に恋した竜が登場する物語です。黒姫と竜が消えた際に黒い雲が山から現れたとされ、その山が黒姫にちなんで黒姫山と呼ばれるようになったといわれています。
紅葉も絶景の黒姫山
黒姫山では毎年10月上旬~下旬にかけて紅葉が見ごろを迎えます。山頂に雪が積もり、山の中腹が紅葉のピークを迎え、山麓にはまだ緑が残る「三段紅葉」が特に美しいと言われています。黒姫山を見渡せる黒姫高原や、野尻湖の対岸から紅葉を眺めてみるのもいいのではないでしょうか。
初心者におすすめ!大橋登山口コース
ここでは代表的な2コースをご紹介します。
初心者におすすめ!新道コース
最高点の標高: 2008 m
最低点の標高: 1141 m
累積標高(上り): 1253 m
累積標高(下り): -1253 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:6時間45分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
傾斜が比較的緩やかで初心者にも歩きやすく、眺望も楽しめるハイキングコースです。明るい森の道が続きますが、途中のしらたま平からは展望が開け、開放的な山道を楽しむことができます。山頂付近からは岩場が増え、時期によっては残雪があるのでアイゼン等の装備も検討しましょう。
登山口には地図と登山者名簿箱が設置されています。登山道にはトイレがないので、登り始める前に戸隠キャンプ場で済ませておきましょう。
古池の先には北信五岳の一つである飯縄山なども見ることができます。
新道分岐までまゆるい勾配で楽しくハイキングができるでしょう。ここから黒姫山に向かって、西側の道へと進んでいきます。
山頂からは周囲の山々を見渡せる絶景が広がっています。晴れていれば五竜岳や唐松岳など、日本アルプスの山々が目にできます。
帰路は、頂上手前の峰ノ大池分岐から西登山口と大ダルミを経由するのもおすすめです。御巣鷹山の山景と峰ノ大池の水景色を楽しめます。
少し坂がきついかも?黒姫高原コース
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:7時間25分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
黒姫高原にあるコスモス園横のゲレンデを直登すると、ゲレンデトップ辺りで登山口に合流します。坂が少し厳しいですが、妙高山や斑尾山といった周辺の山々や、眼下の野尻湖といった眺望を満喫することができます。途中から景色が開け、開放的な湿原の中を気持ちよく歩けます。
コスモスやダリア園などお花畑でも有名な黒姫高原。冬にはゲレンデになる道を登って登山口を目指します。
姫見台から先のトラバースは苔むしていて滑りやすいため注意してください。途中からは開放感のある湿原の道を楽しむことができます。
黒姫乗越を迂回して大池に行くルートもあります。静かな水面を見ながら休憩するのもおすすめです。
黒姫山へのアクセス・駐車場情報
新潟にもほど近い長野県北部に位置する黒姫山。交通手段として自家用車を利用するのか、公共交通機関を利用するのか、事前にしっかりと計画を立てておきましょう。
大橋登山口へのアクセス
【クルマの場合】
上信越自動車道「信濃町」ICー国道18号ー県道119号ー国道18号ー県道36号ー大橋林道口駐車場
【公共交通機関の場合】
JR「長野」駅下車、アルピコ交通「戸隠」線乗車ー「戸隠キャンプ場」下車ー大橋登山口
アルピコ交通|長野駅-戸隠高原
黒姫高原登山口へのアクセス
【クルマの場合】
上信越自動車道「信濃町」ICー国道18号ー県道119号ー黒姫高原スノーパーク駐車場
【公共交通機関の場合】
しなの鉄道北しなの線「黒姫」駅下車、長電バス「国道」線乗車ー「黒姫高原」下車ー黒姫高原登山口
長電バス|黒姫駅-黒姫高原 時刻
黒姫山周辺には観光スポットがたくさん!
黒姫山での登山に合わせて、長野県信濃町の自然や歴史を楽しめる観光スポットを訪れてみてはいかがでしょうか。観光客向けに楽しく過ごしやすい空間になっているので、気晴らしや思い出作りにも最適です。
「新・花の百名山」でもある黒姫高原のコスモス園
黒姫山の東斜面の傾斜地に位置しているコスモス園は、西日が遮られることで日照時間が短く、一般のコスモスよりも開花時期が早いのが特徴です。同じ敷地内には夏に満開を迎えるダリア園もあり、パノラマリフトを利用すれば一面に咲く花々と信州の眺望を上空から楽しむことができます。
一茶記念館
長野県信濃町柏原は江戸時代を代表する俳諧人の一人である小林一茶の故郷で、最期を過ごした土蔵が国史跡に指定されたことを記念して建設されました。一茶が書き残した俳諧や文学といった数多くの作品が見れる常設展示に加えて、企画展示や俳句大会といった催しも楽しめます。
野尻湖
湖の形が芙蓉(ふよう)の花に似ていることから芙蓉湖とも呼ばれる天然湖です。黒姫高原とともに妙高戸隠連山国立公園に指定されています。ナウマンゾウの化石が発掘されたことでも有名。夏にはウェイクボードやバス釣り、冬にはワカサギ釣りといった水上レジャーを一年中楽しむことができます。
湖と花をまとめて楽しめる黒姫山
黒姫山には森あり、野尻湖あり、高原の花畑ありと見どころがとにかくたくさんあります。近隣のレジャースポットも充実しているので、何度足を運んでも楽しむことができるのではないでしょうか。夏だけでなく春先や秋といった別の季節に訪れることで、また新たな黒姫山の美しさや自然のおもしろさを発見できるでしょう。