COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む

これから始めるあなたは必見!バックカントリーの”リスクと対処”を知ろう(4ページ目)

バックカントリーに必要な装備を教えてください。

バックカントリー3種の神器

出典:Amazon

・ビーコン
ビーコンは世界規格化された電波を送受信できるトランシーバーです。体に身に着け、埋没者を探すために使用します。
・プローブ
2m50cmから3mの一本の棒です。収納時には小さく折りたためるようになってます。
・ショベル
バックカントリーでは雪を掘る事に使用します。こちらも収納時は小さくなります。

どのようなシーンで使うのですか?

BCAビーコン

提供:番亭

・ビーコン
雪崩に人が巻き込まれた時に使用します。入山する前に全員電波を送信モードにしているので、捜索の際、埋没者以外は受信モードに切り替えて捜索します。電波の出方が特殊なので、何度か練習が必要になります。

プローブを使う男性

・プローブ
ビーコンでは、雪崩埋没者の完全な位置特定ができない事があります。ビーコンである程度埋没地点を特定して、そこからはプローブを雪面へ突き刺して埋没者の位置を特定させます。

MSRのショベル

・ショベル
プローブで場所を特定させたらショベルで雪を掘ります。なるべく早く掘り起こす必要があるので、効率の良い掘り方の練習が必要です。主にこれらは雪崩が発生した時に使用するものですが、素早く効率良く行動しなければ埋没者を助け出す事は難しいです。一般的に15分から18分が窒息死までのタイムリミットと言われています。その場にいるメンバーで協力しながらのレスキューになるので、リーダーの統率力も重要です。

冬山を楽しむ上で必要なこと

バックカントリーをする人

提供:番亭

以上、竹尾ガイドにバックカントリーにおけるリスクについて伺ってきました。具体的な対処法はとても参考になる内容でした!冬もフィールドに出掛けたい人にとって、必ず知っておくべき「雪山」の恐ろしさ。例え、記事中に出てきた装備を身に着けていたとしても、事故に遭わない可能性は100%ではありません。しかし、様々なコンディションの中で自然と向き合っていくためには、必ず万全の準備を怠らないようにしましょう。

 最後に、ガイドという立場からこれからバックカントリーを始める人へひとことお願いします。

バックカントリーに挑戦する時はガイドツアーが一番だと思っています。
私達ガイドは毎日雪のコンディションを見極めてリスクを最大限減らす努力をしています。今回の記事のようなリスクがある事をしっかりと認識して、最低限の知識を覚えてから挑戦する事がバックカントリーを楽しむための近道です。また自然の中には色々と危険を知らせる兆候があります。そのような兆候を察知して、自然に合わせて謙虚にいきましょう!

教えてくれたのはこの人!

竹尾ガイド提供:takahiro nakanishi

白馬村バックカントリーガイドクラブ「番亭~Bamboo tail~」
代表 チーフガイド 竹尾 雄宇氏

【プロフィール】
日本山岳ガイド協会認定 スキー・スノーボードガイド・ステージⅡ
日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド・ステージⅡ
信州登山案内人
JAN アバランチ レベル1
WFA ウィルダネスファーストエイド
日本赤十字社救急法救急員
白馬マイスター
元JSBAプロスノーボーダー

番亭 ~bamboo tail~

4 / 4ページ