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宮之浦岳とヤクジカ

縄文杉だけじゃない!屋久島もっと満喫登山コース【中級者以上】

屋久島には縄文杉コースだけでなく、もっと満喫できる登山コースがたくさんあります。九州最高峰の「宮之浦岳」をはじめ、屋久島で山を満喫したい方向けにおすすめ登山コースをまとめました。登山口へのアクセスや、登山口から近い温泉情報もあります!

目次

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、山小屋営業ならびに交通状況などに変更が生じている可能性があります。
山小屋や行政・関連機関が発信する最新情報を入手したうえで登山計画を立て、安全登山をしましょう。

屋久島には登山コースがたくさん!

宮之浦岳への登山

屋久島で一番人気の登山コースは「縄文杉コース」と「苔むす森コース」ですが、他にもたくさんの登山コースがあります。屋久島の最高峰「宮之浦岳」をはじめ、屋久島の山の登山コースをまとめました。

縄文杉コースと苔むす森コースはこちらをチェック!

屋久島の天気

雨の多い屋久島登山前は、天気予報チェックが必須です。雨対策も忘れずに!
tenki.jpで屋久島町の天気を調べる
てんきとくらすで宮之浦岳の天気を調べる

九州最高峰、宮之浦岳登山にチャレンジ!

宮之浦岳

標高最高気温(6月‐8月)最低気温(6月‐8月)
約1935m18.3℃11.7℃

鹿児島県の屋久島の中央部に位置する九州最高峰の標高1,936mの山です。宮之浦岳は永田岳 (1,886 m)、栗生岳( 1,867 m)とで、屋久島三岳と呼ばれており、1,000万年以上前に地殻変動によって隆起し、主に花崗岩で形成されている山です。

①黒味岳・宮之浦岳ピストンコース

合計距離: 14.63 km
最高点の標高: 1908 m
最低点の標高: 1368 m
累積標高(上り): 1513 m
累積標高(下り): -1513 m
【体力レベル】★★★★☆
日帰り
コースタイム:11時間25分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

淀川登山口→(50分)→淀川小屋→(110分)→花之江河→(20分)→黒味岳分れ→(45分)→黒味岳

登山口から淀川小屋までは、小ピークの山腹をトラバースしながら進んでいき、橋を渡った後は尾根に乗り、小花之江河、花之江河と進み黒味岳を目指します。登山道には岩場をロープ等を使用して登る箇所があります。
黒味岳

黒味岳の山頂

黒味岳→(35分)→黒味岳分れ→(30分)→投石平→(60分)→1759m地点→(50分)→1924m地点

ロープが張られている所を数ヶ所通過すると、視界が開け始め、景色の良い投石平に到着します。投石平からは安房岳をトラバースするように進みます。湿地帯や笹に覆われた道を進み宮之浦岳を目指します。

宮之浦岳からの眺め

宮之浦岳からの眺め

1924m地点→(40分)→1759m地点→(60分)→投石平→(30分)→黒味岳分れ→(15分)→花之江河→(90分)→淀川小屋→(50分)→淀川登山口

宮之浦岳からは来た道を戻って下山です。岩場等は注意して降りてください。

②淀川登山口~宮之浦岳~永田岳ピストンコース

合計距離: 18.62 km
最高点の標高: 1909 m
最低点の標高: 1368 m
累積標高(上り): 2072 m
累積標高(下り): -2072 m
【体力レベル】★★★★★
日帰り
コースタイム:14時間30分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

1924m地点→(25分)→焼野三叉路→(70分)→永田岳

宮之浦岳までは①のコースと同様のルートを進みます。宮之浦岳から下りを進むと、ヤクシマシャクナゲ咲く焼野三叉路を経由して永田岳へと進みます。永田岳からも宮之浦岳と同様、パノラマの景色を楽しむことができます。
永田岳とシャクナゲ

永田岳とシャクナゲ

下山は①のコース同様のピストンコースをとり、下山します。体力に自信のない方や日帰りでの登頂が厳しい方は淀川小屋で1泊し、計画性のある登山をおすすめします。

③淀川登山口~宮之浦岳~縄文杉~白谷雲水峡コース

合計距離: 31.53 km
最高点の標高: 1909 m
最低点の標高: 574 m
累積標高(上り): 4074 m
累積標高(下り): -4838 m
【体力レベル】★★★★★
1泊2日
コースタイム:20時間35分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

【1日目】

1924m地点→(25分)→焼野三叉路→(40分)→平石岩屋→(60分)→第一展望台→(35分)→新高塚小屋

①のコースを途中まで進み、黒味岳には登らず宮之浦岳を目指します。宮之浦岳の頂上で綺麗な景色を堪能した後は、屋久島の自然を堪能しながら1日目の宿泊予定地である新高塚小屋を目指して進みます。

永田岳との分岐

撮影:Satoru Asano
新高塚小屋方面へ

1泊2日ルートのため、新高塚小屋で宿泊し次の日に備えます。新高塚小屋には綺麗な水場やトイレもありますので宿泊環境はバッチリです。

【2日目】

新高塚小屋→(70分)→高塚小屋→(10分)→縄文杉→(25分)→大王杉→(50分)→ウィルソン株→(25分)→大株歩道入口→(70分)→楠川分れ

新高塚小屋を過ぎた後は、屋久島ならではのコケが魅力的な登山道を進み、有名な観光スポットでもある迫力抜群の縄文杉、木の中の空間のある地点から頭上を見上げるとハート型に見えることで知られているウィルソン株へと進みます。

白谷雲水峡

楠川分れ→(60分)→辻峠→(30分)→835m地点→(30分)→分岐点→(30分)→林道分岐点

楠川分れを過ぎた後は、「もののけ姫」のモデルにもなったとされている白谷雲水峡の苔むす森へと進みます。屋久島ならではの苔の美しい自然を堪能することができます。さらに体力に余裕のある方は大きな岩の上から綺麗な景色を望むことができる、太鼓岩へ行ってみるのもおすすめです。

屋久島にはほかにも楽しめる山が!愛子岳・モッチョム岳登山

屋久島には宮之浦岳だけではなく、それ以外にも登山を楽しむことができる魅力的な山があり、いくつか紹介していきます。

愛子岳とは

愛子岳の画像

愛子岳は標高1235m、屋久島の数ある山々の中でも美しいピラミッド型をした優美な山として人気の山です。その可愛らしい名前とは反対に、登山口から山頂までの標高差は1,000m以上もあり、なおかつ急登が続く登山となるので、体力、技術を要する山となっています。

愛子岳登山コース

合計距離: 8.42 km
最高点の標高: 1178 m
最低点の標高: 181 m
累積標高(上り): 1565 m
累積標高(下り): -1565 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:7時間30分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

愛子岳歩道入口→(240分)→愛子岳

登山口からヒメシャラの木やサクラツツジ等の山の自然を楽しみながら山頂へと進みます。標高1,000m地点を越えると、急な登りやロープ、岩場があり、そこを抜けると山頂となります。
愛子岳山頂からの宮之浦港の眺め

愛子岳山頂より、宮之浦港方面

愛子岳→(210分)→愛子岳歩道入口

帰りはピストンで来た道を戻って下山します。標高差がある登山道なので、足場をしっかり確認し安全に下山しましょう。

モッチョム岳とは

モッチョム岳

鹿児島県の屋久島町尾之間地区にある、標高940mの荒々しい花崗岩で形成された海沿いに位置する山です。山頂からの素晴らしい景色を望むことができ、クライマーにも人気の山となっています。モッチョム岳は漢字で書くと「本富岳」となります。

モッチョム岳登山コース

合計距離: 5.88 km
最高点の標高: 945 m
最低点の標高: 250 m
累積標高(上り): 1128 m
累積標高(下り): -1128 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:6時間20分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★★☆☆
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

千尋滝展望台→(90分)→691m地点→(30分)→786m地点→(40分)→963m地点→(50分)→本富岳

登り口から万代杉までは急登が続き、モッチョム太郎付近の登山道は木の根の道となっており、その後も岩場やロープ等を使用しながら頂上へと進みます。体力の消耗も早いので、自分のペースでゆっくりと登山を進めることをおすすめします。頂上の景色は開放感抜群です。
モッチョム岳からの海の眺め

モッチョム岳山頂からの眺め

本富岳→(50分)→963m地点→(30分)→786m地点→(30分)→691m地点→(60分)→千尋滝展望台

帰りはピストンなので来た道をそのまま下ります。急登を登ってきたので、下山時の足には大きく負荷がかかります。そのため、筋肉疲労等を考慮し、安全を意識して下山しましょう。

ヤマレコも参考に!

ヤマレコには屋久島登山の山行記録もたくさん登録されています。ヤマレコも参考に、日程と体力に合わせてコース取りをしましょう!

ヤマレコ 屋久島

山と高原地図 宮之浦岳

登山口へのアクセス・駐車場情報

各登山口や駐車場へのアクセス方法や、駐車場情報を紹介します。

車でのアクセス・駐車場情報

【淀川登山口へのアクセス】

安房-淀川登山口(約1時間)

【淀川登山口駐車場情報】

駐車可能台数:約8台

料金:無料

トイレ:あり

【愛子岳登山口へのアクセス】

小瀬田-愛子岳登山口(約10分)

【愛子岳登山口駐車場情報】

駐車可能台数:約10台

料金:無料

トイレ:なし

【モッチョム岳登山口へのアクセス】

原-モッチョム岳登山口(約15分)

【モッチョム岳登山口駐車場情報】

駐車可能台数:約15台

料金:無料

トイレ:あり

電車・バスでのアクセス

【淀川登山口へのアクセス】

屋久島交通路線バス「合庁前→紀元杉」線乗車-紀元杉バス停にて下車-徒歩約25分

合庁前→紀元杉線 時刻表はこちら

【愛子岳登山口へのアクセス】

屋久島交通路線バス「永田→大川の滝」線乗車-小瀬田バス停にて下車-徒歩約40分

永田→大川の滝線 時刻表はこちら

【モッチョム岳登山口へのアクセス】

屋久島交通路線バス「永田→大川の滝」線乗車-原バス停にて下車-徒歩約1時間

永田→大川の滝線 時刻表はこちら

登山の後に!温泉情報

温泉の画像

屋久島にはその豊富な自然の中に野趣あふれる温泉があります。その中でも登山口から近くの温泉をいくつか紹介します。

淀川登山口から近い温泉

尾之間温泉

約350年ほど前に、地元の漁師によって鉄砲で撃たれた大ジカが傷を癒したと言い伝えられる温泉です。温泉は尾之間集落等の地元の方々によって造られ、登山客や観光客はもちろんですが、地元の常連客の方々も通う、地元の方々に愛されている温泉施設です。

住所:屋久島町尾之間1291番地

電話番号:0997-47-2872

営業時間:7~21時(月曜日12時~21時)

定休日:月曜日の午前中

料金:大人200円

平内海中温泉

平内の海岸にある海中から湧き出た温泉で、場所も海にほぼ面しており、脱衣所もない野趣あふれる温泉となっています。1日2回の干潮時の前後約2時間だけ入ることができる貴重な温泉です。

住所:屋久島町平内7番地2

電話番号:0997-47-2953

営業時間:1日2回の干潮時の前後2時間程度

定休日:無し

料金:こころざし程度

愛子岳登山口から近い温泉

楠川温泉

楠川集落から1キロほど山側へ登ったところにある、地元住民と観光客のふれあいの場にもなっている温泉です。5月から6月にかけては、近くを流れる湯之河ではホタルが幻想的な景色を見ることができます。

住所:屋久島町楠川1364番地5

電話番号:0997-42-1173

営業時間:9時~20時

定休日:なし

料金:300円

モッチョム岳登山口から近い温泉

尾之間温泉

「淀川登山口に近い温泉」を参照ください。

神秘的な自然の宝庫、屋久島

宮之浦岳からの眺め

宮之浦岳からの眺め

屋久島は全国でも有数の自然が魅力の観光スポットで、自然をダイレクトに感じることのできるスポットがたくさんあります。登山コースは基本的な体力が必要となるので、中級者以上の方もしくは体力に自信のある方におすすめです。屋久島は天候が変わりやすいので安全を万全にして楽しみましょう。

【登山時の注意点】
・宮之浦岳、愛子岳、モッチョム岳は本格的な山岳エリアですので、しっかりとした登山装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。


National Parks of Japan

屋久島 は 屋久島国立公園 に含まれています。