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山岳用品のトップメーカーが一同に集合!
先日東京・浅草で行われた「2017夏季アウトドア合同展示会」に、YAMA HACK編集部が潜入!様々な山岳用品メーカーが集い、来春の新製品や既存の一押しアイテムを展示していました。その中でも、特に編集部が気になったアイテムをメーカー担当者の方に直撃してきましたよ!随所に隠されたこだわり。ロストアローの一押しアイテム!
多くのアウトドアブランドを取り扱うロストアロー。広報担当の萩原さんに、特に注目のおすすめ新商品をお伺いしました。SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
オーストラリア発のSEA TO SUMMIT(シートゥサミット)。カトラリーやドライサックといったアクセサリー類が充実、愛用している登山者も少なくありません。2018年春夏では、サイズ豊富なクッカー「アルファポット」が新登場!「ハンドルが横スライド式で”あそび”がないので、調理中カタカタしない」「スプーンがぴったり沿うカーブで、最後の1滴まですくいやすい」など、細かな部分に使用者が嬉しいこだわりが詰まっています。
OSPREY(オスプレー)
愛用者も多いオスプレーからは、UL(ウルトラライト)仕様の新作バックパックが登場!従来この位置に君臨していたモデル「エクソス」が1kg強だったのに対し、この新作「レヴィティ」は45L ・60Lの展開ですべて1kgを切る驚異的な軽さ!それでいて背面には、オスプレーの代名詞ともいえるアルミフレームとメッシュを配置。背負い心地は折り紙付きです。
特に編集部が気になったのが、ウルトラライト仕様でありながらショルダー部分のこの肉厚さ!ふにふにと触り心地が良く、重たい荷物を背負ってもこれだけのクッション性があれば負担をかなり軽減してくれそうです。
SCARPA(スカルパ)
イタリア発の登山靴ブランド・スカルパからは、トレッキング向けの新作シューズが2モデル登場。ハイカットのマウンテンブーツよりはライトな使用が期待できるしなやかなシューズです。特に軽量さに驚く「ハイドロジェンハイクGTX」は、アッパー・ソール部分ともに360°すべて防水仕様のゴアテックス?サラウンドを採用しているにも関わらず2万円を切る(!)お求めやすさも魅力です。
ロストアロー webサイト
ロストアロー オンラインストア
クライミングギアのトップメーカー、ペツル
来季春夏モデルの新製品ではありませんが、フランスのペツルブランドを代表する一押しのアイテムをご紹介します。2017年から超軽量ヘルメット「シロッコ」が進化!
「物が落ちてきたり、落下してしまった時に一番ダメージを受けるのが頭頂部」と話してくださったのは、ペツルの日本総輸入販売元である株式会社アルテリアの代表取締役社長・鈴木さん。ハイブリッド構造にすることでより衝撃吸収性が向上しました。あご部分のバックルは強力なマグネットタイプなので、着脱も容易。
会場にはホワイトも展示してありましたが、こちらは入荷時期が未定だそうです…。
ヘッドランプの専用リチウム電池が優秀!
現在発売されているペツルのヘッドランプ専用リチウム電池「コア」。編集部がお邪魔した時点で2時間以上ライトを付けっぱなしでしたが、アルカリ電池はすでに光量が減っているのに対し明るさを保っていました。いざ山で使おうとして、電池切れだった…そんな経験をした事がある人も多いのでは?これで繰り返し使えることを考えると、賢い選択かもしれませんね。
テント内で活躍しそうな小物も!
ヘッドランプを収納してランタンにできるアイテムも!ジッパー式で簡単に収納でき、吊り下げも可能なのでテント内で活躍しそうです。アルテリア webサイト
トップクライマーである創業者が製品を開発し続けるマジックマウンテン
来季春夏モデルの新製品ではありませんが、創業者でありマジックマウンテンの代表取締役を務める国井治氏に一押しのアイテムを紹介して頂きました。衛生的で、楽に膨らますことができるマット
自社ブランドであるインフレータブルマットは裏面が滑り止め加工されており、傾斜地でマットが滑らない工夫がされています。しかし、直に口を付けて膨らませることに抵抗がある登山者も少なくないのでは?また、1枚分を膨らませるのには相応の労力がいり、ましてや高所ともなると余計に大変な作業です。そんな悩みを解決してくれる製品が、この弁つきのスタッフサック。マットと接続してくるくると丸めるだけで空気を送り込むことができ、場所もとらずにコンパクト。着替えを入れておくこともできます。
登山者のストレスをなくしてくれるトレッキングポール
「ポールが歩行中にすとん、と縮んでしまう現象は、泥や雪などに先端が刺さって固定され、異なる節の部分が回転してゆるむことにある」と登山者ならではの悩みに答えてくださった国井氏。そんな悩みを解決するのが「SLS(スマートロックシステム)」です。荷重がかかると写真の一番右側・下段の節が空回りすることによりねじれを防いでくれます。
3年保証の靴下!?ウールに化繊を巻き付けた特殊技術
今、スポーツ用品店で大人気だという「bridgedale」。なんと靴下でありながら3年保証がついており、日本国内購入後3年以内であれば穴あきやほつれに対して新品と交換をしてくれる高機能靴下です。人気の秘密はウールの繊維に、速乾性や温度調節機能のある化学繊維を巻き付ける「ウールフュージョン」という特殊技術。これにより気候変化の激しい登山においても快適な靴内環境を保つことができます。
国井氏いわく「登山用靴下を買う時は、必ず裏側を見てください」とのこと。裏返してみると、つま先は縫い目が平でつっかかりもなく、肌辺りの良い素材で履き心地がよさそう!
創業者自らがトップクライマーであるからこそ、細かなニーズに対して最良の選択で製品作りをしているマジックマウンテン。今回ご紹介したのは既に発売されている製品ですが、今後の製品展開も要注目です。
マジックマウンテン webサイト
「MADE IN ITALY」にこだわる登山靴メーカー・スポルティバ
イタリアらしいカラーリング・斬新なデザインでファンも多いスポルティバ。担当者の方に来季春夏のおすすめ新作登山靴を紹介して頂きました。アプローチから本格ハイクまでこなすオールラウンダー
GORE-TEX?搭載のハイカットアプローチシューズ「TX 5 GTX?」。アプローチシューズとしてしまうのはもったいないほどの機能性で、汎用性の高さが魅力です。その秘密は、従来と全く異なるソールパターン。写真右が従来のアプローチシューズのソール、左がTX 5。よりヘビーな道にも対応できる作りとなっています。
また、本格的なマウンテンブーツ「トランゴ」シリーズから受け継いだカフとシューレースシステム、足首の動きに追従してくれる「3D flex」も搭載(写真親指部分)。もはや本格的なハイキングシューズと言って良い、新たなラインナップが登場です。
クライミングシューズも一新!
また、クライミングシューズのデザインも一新!写真は代表モデルのソリューション。その他にもカタナ、コブラなど人気モデルのビジュアルも大きく変化するようです。ファンは要チェック!スポルティバジャパン webサイト
独自素材が無限の可能性!ファイントラック
ストレッチ性が非常に優れた独自素材「エバーブレス?」が話題のファイントラック。ここでは、来季春夏製品ではありませんが、直近の2017年秋冬発売製品の中から特に一押しのアイテムを、広報担当の大堀さんにお聞きしました。しなやかで使い勝手抜群!フロウラップ™
汎用性の高いジャケット、「フロウラップ™」。独自のレイヤリングシステムを提唱するファイントラックが、ウィンドシェルでもソフトシェルでもなく「ミッドシェル」と分類しているジャケットです。生地はご覧の通り、とてもしなやかでストレッチ性があるため着心地抜群。さらに採用されている素材「エバーブレス?エア」は、高い防風性と透湿性があるため活動中も十分にムレを逃がしてくれ、軽い雨も平気!出番が多くなりそうなジャケットです。
「よく、脇下に大きくベンチレーションが付いている製品を見かけますが。実はバックパックを背負っているとショルダーとジッパーが干渉して開けるのにストレスを感じます」と大堀さん談。身ごろ側に配置することで、そうした小さなストレスを解消してくれています。
ファイントラック webサイト
こだわりのアイテムで登山を快適に!
今回の展示会では、各社のこだわりが随所に詰まったアイテムが大集合していました!年々進化する登山用品をしっかりチェックして、今年&そして来年の山行をより快適に楽しみましょう!※記事で紹介している製品は、特筆がない限り2018年春以降