視界全てが白の世界!「ホワイトアウト」の中で起きている6つのこと

「ホワイトアウト」とは?ホワイトアウトが起きる要因や、体が感じるリスクや異変、対策をご紹介します。雪山ならではのリスクをきちんと把握し、今年こそは雪山に挑戦してみませんか?


アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

「ホワイトアウト」とは?

ホワイトアウト
撮影:YAMA HACK編集部
「ホワイトアウト」とは、名前の通り、雪や雲に包まれて視界一面が真っ白になってしまう現象のこと。特に雪山の中で強烈な吹雪の中ホワイトアウトになると、足元まで真っ白になり、ほとんど身動きが取れなくなってしまうことも。雪山登山のリスクとして取り上げられがちですが、スキー場のゲレンデや雪国の街中でも起きる事があります。

ホワイトアウトの原因となる3つの要因

地吹雪によるホワイトアウト
出典:PIXTA
ホワイトアウトと一口に言っても、その原因は様々。大きく次の3つに分けられます。

①暴風雪や降り積もった雪が強風によって舞い上げられる地吹雪により起こる現象

②大量の降雪により視界が遮られることにより起きる現象

③非常に濃い霧に包まれたことによる起きる現象

雪山登山では①、②のパターンがほとんどで、特に危険度が高くなります。

ホワイトアウトになった時に感じる6つのこと

実際に編集部スタッフが山の中でホワイトアウトを体験したときに感じた、6つの危険な要素をご紹介します。

方向感覚が狂う

コンパス
出典:PIXTA
普段は意識しませんが、自分が向いている方角は、周りの景色をもとに相対的に認識されています。しかし、周り全てが真っ白になってしまうことにより、自分とそれ以外の物との位置関係が認識できなくなり、向いている方向がわからなくなってしまいます。こうなるとコンパスを用いて方角を確認する必要性が出てきます。また、コンパスでは方向は分かっても、目的地への距離分かりません。雪山では、ホワイトアウトになっていなくても常に自分の位置を把握し、あとどの方向にどのくらい歩けば〇〇がある、といったように、考えながら歩く必要が出てきます。

上下感覚が狂う

上り坂
出典:PIXTA
方向感覚がなくなることはなんとなくイメージできると思いますが、実は上下感覚すら鈍くなってしまいます。編集部スタッフがホワイトアウトにあった兵庫県の氷ノ山山頂付近はなだらかな雪原。地図上での自分の位置から緩やかな上り坂を登っているのはなんとなく分かっていても、自分が登っているのか下っているのか、平たんな道を歩いているのかを把握することがとても困難に感じました。登っているか、下っているかがわからなければ自分が地図上でどの位置にいるかを正確に把握しづらくなってしまいます。立ち止まって、前の人が自分より高いところにいるか、そうでないか、足元の雪面がどのように傾いているかを落ち着いて把握しましょう。

距離感が狂う

ホワイトアウト
撮影:YAMA HACK編集部
方向感覚が狂うのと同じように、ホワイトアウトでは周りに本当に少しだけ、かろうじて見えるものがある程度です。周りの景色から自分の位置を割り出せないため、前の人と少し距離が空いたり、目印があってもそれが真っ白な空間に浮いているように見えてしまい、正確な距離感を把握するのが難しくなってしまいます。気づいたらがけっぷちにいた、なんてこともあり得ない話ではないので、注意が必要です。

まっすぐ歩けなくなる

八甲田山
撮影:YAMA HACK編集部
進む方角がわかっていても、それがほんのわずかでもずれていた場合、距離を稼ぐほどに大きく進路が変わってしまうことがあります。視界良好であれば直進方向にあるものや景色から自分がまっすぐ歩いているかを把握できますが、手元の矢印しかない場合はその精度は一気に鈍ってしまいます。GPSがあれば対応可能ですが、もし無い場合は長い棒に赤い布を巻いた「デポ旗」と呼ばれる旗を等間隔で雪面に刺し、進む方向をより正確にしていく必要があります。

仲間が見えなくなる

ホワイトアウト
撮影:YAMA HACK編集部
特に酷いホワイトアウトに遭遇した場合、自分の1m前すら霞んで見えることさえあります。こうなると、パーティーを組んで登山をしても先頭がかろうじてわかる程度になってしまうため、前の人との間隔は常に一定以内に保ち、はぐれないように注意するようにしましょう。

トレース(足跡)がすぐに消える

消えた足跡
撮影:YAMA HACK編集部
雪山登山では夏山のような登山道はなく、自分の踏み跡が後列の道しるべになり、帰り道にもなります。しかし、ホワイトアウトは多くの雪が激しく舞っている状態。ものの数分で自分がつけた足跡が消えてしまうことは珍しくありません。

ホワイトアウトの対策

常に自分の居場所を把握しておく

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撮影:YAMA HACK編集部
ホワイトアウトになる場合は樹林帯よりも見晴らしのいい雪原がほとんど。周り一面が真っ白になってしまうため、何も対策をしなければ立ち往生するしかなくなってしまいます。雪山では常に周りの景色を把握し、地図上での自分の位置を把握しておくようにしましょう。どの方向にどの程度歩けば避難小屋や風雪をしのげる場所があると自分でわかっていれば急な視界の不良でも焦らずに対応することができます。

もし周りに何もなく方向がつかめない、または、雪庇や崖などの危険がある場合は無理に行動せず視界が回復するのを待つのも有効な対策のひとつです。ただし、風が強く、体を冷やすことになるため、ツェルトなどで風をしのげるように対策をしておくようにしましょう。

焦らない、急がない

ホワイトアウト
撮影:YAMA HACK編集部
突然視界が真っ白になってしまったら不安になるのは自然なことですが、決して無理に進まず、まずは自分がいる位置を再確認するようにしましょう。焦って進んでしまっては、それまで把握していた自分の居場所を見失ってしまうことになります。踏み跡もすぐ消えてしまい、遭難の可能性も高くなってしまうため、まずは焦らず、立ち止まってみましょう。

GPSを持ち歩こう

そうはいっても、地図とコンパスで常に現在地を把握するのはなかなか難しいものです。雪山登山をする場合は、ハンディGPSを持ち歩くようにしましょう。ある程度の縮尺で自分の居場所を把握することができます。スマホアプリなどもありますが、風雪のなかでは起動や操作が難しくなるので要注意です。

ITEM
ガーミン GPSMAP 64sc J

今まで腕時計タイプのepixJを使用していましたが、別売topo10と同時購入し当然ながら画面が大きく広域に登山路を確認でき、捜査上の情報量も多くて見やすい。はじめは操作できるまで手こずりましたが慣れれば扱いやすい。軽量な腕時計も良かったが予めしっかり計画を入れておかないと使えなかったのが、現地で気楽に操作できるのが魅力。決められたルートならば地図とコンパスで十分だが山は現地での判断を余儀なくされることを考えるとこれがあれば安心して登れます。これから実装していろんな山でテストしたいと思います。😊


それでも、雪山でしか見られない景色があるから・・・!

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撮影:YAMA HACK編集部
ホワイトアウトは夏や秋にはない雪山ならではのリスクですが、少し場所を変えたり、短時間で視界が戻ることも。一瞬の晴れ間に見える水墨画のような美しい景色はこの時期、そこでしか見ることができないもの。リスクを知り、対策をしっかりとしたうえで挑戦してみてくださいね。

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ホワイトアウト
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YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

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